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服部ひなさんは、厨二病が、治らないようです。  作者: ねこた まこと
4 仁くん妹の夕陽ちゃんの事情。

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挿話 仁くんは、服部さん家のパーティーにお招ばれしたようです。

挿話 仁くんは、服部さん家のパーティーにお招ばれしたようです。


夕陽の状態が、落ちついたのを確認して、家に帰ってきた。

リビングに入ると、朝陽兄さんが、ソファーに座ってぼんやりとしてた。



「 お帰り、色々大変だったみたいじゃの」

「 うん、まあ」


朝陽兄さんの他人事のような物言いに、実の妹の事じゃろと叫びたくなるのを、俺は我慢する。

実家を出る際、親父に言われた事を思い出したからだ。


『 朝陽の態度が素っ気なくても、責めるなの。あれはあれで、夕陽の事心配しんとんでよ』


普段は、変人過ぎて、何考えてんだかわかんない朝陽兄さんだけど、誰よりも、夕陽の事を心配してる。俺は、自室へ戻る足を止めて質問した。


「 なあ、朝陽兄さんは夕陽に会いに行かんの?」

「 ん? 会いに行くよ。さっき、瞳子さんに、メールしたら、夕陽が退院したら、夕陽の彼氏に会わせちゃるって、言ってたって、返事が返ってきたで」

「 あっほうなん」


朝陽兄さんは、先程までの気の抜けたような顔から、ヘラリとした顔でスマホを見せくる。

母さんが隠し撮りでもしたのか、実家のリビングで一緒にいる拓人と夕陽の写真だ。

――俺としては、若干イラッとくる写真だ。 だけど、朝陽兄さんは、嬉しいのか、へらへら笑って見てる。

これはこれで、別な意味でイラッとくるけどな。


「 夕陽に、こんなイケメンの彼氏が出来るとはね。恋愛は、少し早いと思ってたけど、夕陽は、可愛いから仕方ないね。瞳子さんの話じゃ、この林原くんの一目惚れなんだって?」

「 知らん! 俺にその話ふらんといてくれ。 俺、ちょっと寝たら、勉強するけ」

「 あっそ。あーそれと、これお前宛てにきとったで」


朝陽兄さんは、ニヤリと一通の封書をさしだしてくる。俺は、受けとるとその場で開封した。


「 服部工業創立記念のパーティーに来なさいって、なんで俺が行かんといけんの?」


服部工業というのは、日本を代表する企業。主に、医療機器なんかでは、日本のトップシェアを誇ってるんだ。言わずもがなひなの実家が経営してる。ひなのお母さんが現社長を務めてる。ああ見えてあいつお嬢様なんだよな。って、今は、俺がパーティーに行かんといけん理由だ。


「 仁、宛名見たか?」

「 宛名 ? 服部はなこって、ひなのおばあちゃんじゃん」

「 ちいと前( 少し前)にな、用事で広島戻った時に、はなこさんに会ったんよ。そん時、お前達が付き合ってんの話しちゃった。そしたら、お前をひなの婚約者として、パーティーで発表するって言ってた」

「はああ? なんじゃそら」


思わず叫んじゃったけど、冷静に考えてみたら、早かれ遅かれこうなるのは分かってた事じゃないか。

時期社長としてあいつは、将来を期待されてる。だからじゃないけど、婚約者がいても不思議じゃないんだよな。

最も、昔ながらに親が決めた相手ではなくて、結婚相手は自分で決めなさいという方針という話は、ひなから聞かされた事がある。



それに引き換え、俺は高校生になる前から、祖父さん及び親父から婿養子先を探しとけと、厳命されてる。

というのも、音無家の経営する病院は中学生の頃に雫が継ぐ事を親族の前で宣言してしまった。――余談だが音無家は、家督は兄弟・姉妹の中で一番先に継ぐ事を宣言した者に譲られるというルールがあり、そのルールに則って雫が宣言した為、両親や親族は雫が時期病院長になる事を承諾してるんだ。


まあその結果じゃないけど、ひなと付き合う事で婚約者になるのは必然的な訳なんだ。



まあそれは、いいけど、このパーティーをきっかけに、また一波乱ありそうだな。



次話からひなさん家の家族が出てくる為しばらくひなさん目線での文章になります。

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