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「 仁。風邪良くなった?」
「 うん、まあ 」
熱を出した翌日、学校へ行きながら、そんな会話をひなとかわす俺。それは別にいいけど、この状況誰か説明して下さい。
俺、ひなに腕を抱かれた状態で歩いてるんです。
今までは手をつなぐ程度だったのに、べったりと引っ付いてきてます。なんで?
「 ……なあ、ひな。 恥ずいけぇ離れてや」
「 いや! 離れん!」
と言われますます、引っ付かれてしまう。うーん、困ったな。手をつなぐだけならそこまで目立たないんだけど、ひなにべったり引っ付かれちゃ、いかにもバカップルですって、宣伝してるみたいで恥ずいんだよな。現に、周りにいる中高生から注目されまくってるんだ。
今まで、中高1のバカップルとして、渉と長谷川が認定されてたけど、これからはあの二人を上回るバカップルとして、俺達は認識されそうだ。
そんな事で目立ちたくないから、どうにか、べったり引っ付くひなを離したかったけど無理だった。
―――
「 やっと落ち着いた」
その日の昼休み。俺は、自分の席で思わずそう呟く。
だって、ひなのやつが授業の合間の休憩時間ですら、べったり甘えてくるんだ。
さすがに疲れた。
そのひなはというと、長谷川や野村に半ば強引に、学食へ連れて行かれて教室にはいない。理由は、あまりにも俺にべったりし過ぎだからと、見るからにみかねた野村が、『 いくら婚約者って言っても、べたべたし過ぎると、音無くん疲れちゃうよ』とひなを引き離してくれたんだ。
「 仁。お疲れだな」
「 お疲れなんてもんじゃありゃせんわ。もう、ひなの愛情が重すぎる」
俺の席へやって来た渉に思わず愚痴ってしまう。渉は、苦笑しながら言う。
「 贅沢な悩みだな。非リア充の連中に聞かれたら、殺されるようなセリフだぞ」
「 ……まあな。じゃけど、四六時中『 仁!大好き』って言われてみ、正直重すぎる」
「 まあな。俺も真央から同じ事されたら、引くかもな」
「 じゃろ。それにしても、ひなのやつ。なんで急に俺にべたべたするようになったんじゃろ? なんか病気になったみたいに」
「 はは。言い得て妙だな。病気ねぇ、病名を付けるとしたら、『イチャイチャ病』ってとこだな」
「 イチャイチャ病」
なんとも安直な名前な気がするけど、確かに『 イチャイチャ病 』 だな。
症状は、ところかわまず、恋人にべたべたしまくる事かな。
俺はそんな事を考えてしまう。
「 『イチャイチャ病 』治す必要ないけど、症状を軽くする方法はないもんかな?」
「 さあ? ? わからね。気になるんなら、
色々な方法確かたらいいんじゃね?」
と渉は、言う。さて、ひなの『 イチャイチャ病』の症状を和らげるには、どうしたらいいもんかな。




