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気まずいティータイム

「ふにゃぁ……。お茶を飲むと、なんだかホッとしますね……」


鈴がカレンのモフモフに背中を預け、やっと一息ついたときでした。温かいお茶を一口すすったヒルダが、ふと思い出したように、少しだけ意地悪な笑みを浮かべて問いかけました。


「そういえば、フィオナ王女殿下。……あのアステリアの街外れに建てられた『黄金の宮殿』、あれはどうされるおつもりですか?」


「………………はっ!!」


フィオナの手から、ティーカップがガタガタと震え始めました。あまりに鈴(お姉様)のことで頭がいっぱいで、自分がつい数日前まで情熱を注いでいた「成金の夢」のような建築物の存在を、綺麗さっぱり忘れていたのです。


「そ、そういえば……お姉様をお迎えするために、最高級の金箔と宝石を散りばめた、高さ数十メートルの宮殿を……建ててしまいましたわ……」


「えっ? お、黄金の……宮殿……?」


鈴の顔からスッと血の気が引いていきます。


「しかも、屋根の上には、お姉様と私がお手手を繋いで微笑み合っている、純金製の巨大な像を……設置……いたしました……」


「………………ひ、ひぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」


鈴は恥ずかしさのあまり、顔から火が出るどころか、別荘全体が微震するほどの衝撃を受けました。レベル359の魔力が「羞恥心」と共鳴し、窓の外の海がボコボコと沸騰しかけます。


「な、なんですかそれぇぇぇ! 嫌ですぅ! そんな目立つもの、私の家じゃありませんぅ! 恥ずか死んじゃいますぅぅ!!」


「お、お姉様! 落ち着いてくださいまし! 私、すぐに取り壊す手配を……いえ、お姉様の装備の色に塗り直させますわ!!」


「そういう問題じゃありませんニャ……」


ミィアが呆れて頭を振る横で、フィオナは「良かれと思ってやったことが、お姉様を精神的に追い詰めていた」という事実に気づき、再び激しい自己嫌悪に陥り始めました。


---


現在の状況:気まずいティータイム


| 項目 | 状況 | 備考 |


| 黄金の宮殿| 【放置中】 | アステリアで燦然と輝き、観光名所になりつつある。 |

| 鈴の心境 | 【絶望】 | 恥ずかしさで、今すぐ結界を厚くして引きこもりたい。 |

| フィオナ王女 | 【再・反省】 | 「私はなんてことを……」と、自分のセンスを疑い始める。 |

| カレン | 【なだめ中】| 震える鈴を「よしよし」と優しく抱きしめている。 |


---


「……そ、そうだ! ヒルダさん! 今すぐ、ガラムさんに連絡して、あの像だけでも……せめて像だけでも布を被せて隠してくださいって、お願いしてくださいぃ……っ!」


鈴が涙目で訴えると、ヒルダは「……善処します」と苦笑いしました。



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