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触手 in クーラーボックス(仮)  作者: 一級フラグ建築士
第4章 第二階層の秘密

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有るだけしか使えない。無いものは使えない。つまり、無いものは持ってくるしか無い。

 まず言ったように、私単身なら通れる可能性が若干ながらあるが、「やっぱり駄目でした!」のパターンは水弾の集中砲火を浴びて、湖周辺で倒れている探索者と同じ末路をたどることになるので却下。地上から助けが来るまで待つ場合は、どれだけ時間がかかるかは分からない。非常食や水はあるけどどれだけ消耗することになるか分からないので、のんびり救助を待つのも却下。


 となると、ルーキーシュレッダーの群れを全滅させるか、なんとかしてあの水弾の砲火の中を突破して上層に戻るかだが、正直この三人だとできる気がしない。特に足手纏一名()が不安要素である。遠くからひたすら釣り上げて一匹一匹倒したところで、ボス個体からリポップするだろう。それに今回は釣竿を持ってきていない。しかも、崖上からノンアクティブな状態を処理するならまだしも、湖のすぐちかくからアクティブ状態のやつをなんとかしないといけない。


 「電撃設備の再稼働の可能性は?」

 「修理できれば。ただ、見た目蜂の巣なのと、自分たちがびしゃびしゃな状態で触るのは危険ですね。それに再稼働できたところで、ボス個体を討伐出来ないと逆襲を食らうだけですね。そもそもどうやって近づきます?」

 「ぐぬぬ…。」


 いろいろと案を出すけど、実現できそうにない。こうなれば、本当に当面ここで足踏みをせざるを得ない。悠長に救助待ちをしている間に、怪我人の状態が悪化するかもしれない。


 「あの、先輩。砂塚ちゃん。要は、ボス個体さえ討伐できればいいんですよね?

 「それが難しいから、悩んでるんですよね。まず発見できませんし。取り逃がせば湖底深くに逃げ込んで、当面は手出し出来なくなりますし。」

 「それが出来ないのって、あの無尽蔵に水魔法が釣瓶打ちされて、穴だらけになるからですよね?」

 「そうです。」

 「魔力切れしないんです?」


 …おや?そう言われるとそうだな?そう言えば、魔力なんて無尽蔵の訳が無い。いくら、ボス個体から無限湧きするからといって、魔力まで無尽蔵に湧いて出ることはない。ボス個体の魔力がMAXのハズだ。しかし、今あの魚たちは崖に作られた坂道を壊そうと、絶え間なく水魔法をつかって水弾を坂道にぶつけ続けている。あんな魔力、そうそう持つ訳がない。


 「モンスターだろうが、自分が持つMPを超えて、魔法を使うことは出来ません…ね。」

 「あの威力であの数を撃ち続けられるのは、おかしくないか?」

 「何処かから、魔力供給を受けてますね。」

 「だとすると何処からだ?」

 「…少なくとも、周りに探索者が倒れているということは、地上から湖に侵入しようとしたら気がつくと思うんですよね。…その場合、あの湖底が何処かに繋がっている事になりますが。…別に湖底の入口がある?」

 「別階層につながってない限りは、この階層の何処かに出入り口があるんじゃない?」

 「…!第二階層を探索しましょう!どこかにあの湖に繋がる場所があるはずです!」


 つまりはこうだ。どう考えても、ボスがリポップしたのは確実だが、そのボスの魔力だけではこの水魔法の釣瓶打ちの説明がつかない。つまり、どこかから魔力供給を受けている訳だが、その場合あの湖の中に魔力供給のパスがある訳だ。だが、水上からそのパスを繋いだ場合、周りで倒れている探索者の誰かが気がつくはずだ。こっそりと、湖の中に魔力のパスを繋ぐには、どこかから湖の中に侵入しなければならない。


 そしてここからは、憶測になるが。


 つまり、湖の湖底はこの第二階層の別の場所と繋がっているはずであり、そこから湖に侵入した魔力供給源となる別のモンスターなりなんなりが、存在しているハズなのだ。そして、それは第一階層からの侵入はありえない。概ねこれだけの魔力を持つモンスターというのは、もっと下層で出現するはずのモンスターだ。つまり、下層から上がってきたハズ。


 だが私達はずっと第三階層入口付近で…訂正、神埼が第三階層入口付近でモンスター狩りをしていた訳で、そこを突破された場合おそらく気がつくはずだ。だが、ヒントはある。そう、あの第三・四階層のもっと奥で出現するハズだった猿のモンスター。つまりあれは、ダンジョンの奥から手前に移動してきたわけだ。もちろん、そんなふうにモンスターが移動することはまったく無いわけではない。だが三匹も猿のモンスターが入口近くに出現している。その理由が、「自分より強いモンスターから逃げてきた」としたら?


 つまり、…魔力供給源のモンスター、以降『対象X』と呼称するが、対象Xは、あの時点で猿達よりも後ろにいたはずだ。そこから私達が湖に到着するまでに、対象Xは、先に湖に到着している。陸上で追い抜かれた可能性はあるが、それよりも、私達が追いつかれるより前の地点に、この湖につながるポイントがあるという可能性が高い。


 つまり、推定される湖への出入り口は、第二階層最奥付近~第二階層中間まで絞られる。この湖の大量発生がどの時点で発生したか分かれば、よりポイントが絞られる。…ただし、ここまでの仮定が全部あっていればという条件が付くが。


 「…可能なら、周辺に倒れてる探索者の中で、意識があるものから、どれぐらい前からこの大量発生が起きたのかを確認したい。発生時間が分かれば、概ねのポイントが絞れる。」

 「なるほど、神埼さん。出番ですよ。」

 「さっきは駄目って言ったのに…。」

 「状況が変わりましたので。命に別状がなさそうでかつ、意識がある探索者を1名救助します。この襲撃の発生時間が知りたいです。…あの人がいいですね。救助過程で、救助者が多少骨折や負傷してもいいので、無理やり引きずってきてください。」

 「砂塚、言い方。」

 「緊急時です。」

 「…ごもっともだけどさぁ。もっとこう、なんかさぁ。表現がさぁ。」


 あるだろ、こうもっと、なんかが。

別作あり〼

愛用のクッションがどうもなにか変

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