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大勢の視線 それは公開処刑⁉️

「……はぁ、はぁ、……無理……、もう、一歩も……」


メタリィラビットから超高速バックステップで逃げ切った鈴でしたが、その代償は甚大でした。新スキル『撤退の聖域』は、仲間まで運ぶ分、凄まじい持久力と精神力を消費したのです。


鈴は街道のど真ん中で、文字通り燃え尽きた灰のようにバタリと倒れ込みました。


「ニャ! 鈴、大丈夫かニャ!? 完全にガス欠だニャ」

「鈴殿! すみません、私の不徳の致すところ……。休んでください、今すぐに!」


ヒルダが鈴を抱え上げようとした、その時でした。

街道の先から、数台の馬車と、護衛の兵士たち、そして派手な服を着た商人たちの集団――大規模な「商団」が現れたのです。その数、ざっと30名以上。


「おや、道に誰か倒れているぞ?」

「お嬢ちゃん、大丈夫か? おお、顔が真っ赤だ。熱でもあるのかい?」


ゾロゾロと馬車から降りてくる知らない大人たち。好奇心に満ちた視線。

「大丈夫?」「何があったの?」と口々にかけられる心配の声。


今の鈴にとって、それは優しさではなく「公開処刑」でした。


(あ、あぅ……見ないで……そんなに大人数で囲まないで……。倒れてるところを見られるなんて、恥ずかしい……死ぬほど恥ずかしい……っ!!)


羞恥心が沸点を超え、鈴の顔はリンゴどころか、熱せられた鉄のように赤く染まります。

その「燃えるような恥ずかしさ」が、彼女の魔力と共鳴し、臨界点を突破しました。


> 【絶世の人見知り】限界突破!!

> 対象:商団の一行(約30名)

> 「衆人環視による爆発的な羞恥心」を検知。

> レベルが 10 上がりました!

> 新たな能力【赤面爆炎シャイニング・フレア】を獲得しました!


---


現在のステータス


| 項目 | 数値 | 状態 / 備考 |


| 名前| 桜井 鈴 | 【羞恥心によるオーバーヒート】 |

| レベル| 41/ | (+10 Up / ついに40代へ) |

| HP | 200 / 820 | (疲労により低下中) |

| MP | 400/ 1250 | (スキル覚醒により一部回復) |

| 攻撃魔法| 5 |

| 持久力| 0 / 380 | 完全枯渇|

| スキル能力 | 【絶世の人見知り (Lv.1)】 | 今までに獲得した能力|


---


「……来ないでぇぇぇ! 見ないでぇぇぇ!! 恥ずかしいんだからぁぁぁ!!」


鈴が顔を覆って叫んだ瞬間、彼女の全身から凄まじい熱波が噴き出しました。

それは単なる魔力ではなく、純粋な「恥じらい」が燃料となった高熱の炎。


ボォォォォォンッ!!


「うわぁっ!? 熱い、熱いニャ!!」

「鈴殿!? 落ち着いてください、地面が溶けています!」


鈴を中心に、半径数メートルの地面が赤く熱し、近づこうとした商人たちが慌てて飛び退きます。

幸い、鈴の「拒絶」の意志が働いているため、直接的な火傷を負わせることはありませんでしたが、その威力は並の火魔法を遥かに凌駕していました。


「……はぁ……はぁ……。……消えたい……もう、どこでもいいから消えたいです……」


炎を出し尽くした鈴は、そのまま自身の熱で気絶。

商団の人々は「な、なんだあの魔法使いの少女は……!?」と驚愕し、ヒルダとミィアは慌てて鈴を担ぎ直して、騒ぎから逃れるように森へと姿を隠しました。


魔法使いがいないパーティに、思わぬ形で「火魔法(?)の使い手」が誕生した瞬間でした。


---


【今回の獲得能力】


赤面爆炎シャイニング・フレア】:羞恥心が極限に達した時、周囲を焼き尽くす高火力の炎を全方位に放つ。恥ずかしければ恥ずかしいほど、威力と温度が上昇する。



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