ルームメイト
「犯人は、お前だ!!!」
ミツルの鋭い声が部屋に響いた。
居合わせた3人のルームメイトたちは、
息を呑んで彼を見つめた。
静寂が広がり、部屋の空気が重くなる。
「ここにいる誰かが、この命を奪った、、間違いない!」
「ちょっと待て!そんな証拠がどこにあるんだ?」
ユータが冷静に反論する。だが、彼はその声を
無視して、手に持った一枚の紙を机に叩きつけた。
「証拠ならある。昨日の夜のデータだ!」
紙に書かれた数字とグラフを見ながら、ミツルは厳しい口調で続けた。「これが昨日の状態。これが今朝。明らかに異常だ。」
「だからって、どうして犯人だって決めつけるんだ?」
ハヤトが反論する。
「見ろ、この痕跡。」
ミツルは机の上の微かな跡を指差した。
「誰かがここで何かをこぼしたんだ。」
そのまま一人一人の目をじっと見つめ、次々に質問を投げかけていく。
「お前、昨日の夜は何をしてた?」
「え?俺?」その問いに、ハヤトは慌てた様子で答えた。
「普通に寝てただけだよ!そんなことするわけないだろ!」
ミツル:「なら、お前は?」
ユータは焦りながら答える。
「違うよ!俺だってこんなの知らないよ!」
2人が自分には関係ないと主張する中、ついに彼はある一人に目を向けた。
「さて、、お前だ。」
「え?私?」カオリは恐怖を感じたのか、震える声で言った。
「違う!違うよ!私は本当に何もしてない!」
「嘘だ!」彼は容赦なく言い放つ。
「お前の部屋にあった。これを見ろ!」
手にした容器には、液体が不自然に減っている。それを見て、カオリは震えながら言った。
「ご、ごめんなさい!でも、悪気はなかったの!」
ミツルは驚きと共に問い返した。
「悪気はなかっただと、、、?」
室内は再び沈黙に包まれ、全員が黙り込んだ。彼は深いため息をつきながら、静かに言った。
「もういい。起きてしまったことは仕方がない。」
その時、カオリ声が申し訳なさそうに口を開く。
「ごめんなさい、、」
「はぁ〜。大丈夫だよ。でももう二度と勝手なことはしないでね。」
その声は、いつものミツルらしい優しい声だった。
全てが終わり、
こうしてミツルは飼っていた熱帯魚の死の真相を暴いた。