「あっ、しまった。お昼ごはんの手配ってどうやるんだっけ?」
「おはようございます。先輩。」
「…おはよう。神埼。」
お昼ごはんとミーティングを兼ねた、砂塚宅での11時30分集合。つまり、いつも寝ている時間帯に起きろという事である。目覚ましをかけたけど起きれなくて、水流に叩き起こされる目にあった。まぁ前日に「もしこの時計が鳴っても、それでも寝ていたら、なにをしても起こしてくれ。」と伝えてあったからなのだが、まさか頭から水をぶっかけられるとは思っていなかった。本当になにをしてもな手段で起こされるとは思っていなかったが、水流は私の言いつけを実行しただけである。
おかげで約束の時間は間に合った。
そして、電話していたときは特に何も考えていなかったが、砂塚の家に集合ということは…そう、あのセキュリティガッチガチのマンションだ。オーナーの娘だっけか?まぁフルトラの専用ブースに、ビールの空き缶、それから部屋干しの下着…は、流石に片付けては有るだろうが…うん。見たかったわけではないが、全部片付いた砂塚の部屋は、それはそれで砂塚の部屋なのか疑問があるだけだ。
インターホンを鳴らす…前に、受付の人が声を掛けてくる。
「裏野さんと神埼さんですね。こちら認証IDです。舞様のお部屋はご存知だと承っています。そのままお進みください。」
「…あ、はい、ありがとうございます。」
砂塚。ねぇ、前回も思ったけど、このマンション、なんか変。ねぇ、砂塚。親の持ち物なんだよね?ねぇ、砂塚…。
「…先輩、砂塚ちゃんとは何度か遊んでますけど、おかしいですよこのマンション。」
「あー…。」
セキュリティガチガチどころか、確実に庶民が住むようなマンションではない。前回来たときは、受付の人に気がつかなかったけど…。というか、前回は酔っ払った砂塚に肩を貸しながら、言われるままに部屋に運んだだけだしなぁ。
そういえば、電子キーと物理キーの併用だっけ?指紋認証もあったな。なんでそんなマンションに住みながら、ダンジョンの受付嬢というか、探索者協会の職員やってるんだアイツ。いや、その前にあんなクソみたいな職場でなんで働いてたんだ?うーん。まったくもって、謎がすぎるな。
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到着した砂塚の家は、多少片付いていた。前回みたいに部屋干しの下着なんかはなく、ゴミ等も処理されていたが、それはそれとして、今飲んだばかりであろうビールの空き缶が、数本机の上に並んでいる。ぶれないなぁと思いつつ、これから昼飯を食べるんじゃないのかというツッコミは野暮か?
「…というか、お前、今日は休みなんだろうけど、昼から飲むなよ。」
「問題ありません。水ですよ。水。」
「ビールなんだよなぁ。それに真面目な話もあるんだろ?」
「別に~。これぐらい、飲んでても話せる話なんで大丈夫ですよ。」
「砂塚ちゃん、それよりお昼は?」
「まもなく届きますよ。」
「ウー◯ーでも頼んだの?」
「ケータリングです。といっても、今回、セッティングなしでデリバリーだけですけど。」
は?
「ケー…何?」
「ケータリングです。」
「砂塚、言葉は伝わってる。言いたいのはそうじゃなくて、たった3人の昼飯にケータリングなんて頼んだのか?」
「そうですけど?」
「砂塚、「そうですけど」じゃぁ無いんだよ。そういうのはビジネスシーンとか、もっと大勢の時とかにやるもんなんだ。出前感覚で頼むもんじゃないんだよ。ウー◯ーや、普通の出前とかあるだろ。もっとこう。」
「親族がいつも使っているので、そういうものかと。」
「…。」
やっぱこいつお嬢様だったりする?でもなぁ、酒クズVTuberなんだよな…。
「…まぁもう頼んだものは仕方ないとして、冷蔵庫になんかあったりしないのか?」
「ありますね。基本おつまみ用ですけど。唐揚げも出来ますよ。」
「だろうとは思った。」
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そして、ケータリングが届いた。ワンチャン、砂塚がわかってて本当はウー◯ーをやってる可能性に少しだけ賭けたが、本当にケータリングが届いた。揚げ物に、ローストビーフ、それから刺し身の盛り合わせである。砂塚に昼飯の手配をさせてはいけない。これだけは明確に覚えておこう。まぁ頼んでしまったものは仕方がないので、これで昼飯にしよう。
「砂塚ちゃん、ごはんとかパンとかって。」
「あー、どうしても欲しければ戸棚にレンチンのご飯があるかと。」
「なんでそこはレンチンなんだよ。」
ちぐはぐなんだよな。いろいろ。自分で炊事ができない訳ではないのに、出前感覚でケータリング頼んで、その上で飯はレンチン。どんどん、私の中の砂塚のイメージが崩れていく。まぁ、とりあえず食べるけどさぁ。ローストビーフとか、とってもごちそうだし。
いや、もっとこうピザとかハンバーガーとかイメージしてたからな。勝手に。こんなケータリングが届いて、豪華なローストビーフやら、刺し身やらを昼間から食べるような世界で生きてないんだよな…。って、このローストビーフ、めちゃくちゃ美味くないか?柔らかくて、肉の味が口の中に…。それにケータリングなのに冷めてないぞ。本当にでかい塊をじっくりと焼いて、中身は生なのに火が通っている状態にしないと、この旨味は出ない。もともと赤身の部位なのに、どうしても入ってる脂肪部分はちゃんと溶けていて…。
…なぁ、砂塚、この昼飯にいくら使ったんだお前。…いや、やっぱ聞かないでおこう。知らない方が良い気がする。
別作あり〼
愛用のクッションがどうもなにか変
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青空設置しました。
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