表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/50

鋼鉄の拒絶者・メタリィラビット

朝日が差し込むキャンプの朝。しかし、鈴にとっては「絶望の夜明け」でした。


「鈴殿! おはようございます! さあ、昨日の続きです。第101条『騎士たるもの、如何なる時も背筋を伸ばし、大声で挨拶すべし』! さあ、復唱を!」


ヒルダが朝の清々しい空気の中で、キラキラした笑顔で迫ります。しかし、昨夜のミィアとの特訓(?)を経て、鈴の中で何かが吹っ切れていました。


「……っ! 嫌です! 絶対に、嫌ですぅぅぅ!!」


「えっ……!?」


「私、ハキハキなんてできません! 騎士様みたいな立派な人になんてなれません! 私は、隅っこで震えているジャガイモでいいんです! ほっといてくださいぃぃ!!」


鈴は全力で首を振り、耳を塞いで地面にうずくまりました。今までにない明確な「拒絶」。これには流石のヒルダもショックで固まってしまいます。そこへ、あくびをしながらミィアがやってきました。


「……ヒルダ、それくらいにするニャ。鈴はありのままが一番強いニャ。無理に型にハメたら、この子の『野生の人見知り』が死んじゃうニャ」


「……野生の人見知り……。う、うむ。確かに、昨夜のあのキレ味は、私の教えを超越していましたね……」


ヒルダがようやく反省し、鈴へのスパルタ教育が一時休戦となりました。


---



旅を再開した一行の前に、街道の真ん中で「キラリ」と光る何かが現れました。

それは、全身が鏡のように磨き上げられた銀色のウサギ――メタリィラビット。


「ニャっ! あれは……珍しい魔物が出たニャ!」


「メタリィラビットですか。体力は低いですが、その体は特殊な魔法金属でできており、物理攻撃を一切通さない厄介な相手です!」


ヒルダが鋭く踏み込み、大剣を振り下ろしました。

ガギィィィィン!!

凄まじい火花が散りますが、ウサギは傷一つ負わず、それどころかヒルダの手が痺れて剣を落としそうになります。


「ミャ! 僕の爪も効かないニャ! まるで岩を叩いてるみたいだニャ!」


「魔法です! 魔法なら効くはずですが……っ、このパーティには魔法使いがいません!」


鈴はその後ろで、ウサギの「無機質な赤い瞳」に見つめられ、新しいタイプのパニックに陥っていました。


(な、なに……!? 攻撃が効かない? 魔法も使えない? しかも……あのウサギ、じっとこっちを見てるぅぅぅ!! 怖い、無表情なのが一番怖いぃぃ!!)


> 【絶世の人見知り】発動!!

> 対象:メタリィラビット(未知の無機質な視線)

> 「対抗手段がない」という無力感を検知。

> レベルが 1 上がりました!

> 新たな能力【撤退の聖域バックステッパ・フィールド】を獲得しました!


---


現在のステータス


| 項目 | 数値 | 状態 / 備考 |


| 名前| 桜井 鈴 | 【全力拒絶・逃走】|

| レベル | 31 / | (+1 Up) |

| HP | 550/ 550 | |

| MP | 850/ 850 | |

| 持久力| 180 | (逃走時消費ゼロ) |

| スキル 能力| 【絶世の人見知り (Lv.1)】 | 【撤退の聖域】(New!) 今までに獲得した能力|


---


「ヒルダさん、ミィアさん! む、無理です! 倒せません! 逃げましょう! 早くあっち行ってくださいぃぃ!!」


鈴が叫びながら地面を強く蹴った瞬間、新スキル【撤退の聖域】が発動しました。

鈴を中心に半径5メートル以内の「仲間」を包み込むように、強力な斥力(退ける力)が発生します。


「な、ニャっ!? 体が勝手に後ろに滑っていくニャ!」

「これは……凄まじい速度の強制撤退術式!? 鈴殿、貴女がやっているのですか!?」


メタリィラビットがピョンと跳ねて追いかけてこようとしますが、鈴たちが放つ「拒絶の風」に押し戻され、近づくことすらできません。


「見ないでぇぇ! 来ないでぇぇ!!」


鈴は二人を連れたまま、時速100キロを超えるようなバックステップで街道を爆走し、メタリィラビットが視界から消えるまで止まりませんでした。


---


【今回の獲得能力】


【撤退の聖域バックステッパ・フィールド】:自分と仲間を包み込み、敵から遠ざかる方向へ超高速で移動する。鈴が「拒絶」を感じている間のみ発動可能。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