獄潰し ~所詮男は金なのか~
獄潰し ~所詮男は金なのか~
時雨「世の女性に問う、所詮男は金なのかぁっ」
賢治「荒れてるね」
時雨「梅雨だからね。いろいろと不安定になっちゃうのさ。二週間そのままにしていたアイスのごみにキノコが……」
賢治「で、なんで荒れてるのさ」
時雨「女性が男性を見るときたまに、金づるとしか見てない時があるじゃん。それがちょっと僕的には許せないかなと」
亜美「所詮男は金でしょう」
賢治「一理あるね」
時雨「くっ、二人して………」
亜美「さ、買い物に行きましょう時雨君」
時雨「え、ちょっと、猫を掴むような………ちょっとぉ」
―――――――
店員「二百円になります」
亜美「じゃあ、この時雨君で」
時雨「え」
店員「かしこまりました。お釣りの百円です」
時雨「え、ええっ。僕って二百円の価値しか………」
亜美「所詮男は金だから」
時雨「いや、それって絶対にいろいろと間違ってると思う………」
亜美「でもほら、物々交換ってあるでしょ」
時雨「だから、これは人身売買なんじゃないかなと」
亜美「物々交換だけに帰ってきたとき物貰いとかあったりしてね」
時雨「わけわかんない事を………」
店員「じゃあ、こちらに来てください」
時雨「あ、ちょ、ちょっとっ。猫じゃないんだから………」
――――――――
店員「じゃあ、ここに座っていてください」
時雨「え、って『今大人気、時雨君1/1スケール』ってなんですかっ。5000円って確かに上がったのは嬉しいですけど」
店員「商売ですから客を騙してお金をもらうのが基本です」
時雨「ひどいっ」
店員「外国産ですがあえて、日本産と偽ったりします」
時雨「生粋の日本人ですよっ」
店員「消費期限を過ぎたとしても別のパックに入れてまた、売りますから売れ残るなんてさみしい事はありませんよ」
時雨「売れ残るよりは嬉しいですけどそれって問題ですよね」
店員「じゃ、頑張ってください」
時雨「もう、なんだよ一体………」
蕾「あっ、お兄ちゃんが売ってるっ」
母「あら、本当」
時雨「二人とも、僕を買ってくれっ」
蕾「こうして、お兄ちゃんが出来ました……と」
―――――――
賢治「じゃ、閉めとしてひとつ。夜のオカズに本屋とレンタルDVDや自販機に向かう若人。そんなところにオカズなんてないはずなのにね」
時雨「落ちてないと思う」
賢治「じゃあ、次の一言で終わらせて見せるよ」
時雨「うん、期待しているよ」
賢治「お金の話は………おっかねぇっ」
時雨「……」
ああ、何だか常習化してしまったこのシリーズ。今、考えているネタとしてはあと二つぐらいあります。それを実際に話にするかどうかは………しっかり考えないと。