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鈴王女様結界ごしの再開

「ふぇぇ……。お、王女様が外にいらっしゃるなんて……。でも、今すぐお会いするのは心の準備が、全く、これっぽっちもできていませんぅ……!」


鈴は顔を真っ赤にして、カレンのモフモフに顔を埋めながらジタバタともがきました。レベル339の魔力が、彼女の動揺に合わせてパチパチと小さな火花(シャイニング・フレアの赤ちゃん)を散らしています。


「鈴殿、落ち着いてください! 爆発しちゃいます! とりあえず、無視し続けるのも王室に対して角が立ちますし……せめて、お声だけでも届けてはいかがでしょう?」


ヒルダの必死の提案に、鈴は「ひぅ……」と小さく鳴きながら、消え入りそうな声で頷きました。


「……わ、分かりました……。結界越しに……お話ししてみますぅ……」


---


数分後:ヒトミノジの町入り口(結界の境界線)


「お姉様……。お姉様はどうして私を拒むのですの? 私の愛が重すぎましたの? ……」


地面に木の枝で「お姉様のバカ……大好き……」と書き殴りながら、絶望のどん底にいたいじけモードの王女。そこへ、鈴の声が染み渡るように響きました。


『……あ、あの……。フィオナ王女様……?』


「!! お姉様!? そのお声、お姉様ですわね! どこにいらっしゃるの!? 今すぐその壁を壊して、私を抱きしめてくださいまし!!」


ガバッ!と跳ね起きた王女様は、狂喜乱舞して結界の表面をペタペタと触りまくります。


『……す、すみませんぅ……。今、ちょっとだけ……その……修行中で……。人にお会いできるような……状態じゃなくて……。だから、今はそこから……入らないでほしいんですぅ……』


鈴は別荘のソファで、ヒルダが差し出した通信用魔道具を震える手で握りしめ、必死に「拒絶」ではなく「お願い」を伝えました。


「修行!? お姉様、さらなる高みを目指していらっしゃるのですわね! 素晴らしいわ! ですが、声だけでも……ああっ、お姉様の声を聞いているだけで、私の体から愛の魔力が溢れ出して止まりませんわ!!」


「お姉様ーーー! 大好きですわーーー! 宇宙で一番愛していますわよーーー!!」


王女様が結界に向かって全力の愛を叫ぶたびに、鈴の【人見知り】が防衛本能として反応し、結界の強度がさらに増して、パステルカラーの輝きが「目が潰れるほど」強くなっていきます。


『ひ、ひぎゃぁぁぁ! 王女様の声が大きすぎて、結界が……結界がどんどん分厚くなっちゃいますぅぅ!!』


---


現在の状況


| 陣営 | 状態 | 備考 |


| 鈴&カレン | 【限界突破の恥ずかしさ】| 通信越しでも王女の熱量に当てられ、オーバーヒート寸前。 |

| 王女 | 【狂喜の愛の告白】 | 結界越しに愛の詩を詠唱中。周囲の騎士団は耳を塞いでいる。 |

| ヒルダ&ミィア | 【苦笑い】 | 「逆効果ニャ……」「愛と拒絶の永久機関ですね……」 |


---


「……カレンさん、助けてくださいぃ……。王女様、全然帰ってくれる気配がありませんぅ……」


鈴は涙目でカレンにしがみつきました。結界の外では、王女様が「今夜はここで野宿して、お姉様に愛のセレナーデを歌い続けますわ!」と宣言しています。



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