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触手 in クーラーボックス(仮)  作者: 一級フラグ建築士
第5章 越冬準備と家から引きずり出されるニート(前編)

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だがこの男、話をあんまり理解していないのである。

 「ただいま…。」


 疲れた。昼食兼、ミーティングだったはずだが、砂塚との交渉…いや、あれは交渉とは言わないな。砂塚とのやりとりが面倒だった上に、そのあと買い物に引きずり回されることになるとは思ってなかった。神埼の拘束からは逃げられないし、あの二人が組んだら逆らえないと見て良いだろう。


 千円カットでさっぱりした上に、いろんなものを押し付けられた。新しいシャツとジーンズ一式に靴。それから、シェイビングジェルとカミソリ。あと、シャンプーとリンスに、新しいボディーソープも。色々と選んでいたら時間が無くなったので、装備の更新はまた明日になった。まぁ選んだのは全部あの二人だけど。


 シャツにジーンズがそれぞれ二着ずつに、ぴったりの靴。すかすかだったタンスのスペースが、服で埋まるのはいつ以来だろうか。なお、古い服と靴は全部捨てろと言われた。既に靴の方は、購入店で引き取られてしまったので、新しい靴を履いて帰宅している。ジーンズだけは裾合わせがあるから持ち帰ってきたけど、シャツは試着からそのままお買い上げなので着て帰ってきている。


 身だしなみが出来てないのは理解しているが、仕事してたときはちゃんとしていたのは一言抗議しておく。そもそも引きこもりのつもりでいたし、髭をそる必要なんてなかったのだ。今だって、頻繁に外出したくはない。可能なら家で引きこもっていたいぐらいなんだ。表彰さえなければ…。


 自分で買った訳ではないが、こうやって服を買うのは久しぶりな気がする。基本、外に出る時しか着ないからな。髪の毛も最後に切ったのがいつだったか思い出せないだけで、そんな伸びっぱなしという訳では無い。眼鏡を掛ける必要があるので、邪魔になった頃合いには千円カットしていたし。最後に切ったのがいつか、思い出せないだけだ。たぶん3ヶ月とか前じゃないかな?たぶんだけど。


 あれやこれや試着させられたけど、結局は機能性が一番だと思う。下もジーンズ以外を検討されたけど、「探索にも使うのであればジーンズしか無いぞ?」と説明した所、これは納得して貰えた。こればかりは、ジーンズの丈夫さと機能性に勝るものは無い。上は普段着ないような、明るい赤だったり爽やかなライトブルーのものだったり、いろいろと着せ替えされて大変だった。


 肩になんかゴテゴテついてたり、袖口に飾りボタンが着いてたりするものを選ばされたが、正直あんまりそういうのは好きじゃない。寝転がった時に袖口の飾りボタンが、邪魔になるんだよな。だが、流石に意見は聞いてもらえなかった。結果として、派手とまでは言わないけどなんかおしゃれな感じのシャツになった。…すまないが、私には『おしゃれ』ぐらいしか服装に対する語彙力が無い。


 なんで探索者に必要な物を買うはずだったのに、私服一式を選ばれてるんだろうか。どうして、私の服なのに、女性陣が服を選んでいるのだろうか。どうして、衣服の買い物にこれだけ時間がかかるのだろうか。「ジーンズのサイズを確認して、裾合わせして終わり。」でいいようなものを、何着か試着の上、タイプで揉めて、色で揉めて、ブランドで揉めて…。服の買い物ってこんなに時間を掛けなければいけないのか?


 ともかく、今日はも疲れた。ぐったりだ。無理やり引きずり回されたし。明日の装備更新の方が、正直楽しみなのだが。明日もこんな感じで、時間がかかるのだろうか?


****************************


 「あー、痛いと思ったら、神埼の掴んだ跡が肩にくっきり残ってるじゃないか。それは痛いわけだ。」

 

 ちゃんと風呂に入るようにと、神埼・砂塚両名より厳命されているので、ちゃんと入る。いや、風呂はそもそも入ってるぞ。探索行った日とかは特に念入りに。疲れていてはいれない時は、必ず翌日には入浴している。一応付着物の警戒もあるが、知らない間に怪我をしている場合が怖い。服の上からはわからないので、シャワーや入浴をして絶対に確かめるべきだ。


 いつもとの違いは、やっすいボディーソープじゃなくて、見たことがないメーカーのボディーソープに、ちゃんとしたシャンプーとリンス。それから、いつもの百均カミソリじゃなくてなんかちゃんとしたカミソリと、シェイビングジェルが揃っているという所か。なんかいろいろと、メーカーだの成分だの説明を神埼と砂塚にまくし立てられたけど、なんか要するに『良いやつ』ぐらいの認識である。


 ちょっとだけ手のひらにシャンプーを出してみたけど、なんか香りがする。シャンプーってこんな良い香りがするもんだっけ?なんかトゥルトゥルしてるし。まぁ確かに泡立ちは良いかな?って気はする。リンスインシャンプーでも良かったんだけどなーとは思いつつ、ちゃんと言われた通りにシャンプーとリンスを使う。


 砂塚に「使い方分かりますか?」とは言われたけど、流石に知っている。「普段面倒くさくて使わないだけで、シャンプーしてちゃんと流した後に、リンスだろ。髪の毛の保護用だから、頭皮につける必要はない。」って答えたら、「なんで知ってるのにやらないんですか?」と呆れられたが。だって、面倒くさいじゃん。


 結局なにもかも「面倒くさい」の一言に尽きるんだよな。「頭とか洗えれば良くない?」って反論したかったけど、たぶんそれした瞬間に、手錠と猿轡されるだろう確信があったのでやめておいた。賢明な判断だったと思う。


 「…あ、マンションのID返すの忘れた。…まいいか。明日砂塚に返せば。」


 ちなみに今日のお風呂は、裏庭産のレモンバーム入りだ。温まるね。水流も一緒に入れてやりたいんだが、さすがに風呂場だとなぁ。風呂からあがったところを家族の誰かに見られたら、終わるんだよな。いつか一緒に入ってやりたい。

別作あり〼

愛用のクッションがどうもなにか変

https://ncode.syosetu.com/n4475kl/


青空設置しました。

https://bsky.app/profile/sternjp.bsky.social

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― 新着の感想 ―
面倒くさがりには『ちゃんリンシャン』で十分なのに。
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