生徒会活動
俺はなぜか生徒会室に来ていた。
「なぁ、誠華。なんで俺もここに来なきゃいけないんだ?」
「いや、なんか暇そうだから手伝って欲しくて」
誰が暇人だ。
今日はたまたまバイトがなくて、たまたま俺の友達がお前らぐらいしかいなくて、たまたま用事もなかっただけだ。
「雫は?」
「雫はバイトだって言ってたぞ」
そういえばさっき臨時で入るとか言ってたな。
他の人も一応入ってきたんだがな。
「てことで暇人な超ハイパー優秀イケメングレートハンサムな俺が下水道のゴキブリ程度のお前を助けてやるよ」
「オッケー、墓石屋さんにお前の名前を掘って貰う様に依頼してくるわ」
「殺す気満々かよ」
俺がお前に何をしたって言うんだ。
「そんな事より手伝いって何をすればいいんだ?というか生徒会室なのに誰もいないな」
「他の人はもう来るはずなんだが」
誠華がそう言うと生徒会室の扉が開き他2人の生徒会の人達が入ってくる。
誠華が書記だから会計か副会長と生徒会長か。
「藤原さんこんにちはっす。少しばかり遅れてしまい申し訳ないっす」
あれが宮風有輝って人か。
「いやぁ賞味期限が1ヶ月もすぎた卵パンはダメだったっちゃ」
ええっと確かこの人は明田光金っていう人だったな。副会長の投票の時の用紙に適当に書いた気がする。
「あれ?会計の人は?」
「会計の人は今日は来ないらしい。バイトとかで忙しいんだと」
なるほど。
「ていうか有輝、俺今日クラブあるからなるべく早くでお願いっちゃ」
「分かってますっすよ」
前期の生徒会に3年生はいないんだな。
「そういえば藤原さん、その人は誰っすか?」
「こいつは今日会計の人が来ないから変わりに呼んだ友達です」
「なるほどっす」
えぇ、そんな事一切聞いてないんだけど。
まぁいいか。生徒会の仕事なんてそんなやる機会ないしな。
「俺の名前は高野竜と言います。よろしくお願いします」
(高野竜?…もしかして…いや、どうなんっすかね)
なんか宮風さんが顎に手を当てながらぶつぶつ言っている。
「今日は何をするんでしたっけ?」
「今日は今学期にある体育祭の競技決めだっちゃ。個人競技からクラス競技やクラブ競技とかなんか色々決めるんちゃよ」
なるほど。この学校って1学期に体育祭があるタイプだったんだな。
中学とか小学校の時は2学期の前半とかだったから混乱しそう。
「早速、色々と決めていくっすよ」
「とりあえず、個人競技からっちゃね。俺は剣道トーナメントとかあった方がいいと思うっちゃ」
「それはあなたがしたいだけっすね。それに剣道の全国大会優勝で剣道部の部長であるあなたが出たら勝つ人がすぐに分かるんで盛り上がりにかけそうっすよ」
「俺に切れないものはない!」
「他ないっすか?」
「うーん、無難に行ったら50メートル走とか100メートル走とかになりそうですね」
なんか盛り上がりにかけるなぁ。
アニメだったらもっと言い争って殴り合いの喧嘩にまで発展しそうなのに。
「運動が苦手な人の事も考慮して借り物競争とかも必要そうっすね。他は何かあるっすかね」
一応俺も発言しとこうかな。
「じゃあアスレチック競走とかどうですか?」
「うーん、それって言うほどアスレチックじゃないっちゃ。なんかネットくぐって障害物をジャンプするだけっちゃよ」
「なんかいい感じに面白い競技…ないっすかね」
野球とか持ち出したら球技大会だしなぁ。
…やばいなんかすっごく地味だ。
生徒会ってこんなに地味なもんなのか?
