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カレンの秘密基地へ

「……ふにゃ、カレンさん。さっきカレンさんのスキルを見たときから気になってたんですけど……。カレンさんが集めてる『可愛いもの』って、どこにあるんですか?」


鈴が首をかしげると、カレンは「クゥ~ン!」と嬉しそうに立ち上がり、自分の背中をポンポンと叩きました。


「えっ、案内してくれるんですか? ……あ、でも街の方は人が多そうだから嫌ですぅ……」

とは言いつつ気になる鈴は外へ


「クゥ(大丈夫)!」


カレンは鈴をひょいっと背中に乗せると、王都とは真逆の方向へ向かって走り出しました。


---


一方その頃:アステリアの街外れ


「……さあ、ここですわね! ここが鈴お姉様の仮のお住まいですのね!?」


王女が鼻息荒く立ち止まったのは、ヒルダが苦し紛れに指し示した、街の外れにある「古びた空き家」の前でした。


「え、ええ……。鈴殿は『質素な暮らしが一番落ち着く』と仰っていましたから……」

(本当は猫神様の隠しダンジョンに住んでるなんて言えない)


ヒルダの苦しい嘘を聞いたフィオナは、そのボロボロの家を見て、衝撃のあまりガタガタと震えだしました。


「……信じられませんわ! 伝説の盗賊を捕らえ、国を救った救世主たるお姉様が、こんな雨漏りしそうな屋根の下で暮らしていらっしゃるなんて……! 工務店ですわ! 今すぐ王室御用達の工務店と庭師を100人呼びなさい!!

明日の朝までに、ここは黄金のバラが咲き誇る白亜の宮殿になりますわよ!!」


「おい待て! そもそもあいつは静かに暮らしてぇんだよ! 勝手に家を増築するんじゃねぇ!」


ガラムが必死に止めに入りますが、王女の暴走は止まりません。ヒルダとミィアは(これでしばらくは時間が稼げる……)と、こっそり胸をなでおろすのでした。


---


王都と反対側:港町「ヒトミノジ」近郊の森


その頃、鈴とカレンは潮風の香る南の方角へとやってきていました。

近くにあるのは、住人全員が余計な干渉をしないことで有名な、極度の恥ずかしがり屋が集まる港町、その名も「港町ヒトミノジ」。


「わぁ……海が見えますぅ。カレンさん、あっちの森の中ですか?」


カレンが草木をかき分けて進んだ先、大きな岩の影に、隠された洞窟がありました。そこに入ると、鈴は思わず「ひゃぁっ!」と声を上げました。


「な、なんですかこれ……! すっごくキラキラしてますぅ……!!」


そこは、カレンが長い年月をかけて収集した「可愛いもの」の秘密基地でした。

色とりどりの貝殻、珍しい形の花のドライフラワー、そして過去に迷い込んだ冒険者(?)からお供えされたであろう、宝石付きのリボンやアンティークのテディベアが、綺麗に整列して並べられていたのです。


「……カレンさん、これ全部あなたが……? すっごく可愛いセンスですぅ……!」


鈴がうっとりとして一つ一つのコレクションを眺めていると、カレンの【愛しき収集】スキルが発動し、洞窟内が柔らかな光に包まれました。


> 【愛しき収集ラブリー・コレクション】効果増幅!

> 鈴が「可愛い」と認めたことで、カレンの全ステータスがさらに上昇。

> 共有スキルにより、鈴の防御力が「神の盾」レベルに到達しました。


「ふにゃぁ……。なんだか、見ているだけで守られているような、安心した気持ちになりますぅ……」


鈴は、王都で自分の家(仮)が白亜の宮殿に改造されようとしていることなど夢にも思わず、カレンの秘密基地で、新しい「可愛い」に囲まれて癒やされるのでした。


---


現在の状況


| 場所 | 状況 | 備考 |


| 空き家(アステリア外れ)| 【魔改造開始】| フィオナ王女が「お姉様のため」に宮殿を建設中。 |

| 港町ヒトミノジ近郊| 【秘密基地探索】 | 鈴とカレン、二人きりの平和な時間。防御力が爆上がり中。 |

| ガラム・ヒルダ・ミィア| 【見守り(諦め)】| 「このまま鈴に会わなければ、宮殿が出来上がるだけだニャ……」 |



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