Sランクの魔物同士の戦い⁉️
「鈴、カレンちゃん! すぐ海から上がってっ!」
ふうの叫びと同時に、鈴とカレンは急いで波打ち際へと駆け上がりました。
異変を察知したヒルダとミィアも、パラソルから武器を手に即座に駆けつけます。
「みなさん、大丈夫ですかっ!? 何が起きているのですか!?」
「上空のセイナ! 何が見えるニャ!?」
ミィアが空を見上げると、シマエナガ姿のセイナが大きく羽ばたきながら緊迫した声で叫びました。
『海の中から、とてつもなく大きな影が二つ……こちらへ向かって近づいてきます〜〜っ!!』
その言葉に、カレンは「……クウーンッ!?」と毛を逆立て、鋭い爪をシャキンと立てて戦闘態勢へ。
ヒルダが
「もしかして……海の魔獣、リヴァイアサンですか……!?」
ふうが息をのんだ瞬間、ドサァァァンッ!! と
激しいしぶきを上げて海面から姿を現したのは、深海に潜むSランクの魔物・リヴァイアサン!
……しかし、異変はそれだけではありませんでした。
リヴァイアサンの目と鼻の先で、もう一頭の巨大な影がバチバチと青白い火花を散らしています。
それは、圧倒的な外殻を誇る巨大な亀の姿をしたSランクの魔物『エレキタートル』!
【エレキタートル(Sランク)の特徴】
鉄壁の防御力: どんな物理攻撃も容易には通さない超硬質な甲羅を持つ。
魔法無効属性: 「水属性」と「雷属性」の魔法攻撃を一切寄せ付けない。
天候操作: 怒ると頭上に凶悪な「雷雲」を発生させ、無差別に雷を落とす。
なんと二頭のSランク魔物は、鈴たちのいる浜辺に向かって侵攻してきたのではなく、海上で激しい縄張り争い(喧嘩)を繰り広げながら近づいてきていたのです!
バチバチと雷光を放つエレキタートルと、怒号を上げるリヴァイアサン。
しかし、浜辺の直前まで迫ったところで、リヴァイアサンが「ハッ!」と動きを止めました。
目の前に広がるのは、鈴が以前発動した【絶対不可侵の聖域】の眩しい光――。
かつてこの結界に触れて痛い目に遭っている
リヴァイアサンは、結界の恐ろしい圧迫感を思い出したのか
すっと怯えてそれ以上浜辺へ近づこうとしません。
それを見たカレンは、フッと肩の力を抜くと爪を収めました。
「クウーン……(あいつ、結界が怖くてこっちに来られないみたいね)」
リヴァイアサンが近づけないと悟ったカレンは、戦うのをやめて「どれどれ」と
砂浜にどっかり座り込み、二頭のSランクバトルの高みの高物決め込む「完全な傍観者」決め込むことにしたようです。
しかし――この荒れる海の光景を、離れた場所から「ある人物」が冷ややかな目で見つめていました。
(……ふん。Sランクの怪獣どもが争っておるか)
人間に変身した姿のまま、水晶のような魔道具を覗き込んでいるのは、魔王軍四天王『操魔のドミネア・レグレス』!
ドミネアは世界各地の有力な魔物たちに密かに特殊な魔道具を取り付けており、いつでもどこからでも遠隔でその様子を監視・把握できるよう手回しをしていたのです。
(チッ……あのSランクの海竜リヴァイアサンでさえ、あの少女の結界を恐れて近づくことすらできんとはな……。
やはり生半可な魔物では結界の足しにもならんか……)
ドミネアは苦虫を噛み潰したような顔で唸りながら、鈴の張った【絶対不可侵の聖域】の恐ろしい硬固さに、あらためて頭を抱えるのでした。
現在の状況
| 登場人物 | 状態 | 現在の様子 |
| リヴァイアサン vs エレキタートル| 【Sランク同士の争い】 | 沖合で大激闘中。リヴァイアサンは鈴の結界を恐れて浜辺へは近づけず。 |
| カレン| 【高みの見物(傍観者)】 | 敵が来ないと察知し、砂浜に座り込んでSランク決戦をのんびり観戦。 |
| 桜井 鈴&風・仲間たち | 【海岸で様子見】 | カレンやヒルダたちと共に、海の沖合で起きている凄まじい争いを注視。 |
| ドミネア・レグレス | 【魔道具で遠隔監視】 | 各地の魔物に付けた魔道具経由で観察。リヴァイアサンすら拒む結界の脅威に頭を悩ませる。 |




