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安心感とマイホーム

「ふにゃぁ……。やっと、やっと帰ってこれましたぁ……」


鈴はリボンベアーの背中から降りると、懐かしい我が家――猫神様の隠れ家ダンジョンの重厚な扉を開けました。そこには、王都の喧騒も、盗賊の殺気も、ガラムの怒鳴り声もない、静かで平和な空間が広がっていました。


「……あ。そういえば、ミィアさんとヒルダさんを置いてきちゃいました……。でも、二人には猫神様から貰った『帰還の肉球』がありますもんね。きっと自分で帰ってこれますよね……?」


鈴は一瞬だけ心配しましたが、今はそれ以上に「一人の時間」と「安心感」が勝りました。リボンベアーは玄関のすぐ外で、自分の体のサイズに合わせたかのように丸まり、幸せそうに鼻提灯を膨らませて寝息を立て始めました。


「さて……。あの怖い盗賊の人たちとか、王都の人混みとか……。いろいろ大変でしたけど……」


鈴がふと思い出して、空中にステータス画面を表示させると、そこには驚きの数値が並んでいました。


> 【絶世の人見知り】発動ログ確認:

> ・大規模盗賊団(100名)への恐怖と困惑。

> ・王都の群衆(200名以上)からの熱狂的な視線による精神的プレッシャー。

> レベルが 40 上がりました!(Lv.279 → 319)


---


現在のステータス(隠れ家・自室)


| キャラクター | レベル | 状態 / 備考 |


| 桜井 鈴| 319/ 999 | (+40 Up / |

| リボンベアー | 測定不能 | (爆睡中 / 洗いたて) |


---


「れ、レベル319……。もう、何が何だか分かりませんぅ……。でも、レベルが上がったおかげで、お腹もすっごく空きました!」


鈴はキッチンへ向かい、大切に持ち帰った「特製ソース」の瓶を取り出しました。そして、王宮の極上肉をジュ〜ッと焼き始めます。


「……んん〜。いい匂いですぅ……。やっぱり、お家で食べるご飯が一番ですぅ……」


アステリアで手に入れた魔塩の特製ソースをたっぷりかけたステーキを、鈴は頬張りました。あまりの美味しさに、今日一日の疲れが溶けていくようです。


その頃、王都。

「……ニャ。……鈴、本当に一人で帰っちゃったニャ」

「……馬車を調達する手間が省けたと思いたいですが……。ミィア殿、私たちも『肉球』で戻りましょうか」


置き去りにされたミィアとヒルダが、呆れながらもクリスタルを取り出していることなど露知らず、鈴はリボンベアーの寝息をBGMに、平和な夕食タイムを心ゆくまで満喫するのでした。



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