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青い空が見たいだけ  作者: 中園秋
第一章 『屋上での関西弁』
5/5

悪夢の理科の授業

どうもお久しぶりです。

テストから帰還しました。

はい、今から少しずつ更新できたらいいなと思っています。

そして、『悪夢の理科』とありますが、別に理科にそういう思いがあるわけではないので。

それでは五話です。お楽しみください

楽しめる要素があればの話ですが・・・







「それにしてもさっきのくしゃみ最高に大きかったねぇ」


「うぅ、鼻がムズムズする」


「風邪ひいたの? だったら近寄らないでよ」


「酷い…」


「嘘よ、そんなの」



 先ほど大きなくしゃみをしてしまった空。


 誰かが噂でもしているんだろうかと一瞬思ったが、すぐにやめた。どうせ自分のことを噂する人間なんていないだろう。というか噂のネタも何もない。自分が多重人格者であることはちゃんと隠してるし。



「そういえば、追い打ち掛けて悪いけど…明日の理科って確か屋上行くんじゃなかった?」


「え…?」


「だって私たちのクラスはもう理科でその屋上でやる実技終わらせちゃったし。もちろん私は自分の班の男子どもにやらせたけどね。あんたらもそろそろなんじゃない? もしかしたら会えるかもね。その佐原って奴に」


「いや、ちょっと冗談やめてよ。会わないって絶対。というか例え会ったとしても、話もしないし見たりもしないよ。視界に入れないから大丈夫」


 別の意味で張り切っている空。歌穂は苦笑いをして思う。

 たかが下着を見られたぐらいでここまで嫌う…? 普通は嫌うが歌穂の場合は、どうでもいいこと。例え自分の下着が見られても、相手を一度倒して終わり。それが歌穂だった。


「いいじゃん別に。大丈夫だって」


「なんでそんな根拠が…」


「だって佐原って確か、探してもあんまり見つからないって先生から聞いたことあるよ。だからあんたがこの前会えたのは偶然だったんだよ。そう何度も偶然は重ならないって」


「…本当?」


「うん。それにいざとなれば赤空君もいるし」


「そっか…そうだよね」


 次は赤空にちゃんと言っておこう。

 もし佐原と会ってしまったら、変わってもらう。もちろん周りの生徒や、佐原本人に気付かれないように、自分のマネをしてもらうことになるかもしれないが…。


 そして、黒板に書いてある理科の文字に少し恨みのような感情を抱いた。





 いつものように授業をサボって、屋上の給水タンクの上で寝ていた孝明に、複数の声が聞こえた。

 うるさいと思いながら寝返りを打つが、どうも数が増えていて静かにならない。

 この屋上に来る人間なんてほとんどいない。昨日だって、自分を呼びに来たあの女以外誰も来なかった。

 それにしてもうるさい。


 文句を言ってやろうかと体を起こして下を見ると沢山の生徒がいた。ネクタイの色からして自分と同じ学年だろう。

 そういえば今が授業中だというのを思い出す。

 そして、浩一が理科の授業で屋上に行ったというのも思い出した。その時、丁度別の場所でサボっていた孝明は、その授業に出くわすことはなかった。そして今日、そういえば自分のクラスが理科の授業があったと思い出した。


「めんどくせぇ…」


 誰にも聞こえないように小さく呟く。

 どうせ給水タンクの上にのぼってくる人間なんていないだろう。

 そう思い、また横になって寝ようと思った。

 今日は晴天。日の光が眩しいが、とても暖かくて寝るのにちょうどいい温度になっていた。




「どうしても行かないとダメ?」



「ダメ。お願い行ってきてよ」





 下から聞こえた声に、眠気を誘っていた頭が目を覚ました。


 いったい誰だ。己の眠りを邪魔した奴は。まだ少し眠そうな顔をしながら、下をのぞこうとした。が、除いた瞬間頭に鈍い痛みが広がり、ゴッと自分の耳元で何かがぶつかる音がした。


「いたっ」


「……」


 のぼってきた女に見覚えがあった。

 その女はぶつかった孝明を見て、目を見開いた。




「な、な…何でこんなところに」


「よぉ、水色パンツ」





 頭の痛みに顔が少し歪んでいるが、己なりの嫌な笑い顔をして、そののぼってきた女、空を出迎えた。


はい、ベタな展開ですみません

こうでもしないと二人が会えない・・・

とにかくあまりベタベタな設定にする気はないので、頑張ります。

ここまで読んでくださりありがとうございます。

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