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人見知りさんが異世界行ったら何故か人見知りがスキルになりました  作者: 白前 中
平和な日々

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絶望と驚愕

カサートの街:フィオナ王女、ドナドナ帰還


「――というわけですので、フィオナ様。直ちに王都セントシャイアへお戻りいただきます。」


「な、なんですの~っ!? わたくしはまだカサートの魅力を視察しきっておりませんわ!


それに、もしかしたら鈴様が近くの森でピクニックなどをされているかもしれず……あイタッ! 引っ張らないでくださいますの~っ!?」


冷徹な瞳をした騎士団長に首根っこを掴まれ、ズルズルと豪華な王家馬車へと連行されていくフィオナ王女。


「公務を騙って王宮を抜け出し、目的は聖女様の追っかけ……完全に職権乱用です。国王陛下にもしっかりご報告させていただきますので、覚悟なさってください」



「うぅ……お父様にお怒りになられるのは嫌ですわぁ……っ。鈴様ぁ……せめて一目だけでも、一目だけでもお会いしたかったですわぁぁぁ……っ!!」


王都セントシャイアへと引き返していく馬車の窓から、すっかり『しゅん……』と首を垂れて肩を落とすフィオナ王女。執念の『カサート緊急視察作戦』は、こうして哀愁漂う大失敗に終わったのでした。



アステリア:冒険者ギルド受付


一方その頃――。

タートジルを一瞬で吹っ飛ばした鈴たちは、依頼達成の報告のため、人通りの少ない冒険者ギルドの受付へと戻ってきていました。


鈴はセイナが宿る「ぬいぐるみ」をしっかりと抱きしめて、オドオドと待機しています。


「すいません、先ほど受けた『タートジル討伐』の件ですが、無事に完了しましたので報告を」


ヒルダが受付の職員に討伐証明の素材を差し出すと、受付嬢は手元の書類と素材を何度も見比べ、目玉が飛び出さんばかりに丸くして叫びました。


「え、えぇぇぇっ!? も、もう依頼達成ですかぁぁぁーーーっ!?」


「ええ、カレンさんが少し……手加減して一撃で片付けましたので」


「い、一撃ぃ!? あの『タートジル』ですよ!? ダイヤモンド並みに硬い甲羅で丸くなって突進してくるから、ベテランのBランクパーティでも手を焼いてた凶悪な魔物ですよ!? 受けてからまだ1時間も経ってないじゃないですかーっ!!」


ギルドの受付嬢が「このパーティー一体何者……!?」とポカンと口を開けて驚愕する横で、ふうはドヤ顔でニヤリ。


「へへ~ん、うちの可愛いカレンちゃんを舐めてもらっちゃ困るよね~!」

「ガルゥ♪(ドヤッ)」


ふうにデコレーションされたパステルリボンとフリルを揺らし、カレンも誇らしげに胸を張ります。


「ひ、ひぎゃあ……っ、早く報酬を受け取っておうち(ダンジョン)に帰りましょうですぅ……! 人に見られちゃいますぅ……っ」


あまりの受付嬢の大声にビクッとなった鈴は、セイナのぬいぐるみに顔を埋めてオドオド。


『ふふ、鈴様、大丈夫ですよ。無事に依頼も終わりましたから』


抱っこされたセイナのぬいぐるみが優しく声をかけ、無事に報酬を受け取った一行は、誰にも気づかれることなく爆速で愛しき我が家(隠しダンジョン)へと帰還するのでした!



現在の状況


| 登場人物 | 状態 | 現在の様子 |


| フィオナ王女| 【絶望のドナドナ】| 騎士団に強制的にお連れ戻し。「しゅん…」としながら王都へ連行中。 |

| 冒険者ギルド受付| 【開いた口が塞がらない】| 秒でタートジルを討伐してきた規格外パーティに目が点。 |

御坂 風(ふう)&カレン| 【超ドヤ顔】 | ギルドの驚きっぷりに大満足。可愛さと強さを証明できてニッコニコ。 |

| 桜井 鈴 | 【安心・おうちへ直行】 | ギルドを無事に抜け出し、セイナを抱っこして我が家へ帰還できてほっと一安心。 |

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