やばい、早く帰りたい。帰ってゲームしたい。
「まぁ個人競技は一旦保留で、次はクラス競技を考えるっすよ」
「クラスの中から1人選んで選ばれたやつらでの剣道トーナメントっちゃ!」
「だからそれはあなたがしたい事じゃないっすか」
それにどちらかと言うと個人競技感がする。
「全員リレーとかはどうですか?」
「それだけじゃダメなんっすよね」
「じゃあ全員走っている時に何かさせるとかはどうですか?」
お、誠華がいい感じの発言をしてくれたぞ。
「それは面白そうっすね。それは決定で」
頼む、早く終わったくれ。
2、3時間くらい経った。
「じゃあ今日はこれぐらいでいいっすかね。また明日もよろしくっす」
結局、数個ぐらいしか決めれなかった。
「目安箱みたいなのを設置するっすか。これが1番早いんっすよ」
「なるほど」
ちなみに明田さんは数十分でクラブに行った。
「じゃあ解散!っす」
「誠華、晩御飯奢って」
「華蓮さんが作ったのがあるだろ」
「今日お姉ちゃん、一応徹夜してる感を出しときたいから研究室にこもって暇つぶしで忙しいからご飯作れないって」
「はぁぁ。じゃあ竜、雫が働いてるところを窓越しで見るか」
「なんで窓越しやねん、直で見せんかい!」
「…」
なんだろう、さっきから視線が痛いな。
「あの、高野さんって人を助けたことってあるっすか?」
人を助けたこと?
確か、あったようななかったような。
うーん…
「確か竜、お前中学の時の登校中に車に轢かれそうだった同年代くらいのやつを助けてなかったか?」
「え?うーん…あ!あったあった!」
そうあれはとある日。
いつも通り、2人と中学に登校していた時だった。
「今日って提出物ないよな?」
「ないから安心しときな」
「あぁねむ」
「誠華、お前はいつになったらもう少し早い時間に寝ることを覚えるんだ」
「いやぁ、スケジュールがつめつめすぎるのが悪いんだ。学校にランニングに筋トレに遊びに勉強にで」
「遊びをなくせば?」
「そしたら私、無駄に意識が高すぎる噛ませキャラになるじゃないか」
いつも噛ませキャラみたいなもんだろ。
俺はたまたま信号を渡ろうとした黒髪の俺達と同じか1個下位の年の少年をみると向こう側からもうスピードで進んでいる車が見える。
その少年はそれに気づかずに信号を渡ろうとしていたので咄嗟に襟を掴みこちら側に引き戻す。
少年はこちらを驚いた表情で見るがその後猛スピードで突っ込んでくる車の方に目が行っていたな。
「竜が人助けしてる!」
「こりゃ明日は隕石が降るな」
「流石の俺でも目の前で人が死ぬのは見たくないわ!」
俺達は少年の方を見ずに進み続けた。
「こんな感じだったな」
「…やっぱりっす、やっぱりそうっす!」
そういえばあの時の少年、宮風さんと同じ黒髪だった。
…まさか!
「僕はその時助けられた人っす。あの時はどうも、ありがとうございましたっす!」
宮風さんは深々と俺に向かって頭を下げる。
「なんか照れるな」
「そういえば、晩御飯がないんっすよね?僕、奢りますっす。命の恩人に何も返さないのは無礼っすからね」
「そ、そうか?じゃあお言葉に甘えて」
「藤原さんも来るっすか?」
「まぁ私も行けるんで行きます」
「竜さん、たーんと食べてくださいっす」
俺、別にそんなに食べれるって訳じゃないんだが…
まぁいいか。
「どこ行くっすか?」
「焼肉に行きたい」
「流石にそんな金ないだろ」
「分かりましたっす。お金ならたーんまりあるんで気にしないでくださいっす」
「よし、じゃあ雫が働いてる所をあざ笑いに行くか」
「後で雫に怒られるかもしれないが面白そうだから賛成」
人のお金で焼肉に行くなんてお姉ちゃんとクソと一緒に行く時位しかないからな。
こりゃ楽しみだ。




