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服部ひなさんは、厨二病が、治らないようです。  作者: ねこた まこと
4 仁くん妹の夕陽ちゃんの事情。
19/70

「目が覚めたら、女子にされてた俺」の裏話というか補完的な話です。


ひなの騒動から数日たったある日の事。


「 なんじゃ、これは。」


課題も復習も終えた俺は、ベッドに寝転んで、スマホで動画を見ていたら、拓人から、無料通話アプリで、メッセージが送られてきたんで、開いてみたら、上のセリフになったんだ。

――だって、涙目のひなに、俺に抱きしめられて、うつむいて真っ赤な顔のひなの画像。ってこれ全部入れ替わってた俺じゃねぇか。

いつの間に撮ってやがんだよ。こんな画像!

俺は、即座に拓人の野郎にメッセージを送ってやる。


『 拓人 てめー、いつの間に画像撮ってやがんだよ。つか、イチイチ送ってくんな!』


怒りを表すスタンプを付けて、メッセージを送った。程なくして、拓人から返信された。


『 ごめん。あの勘違い野郎と話してる間に、ちょっと撮っちゃった。』


土下座ポーズのスタンプ付きで、返信してきた。――なんかあるな。照れ隠しなのか何なのかよく分からないんだが、拓人は、時々こういう訳の分からない悪乗りをしてくる。大概、悩みがある時だ。それも恋愛絡みの。


『 拓人、お前また誰か好きになったん?俺達のめちゃめちゃな計画に乗ってくれた礼じゃないけど、相談にのろうか?』


ストレートだが、こうやって訊いたほうが、何気にプライドの高いあいつは口を割る。


『 そうだよ。非常に言いづらいけど、君の妹を好きになったんだよね。』


とご丁寧に画像付きでメッセージを送ってきた。って。


「 なんじゃ、これは。」



本日二回目だぞこのセリフ。肩につくつかないまで伸びた髪。クリクリとした大きな目。ただ、少々不機嫌なのか眉間にシワがより、口はへの字に曲がった顔の女の子。一番下の妹 夕陽だった。

てっきり雫だと思ってたけど、よくよく考えてみたら、雫の性格を知っているあいつが、間違っても雫を好きになる訳がない。


「 そういや、三城(さんじょう)病院で会った娘と仲良くなったとか、言ってたな。」


俺は、拓人に詳しい話を聞きたいという旨のメッセージを送信した。


『 今度の土曜日の午後に僕がそっちに行くから、駅で待ち合わせしよう。」


まるで、デートのお誘いみたいだな。

まぁいいか。了解とだけ打つと、メッセージを送信した。


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