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触手 in クーラーボックス(仮)  作者: 一級フラグ建築士
第5章 越冬準備と家から引きずり出されるニート(前編)

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貴方の欲しい物は何ですか?手に入る物ですか?作り出せる物ですか?見つけられる物ですか?

 「そもそもリーダーが女性だからって、舐めるようなアホいないだろ。」

 「そういうとこですよ先輩。」

 「そういうとこですよ裏野さん。」


 どういうとこだよ。何も分からないぞ、それだと。実際、私が仕事に就いたばかりの時の上司は女性だったし、女性メンバーのほうが多かった。今時、女性が管理職が云々、それ自体を言うのがそもそもナンセンスだ。能力があれば、男性だろうが女性だろうが関係ない。結果として、女性ばっかり、男性ばっかりでも、能力で選んでるならばなんの問題もない。実際、前の職場はそうだった。能力主義で評価されるから、女性だの男性だのなんてそもそも勘定に入らない。


 「今時、会社の社長や組織の長なんて女性だろうが男性だろうが関係ないだろ。男女平等とかじゃなくて、結局は能力だろ。なにもかも。」

 「えぇ、全ての人間が先輩と同じ考えなら何も問題はないんですけどね。」

 「そうですね。」

 「まぁ、確かに男性にしか、あるいは女性にしか出来ない仕事ってのもあるんだろうけど、パーティーリーダーは別になんでもいいだろ。」

 「じゃぁ、裏野さんでもいいですよね。」

 「そういう意味じゃねーよ!」


 そういう意味の何でもいいっていう意味じゃない。あくまでパーティーの話だ。能力主義で決めるのであれば、どう考えても砂塚だろ。分かってていってるだろ砂塚も神埼も。なんで私をリーダーにしたがるんだ。中年ニートだぞお前。


 「では、裏野さんがリーダーだと何か問題が?」

 「中年ニートがリーダーなのは、問題しかないだろ。」

 「中年ニートだからって、何の問題が?」

 「コミュ障だし、体力は無いし、社会不適合って所だな。」

 「それとリーダーの役割に関係ってありますか?」

 「あるだろ。対外交渉とか。」

 「対外交渉するような事あるんですか?他のパーティーと一緒に行動する予定が?」

 「…。」


 うーん。そう言われると無いんだけど、そうじゃないんだよな。もっとなんていうか、体裁というかさ。なんというか。砂塚なら一応受付嬢だし、見た目も中身が酒クズVTuberなのがわからないぐらい美人だし。…あっやべ。


 「裏野さん?」

 「…なにか?」

 「裏野さん?」


 なんでどいつもこいつも、こういう時ばっかり勘がいいんだよ畜生め。勝手に私の思考を読み取るんじゃない。普段は汲み取ってくれないくせに。


 「ともかく私としては、リーダーは砂塚が良いと思う。」

 「先輩がいいです!」

 「裏野さんがいいですね。」


 とりあえず話を戻してごまかすが、結局話が進展しない?私なんかでいいのか?あと、ぶっちゃけ私はやりたくないぞ。責任ある立場なんて、もうやりたくないぞ。


 「多数決で、裏野さんがリーダーでいいんじゃないですかね?」

 「…ぐぬ。」


 実際、このままだと平行線の上にチームとして行動する以上、リーダーが決めないのであれば多数決

で決定という事になるだろう。神埼か砂塚、どちらかが意見を翻さない限り私がパーティーのリーダーになるしかない。


 「仕事で先輩だったからという理由なら、却下だぞ。私は責任者をやる器じゃない。リーダーシップはないし、探索者で役立つことは教えられないし。」

 「そんなものリーダーに必要ありませんよ。」

 「リーダーシップが無くて良いのか?」

 「そんなもん、どうにでもなります。」


 ぐえー。折れてくれない。何を言っても無駄そうだ。普段なら、無駄なやりとりなんてさっさと終わらせてしまえっていう考えなんだが、今回ばかりは早々に折れるわけにはいかない。


 「まず、裏野さんって私達のこと女性として見てないですよね?」

 「見てるぞ?女性は女性だろ?性別なんて変わるもんじゃないだろ。」

 「なんでそこで!いきなり知能が低下するんです!」

 「先輩、流石にちょっとヤバいですよ!」


 ヤバいのは初めから分かってるだろ。なんで怒られてるのか分からないが、最初からコミュニケーション能力が無いって伝えてあるハズなんだけどな。まぁ、それなりに付き合いが長い二人とはいろいろと話せる事もあるけど…。


 「はぁ、ともかく、今後メンバーが増える事も考えると先輩が最適なんですよ。リーダー。」

 「…なぜ?」

 「後から入ってくるの、男性でも女性でもリーダーが先輩の方が都合がいいです。」

 「…分からん。有能で仲良くなれそうなら、誰でもいいだろ?」

 「良くないですー。分かってはいましたけど、人付き合いの問題なるとなんでそんなポンコツになるんですかぁ~。泣きますよ私。人目も憚らずギャン泣きしますよ?」

 「この部屋で、人目もクソもなくないか?」

 「そうじゃなくってぇ…。」

 「裏野さん、頼むからリーダーやってください。」


 なんでそこまで必死なんだよ…。どう考えても、リーダー適正的には砂塚なんだよな。リーダーは男性が望ましいだなんて、それこそセクハラにならんのかね?それともなんだ?リーダーが男性が望ましいとか言われる、この世界が間違ってるのか?後者かなぁ。後者だろうなぁ。


 人間ってめんどくせぇ。


 「…はぁ。リーダーになることに何かメリットは?」


 結論が変わりそうに無いならば、別のアプローチ。つまり譲歩を引き出す。リーダーを引き受けることで運を売るだけではなく、二人から具体的メリットを二人から提示させることで少しでも利益を確保する。


 「私達に命令できます!」

 「どうでもいいかな。」


 そんなメリット、必要無いね。


 「…パーティー全体の報酬の分配時に、リーダーの取り分を多めに。」

 「別に三等分で問題ないし、内容次第では一番貢献したものが受け取るべき。」

 「…裏野さんって、何が欲しいんです?よく、金や女や地位や名誉って言いますけど、裏野さんって、どれもどうでもいい人ですよね?」

 「いやぁ、確かに、地位や名誉なんて面倒なだけだな。ただ、お金なら遊ぶかねぐらいなら欲しいかな。あと、女はそもそも諦めてるだけだ。」

 「そうでしょうね。で、例えば、あくまで例えばですけど、メリットで『私の体』を提示しても、貴方絶対、絶対に、『要らない!』って言いますよね?」

 「言う。間違いなく言うな。」

 「だから、何が欲しいんです?裏野さんが欲しいメリットってなんです?あるいは欲しいものは?」

 「…。」

 「裏野さんが、『メリット』だと思うものが無いのであれば、そもそも提示できません。そういう交渉が出来ない裏野さんは、いわゆる『無敵の人』なんですよ。なので、『パーティー全体の報酬の分配時に、リーダーの取り分を多めに。』あたりで納得してください。お金ならあって困るものではないでしょう?だから…お願いします。」

 「…分かった。そういうことなら。それでいい。」

別作あり〼

愛用のクッションがどうもなにか変

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青空設置しました。

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