気持ち良さそうな鈴と近づきつつある脅威
王女様に同行していた騎士団の一人が地図を広げ、周囲の地形を確認します。
「報告します、王女殿下。あの湯気が立ち上っている方角……あのあたりには、確か小さな港町『ヒトミノジ』があるはずです。住人が極端に人見知りで、滅多に他所者が立ち寄らないという、少し変わった町ですが……」
「ヒトミノジ……? 聞いたこともない名前ですが、お姉様がそこにいらっしゃるなら、地の果てでも向かいますわ! 全員、進路をヒトミノジへ! 最高の速度で駆け抜けるのですわよ!!」
「は、はっ! 了解いたしました!」
騎士団も、王女の剣幕に押されるようにして馬を走らせます。ヒルダとミィアは、その背中を追いかけながら、内心で冷や汗を流していました。
「(……港町ヒトミノジ。確かに、鈴のような気質の人には、この上なく居心地が良い場所かもしれないニャ……)」
「(ええ……ですが、あの方たちがこれほどの軍勢で押し寄せたら、町中の人々が驚いて倒れてしまうのでは……? 鈴殿、どうか無事でいてください……!)」
二人は鈴の精神状態(と町の人々の平穏)を案じつつ、夕暮れに染まり始めた街道をひた走ります。
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一方その頃:港町ヒトミノジ・別荘
そんな外界の騒がしさをよそに、第2の隠れ家では、時が止まったかのような穏やかな時間が流れていました。
「……すぅ……すぅ……。……カレンさん……リボン……似合ってますぅ……」
鈴は、海風が通り抜ける開放感たっぷり(だけど外からは見えない)のベランダで、カレンのモフモフしたお腹をベッド代わりに、幸せそうな寝息を立てていました。
温泉で体が芯から温まり、潮騒の音が心地よい子守唄となって、鈴を深い眠りへと誘ったようです。カレンもまた、鈴を起こさないようにじっとしたまま、時折、窓の外の海を優しげな瞳で見つめていました。
> 現在の状況:
> 【鈴の夢の中】 メタリィラビットと仲良くリボンを交換する、平和な夢を堪能中。
> 【カレンの警護】 鈴の寝顔を見守りつつ、周囲の魔力(MP)を自動調整。鉄壁の安らぎ。
港町の職人たちが、そっと玄関先に「おやつ」の貝殻焼きを置いて去っていく音が小さく響きます。王女一行がこの静寂に辿り着くまで、あともう少し。
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現在の状況
| 陣営 | 状態 | 備考 |
| 鈴&カレン | 【爆睡中】 | 最高の昼寝タイム。王女の接近にはまだ気づいていない。 |
| 王女隊 | 【ヒトミノジへ爆走中】 | 目的地を特定し、やる気満々。今回の話ではまだ未到着。 |
| ヒルダ&ミィア | 【ハラハラ】 | 「静かな町を壊さないでほしいニャ……」と祈るような気持ち。 |




