王女到着と秘密の隠れ家
「えええっ!? 王女殿下!? な、なぜここにいらっしゃるのですか!?」
アステリアの街の入り口で、買い出しを終えたばかりのヒルダとミィアは、目の前の光景に腰を抜かさんばかりに驚きました。そこには、豪華な王家の馬車と、疲労困憊の騎士団、そして不機嫌の極致にいるガラムの姿があったからです。
「あら、 奇遇ですわね。お姉様……鈴お姉様はいらっしゃいまして? 早く会わせてくださらない?」
フィオナ王女は馬車から降りるなり、周囲を見渡してお姉様の姿を探します。しかし、どこをどう見ても、そこに「爆発の聖女」はいません。
「お姉様はどこですの!? 街の門をくぐれば、あの可愛いクマさんに乗ったお姉様が私を歓迎してくれるはずだったのに、影も形も見当たらないなんて……。あなたたち、お姉様をどこへ隠しましたの!?」
詰め寄る王女の迫力に、ヒルダとミィアは冷や汗を流します。猫神様のダンジョンである「隠れ家」の存在は、鈴の平穏を守るための国家最高機密。口が裂けても教えるわけにはいきません。
「そ、その、鈴殿はですね……。街の喧騒を避けて、『街の外れにある静かな家』で静養されているのです! ええ、そうですとも!」
「ニャ、ニャーーー! そうニャ! 今はカレンと二人で、とーーっても静かに過ごしてるから、大勢で押しかけたらびっくりしちゃうニャ!」
ミィアも必死に話を合わせます。
「街の外れの家……? 分かりましたわ。ガラム、案内しなさい!」
「おい、待てフィオナ! 相手は人見知りなんだぞ。そんなに大勢の騎士を連れて行ったら、また爆発されるぞ!」
ガラムの制止を背中で聞きながら、王女は「お姉様の家」という単語に瞳を輝かせて歩き出しました。
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一方:猫神様の隠れ家(ダンジョン内)
外界でそんなスリル満点のやり取りが行われているとは、露知らず。
鈴とカレンは、温泉から上がってポカポカの状態で、リビングのソファでくつろいでいました。
「ふにゃぁ……。お肌がツルツルですぅ……。カレンさんの毛も、シルクみたいにサラサラになりましたね」
「クゥ~~ン♪」
カレンは鈴に甘えるように、大きな頭を膝に乗せています。
鈴は鼻歌を歌いながら、カレンの首元のリボンを新しく結び直してあげていました。
「カレンさん。なんだか、とっても静かで幸せですね……。このまま一生、ここでカレンさんとお昼寝してたいですぅ……」
鈴は、自分の身に「自称・妹」の魔の手が迫っていることに全く気づかないまま、平和の象徴のような笑顔を浮かべていました。
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### 現在の状況
| 陣営 | 状態 | 備考 |
| 鈴&カレン | 【至福の休息】| 温泉効果でステータス絶好調。完全無防備。 |
| 王女フィオナ| 【捜索開始】 | 「街の外れの家」を片っ端から調査する勢い。 |
| ヒルダ&ミィア | 【時間稼ぎ】 | 「隠れ家には行かせない……!」と必死の誘導中。 |
| ガラム | 【諦め】 |
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「……あ、あれ? カレンさん、なんだか今……とっても賑やかで、わがままそうなオーラが近づいてきたような気が……」
鈴の【絶世の人見知り】アンテナが、微かな「他人の気配」を察知してピクンと反応しました。




