表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

異世界同盟シリーズ

異世界年賀状

掲載日:2025/12/01

 なろうラジオ大賞参加作品第一弾。

 戦後、この国は変わった。

 良いか悪いか分からんが。


 とにかくこの国は変わった。


 そしてそれに(ともな)い、多くの仕事が生まれた。


 それだけ聞くと良い事かもしれない。

 人が増えれば、そのぶん仕事も必要なのだから。


 だけど、その増えた仕事が安全かというとそうでもない。

 なぜならその仕事とは、ダンジョンなどに(もぐ)一攫(いっかく)千金を夢見る……冒険者関連の仕事なのだから。


 そして俺もそんな冒険者の一人だが……俺を始めとする俺の仲間の場合はただの冒険者じゃない。






「くそ! 深く潜りすぎだろ今回の相手!」


 俺は人を捜してる。

 ダンジョンに潜ったまま行方不明となった相手を。


 下手すると死んでる相手だ。

 けど捜さないワケにはいかない。


 依頼人は相手の生死を知りたいんだから。


 知らないと、いろんな手続きができないんだから。


「こなくそ!」


 だから俺は、より深く潜る。

 俺のレヴェルでギリギリ潜れる階層まで。


 それでも見つからないなら……(あきら)めるしかない。


 依頼人によれば、相手は俺とほぼ同レヴェルらしいし。






「ひ、ひぇぇ!」


 そして周囲の気配を(さぐ)りつつ、俺がギリギリ潜れる階層に着いた時。

 遠くから悲鳴が聞こえてきて……声がする方を見ると、格好からして間違いなく俺が捜してる人物がいた!


 ていうか魔獣に襲われてるし!


 魔獣の体は硬そうな(うろこ)(おお)われてる。

 そして鋭い爪と牙を持ち……ってそんなこと思ってる(ひま)はない。






 俺はすぐに、腰が抜けて動けなくなってる相手へと近づき、抱え、走り…………なんとか逃げきる!






「どうもすみません。助かりました()()()()()()()()()()






「いや礼はいいよ、仕事だし。というかなんで年末年始の休暇期間中のダンジョンに潜るかな()便()()()()()()()()()()!?」






 おかげで縄張り意識が強く、一人じゃ倒せん魔獣が出てくるし!

 もしあんたが死んだら郵便ギルドがいろいろ大変なんだからな!?






 俺に逃げ足スキルがなきゃ俺たち死んでたからな!?






「私が捜している方……年賀状の届け先の方がどうも根なし草の冒険者みたいで。それでこのダンジョンに、無断で入ったという情報がありましてね。許可をとって入らせてもらいました。ちなみに、まだ見つけていません」


「いや、許可あるなし関係なく入るなよ!? マジメか!?」


 俺も自分の仕事――冒険者の見本たる()()()ギルドの仕事には誇りを持ってる。

 だからこそ、仕事面に関しては配達員さんと思いは同じだが……さすがにこれはマジメすぎじゃね!?






 俺も人の事は言えないけどさ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
お正月の配達員さんは本当に大変ですよね! 感謝感謝( ˘ω˘ )
ギルドに組合的な意味合いがある以上、ギルドは職種の数だけあるのですね。 そして危険と隣り合わせである冒険者が職業として確立された社会においては、職務上彼らと関わる業種の人々もまた時として危険に晒される…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