普段のモーニングルーティーン
「どうも高野竜です。今回は俺のモーニングルーティーンを撮っていこうと思います」
俺は今ブューヂューフに投稿してそうな動画を撮っている事の発端は
いつもの3人でゲームしてる時。
<そういえば最近モーニングルーティーン系の動画にハマったんだよね>
<あんなオシャレな私凄いでしょと言わんばかりの自己承認欲求の塊の動画にか?>
<それは言い過ぎじゃない?>
言い過ぎじゃないと思います。
<自分の私生活まで動画にしだしてネタ切れ感が半端ないあれか?>
<誠華も言い過ぎじゃない?>
言い過ぎじゃないと思います。
<そうだなぁ。じゃあお互いのモーニングルーティーンでも撮ってみるか?>
<おっいいね。ちゃんとリアルのモーニングルーティーンを取ってね。オシャレにしてたらヂッグドッグに投稿して本編はコメント欄にってやってブューヂューフに全部載せるから>
<最近のネットの有名人になって楽して金を稼ぎたいとか思ってるやつみたいな事するなよ。でもまぁ面白そうだしやるか>
<じゃあ明日休みだし撮ってグループギャインに送ってね>
<誠華、忘れんなよ>
<はいはい>
雫の提案に全員が賛同し今に至る訳である。
「じゃあおやすみなさい」
モーニングルーティーンって夜から撮ってるのか?データ容量とかやばい事になりそうだけど…まぁいいか。
そして俺は目をつぶり寝る。
窓から光が入ってくる。
その光が俺の顔を覆い俺は目を覚ます。
「ふ、うーん。…グッモーニング!おはよう世界!」
動画を撮っている事を思い出し下手なネタ作りをしてしまう。
少し恥ずかしい。
俺は一応スマホを確認する。
充電しながら撮ったからバッテリーに関しては大丈夫だと思うけど。
「…撮れてなかった」
モーニングルーティーンを撮ってるやつはもしかしたら1回起きてから撮っていたのかもしれない。
俺はもう一度録画を再開しベッドで寝たフリをする。
「…おはよう世界!グッモーニング!」
俺は一気に起き上がった。
これじゃ不自然だな。
もう1回やり直しだ。
「…う、うーん…おはようせか…恥ずかしいやめよ」
俺はそのままベッドから出て少し伸びをする。
「おはこんばんにちわ。たかの…ぐふん、アルティメットドラゴンです。今回は俺のモーニングルーティーンを撮っていこうと…ふわぁー」
説明中にあくびをしてしまうとは。
まぁいいか。
俺は頭をかきながらスマホを手に取りリビングに下りる。
「おはようってなんでブューヂューバーみたいな事してるの?」
「あ、お姉ちゃんおはよう。なんか雫にやれって言われたからやってる」
「そ、そうなんだね。まぁ私の顔は別に投稿する時にモザイクしなくて大丈夫だよ」
「しねぇよ。グループギャインに送るだけだ」
「あ、そう。まぁいいや」
お姉ちゃんは有名にならなくてもお金を稼げるだろ。
頭いいんだから。
「朝ごはんそこに置いてあるやつね」
「はいはい」
編集で朝ごはんの説明入れるか。
「そちらパンケーキに生クリームと蜂蜜をかけたものとなっております」
マジか。
オシャレなものじゃなくて素でやれと言われたんだが。
まぁあいつらをなんとか説得するか。
「ていうか説明すんのはお姉ちゃんなんだ」
「なんか私がいるから説明しずらそうだったし」
「まぁしずらいけどさ」
俺がパンケーキを食べてると親父がやってくる。
「おっはようございまーす」
「機嫌いいね」
「それがな。お母さんの夢を見れたんだ」
親父とお母さんはきっとバカップルだったんだろうな。
小さい頃でしかお母さんを見た事がないからあんまり覚えてない。
「それでスマホの通知が来てたから見てみればお母さんがお盆の期間には多分きっと絶対帰って来れるって来ててさ」
