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究極のステルス(?)と、泥のような眠り

「……もう、限界です。豪華なご飯も、王様への報告も、何もいりません……。誰にも見られない場所で、ただの石になりたいです……」


メタリィラビット100匹の群れを焼き払い、空中で羞恥のダンスを踊らされた鈴は、もはや精神が真っ白な灰のようになっていました。


「ニャ……。確かに今の鈴は、今にも消えてなくなりそうニャ。わかったニャ、僕が『絶対に目立たない格好』をプロデュースして、宿まで誰にも見つからずに送り届けてあげるニャ!」


ミィアが自信満々に胸を叩きました。レベル90になり、隠密能力が神の領域に達したミィアの提案に、鈴は最後の希望を託します。


---



「……ミィアさん。これ……本当に目立たないんですか?」


「安心するニャ。街の風景に溶け込むのが隠密の基本ニャ!」


ミィアが用意したのは、「使い古された大きな麻袋」と「大量の生ゴミのダミー」でした。

鈴を麻袋に入れ、その上から野菜のクズ(偽物)を散らし、ミィアがそれを「ゴミ回収の業者」を装って担ぐという作戦です。


「……うぅ。私、女子高生なのに……ゴミ袋の中……。でも、人に見られるよりは、100万倍マシです……っ!」


こうして、レベル76の特級魔導師(候補)は、レベル90の伝説的斥候に担がれた「ゴミ袋」として、夕暮れのアステリアの街を移動することになりました。


道中、衛兵が「おい、その袋は何だ?」と声をかけましたが、ミィアがレベル90の威圧感を1ミリだけ混ぜた笑顔で「ただのゴミだニャ」と答えると、衛兵はガタガタ震えて道を開けました。


---


現在のステータス(ゴミ袋の中)


| 項目 | 数値 | 状態 / 備考 |


| 名前| 桜井 鈴 | 【精神的仮死状態】 |

| レベル | 76 / 999 | |

| MP | 5500 | (ゴミ袋の中から漏れ出す魔力) |

| 隠密性 | 99 | (ゴミ擬態) |

| スキル能力 | 【絶世の人見知り (Lv.1)】 【静寂の繭プライベート・シェル】(New!)今までに獲得した能力 |


---


宿屋『盾と安らぎ亭』の裏口からこっそり入り、自分の部屋に運び込まれた鈴は、袋から這い出すなりベッドへダイブしました。


「……ついた……。誰も、見てなかった……ですよね……?」


「完璧だったニャ! 鈴の気配、最後の方は完全に『ただの生ゴミ』になってたニャ!」


「……それはそれで、少し複雑です……」


鈴が力なく笑うと、背後から新スキル【静寂の繭】が発動しました。部屋の空気が薄く震え、外部の音や人の気配を遮断する、完璧な防音・防振バリアが部屋を包み込みます。


「……鈴殿、ゆっくり休んでください。報酬の金貨や、今後の予定については明日の昼過ぎまで話しませんから」


ヒルダの優しい言葉を聞きながら、鈴は泥のような眠りに落ちていきました。


夢の中では、バドがくれた銀のブレスレットが優しく光り、「いつでも帰っておいで」という幻聴が聞こえた気がしました。しかし、同時に「レベル76」という数字が、彼女がもう普通の女子高生には戻れない領域に足を踏み入れたことを冷酷に告げていました。


---


**【今回の獲得能力】**


【静寂のプライベート・シェル】:自分の周囲に「他者の存在を感じさせない」絶対安静領域を展開する。睡眠の質が爆上がりする。





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