「おお。何年ぶりだろお母さんに会うの」
「親父、それ本当?」
「お母さんの事で嘘つく訳ないだろ」
俺はモーニングルーティーンの動画を撮っている事を忘れ朝ごはんを食べるのを止める。
「やった…やったぁ!」
「竜ってマザコンだったんだ」
「ちげぇよ。やっと、やっと会えるんだ、お母さんに。顔も忘れてしまったお母さんに」
俺は少し涙する。
「まぁお母さんも申し訳ないとは言ってたよ」
「あ、そうだ。不倫はしてないよな?」
「不謹慎な事を言うな。お母さんが不倫をする訳ないだろ」
「何年も離れてたんだからしちゃうでしょ」
「…してたら不倫相手を殺す」
怖いな。
でもお盆までまだ数ヶ月はあるし気長に待つか。
あ、そうだ動画の続きとらないと。
俺は朝ごはんをサッと食べ終わり洗面台に向かう。
「ええっと今の時刻は8時ですね。歯磨きをします」
一応敬語使っとこ。
一応ね一応。
そして歯磨きをし終え口をゆすぐ。
「そして今から朝シャンします。朝シャンは体温を上げたり代謝を良くしたりといい事が多いです。ついでに寝癖も直せます。顔もついでに洗います」
俺は朝シャンをするためお風呂場に入る。
流石に全裸は動画に映せないためシルエットだけにしておく。
シルエットだけではもしかしたらゾウさんの形が分かってしまうかも知れないからタオルも巻いておく。
そして俺は朝シャンも終わりお風呂場から出る。
「「あ」」
親父がいた。
「竜が入ってたのか」
「そうだよ」
俺がドライヤーで髪を乾かしていると腰に巻いてたタオルがズレ落ちる。
「竜…」
俺は恥ずかしくなりすぐにタオルを腰に巻き直す。
「…大きくなったな」
「死ねクソ親父。セクハラで訴えるぞ」
「思春期の娘か。華蓮はそんなのなかったぞ」
お姉ちゃんは元奴隷だから捨てられるとでも思ったんじゃない。
それか単純に反抗する程度の相手じゃなかったとか。
朝の支度をし終え俺が何をするかと言うと。
「起きてからの3時間ぐらいはゴールデンタイムと言われてかなり集中しやすくなっております。なのでゲームをします」
なぜかって?
そんなのもちろんあのクソ誠華に勝つために決まっている。
「今の時刻は8時半です。起きた時刻が7時半なので10時半ぐらいまでやりましょう」
ここからはカットするだろうし動画を止めておくか。
そうだ。今のうちに編集するか。
「試合はマッチするまでに時間がかかるしな」
俺は不必要な部分をカットし必要な部分には声を入れた。
スマホって便利だな。
これを中学2年まで買ってくれなかったなんて不思議だ。
ゲームのボイチャ機能を使うか隣の家の雫に直接言うかの2択しかなかったからな。
すると窓を叩かれる音がしたので窓を開ける。
「やぁやぁ竜。元気してるかい?」
「雫、どうしたんだその喋り方」
「いやちょっと喋り方を変えてただけ。そんな事よりさ」
お前マジで演劇部入れよ。
そしたら俺も誠華を説得して一緒に入ってやるから。
「いや、ちゃんと動画を撮ってるか見てるの」
「ちゃんと撮ってるよ。今はカットする部分だから空き時間に編集してる」
「なるほど」
そこでマッチが完了した音がする。
「やべ始まる」
「私も編集しとこっと」
雫がそう言い窓を閉めたので俺も窓を閉める。
今の時刻は10時半ぐらいだろうか。
俺はまた動画を回し始める。
「はい、10時半になりました。レートは少しだけ上がりました。では今から俺は…適当にお昼ご飯までブューヂューフ見るのでそれでは」
よし後はこれを編集して完成だな。
俺はサッと編集する。
字幕はつけてない。
よしこれでいいか。
「そういえば最近オススメ欄に恋愛漫画の動画が上がってたな。せっかくだし見るか」
恋愛漫画は地味に面白いもんな。