RP16 悪の組織にはつきものです
作品の題名を変更しました。てか、ほんとはもっと前に変える予定でした。
わすれてました。
当別町。札幌市に隣接するこの町は人口1万程度だが、あのロ○ズ(生チョコが有名なお菓子メーカー)の大きな工場や、おしゃれな?気取った?ちょっとハイソな?スゥエーデンヒルズという街もある。が、ちょっと、駅を離れると、広大な田畑が広がる。
心地よく車に揺られながら、車窓の田園風景を眺める。
エンジン神輿を担いだ週の週末、土曜日。物理工学研究会の合宿が行われることになった。自由参加だったが、「お泊り会?楽しそう!」と、まなも参加となった。
桑原のお父さんが運転するミニバンに揺られること小一時間。
そろそろ、田園風景にも飽きたなぁと思う頃だった。
「もうすぐよ、お爺ちゃんち。」
助手席の桑原が後席に向かって言った。
「ああ、そうなの?思ったりより近いのね。」
「そうでしょ?」
女子二人はなぜか楽しそうだ・・・・。
「なあ、巧くん。」
不意に3列シートの一番後ろに座っている跡部によばれた。
「たくでいいよ。なに?」
振り向いて、返事をすると、跡部は神妙な顔をしている。
「じゃあ、たく・・・・・あてにしていいんだよな?」
「え、何が?」
「整備の腕に決まってるだろう・・・たくくん」
松本が微笑んで言った。
「え、っと・・・・・・まあ、人並かな・・・素人よりはましかな?」
「・・・・・・・トルクレンチ、さわったことある?」
「え、もちろんさ」
「じゃ、大丈夫かな!うん!!」
俺の答えに跡部の顔がほころぶ。
「うん、じゃ頼むよ!」
松本も笑顔。
「さあ、着いたわよ!」
桑原の祖父宅は大きな母屋と2つの倉庫が並んでいた。
母屋はいかにも昭和に建てられた2階建ての民家。しかしつくりは大きい。都市部の保育園くらいはあるんじゃなかろうか。
そして、隣に並ぶ二つの倉庫は、クリーム色の合金で作られた、今風の倉庫だ。田舎でよく目にする古めかしいトタン屋根の木造の倉庫ではない。
「へぇ~・・・すごいね」
まなは物珍し気に家と倉庫、そして、周囲に広がる田畑を目をみはった。
「オーきたか。待っとったぞ・・・」
母屋の玄関から桑原のおじいちゃんが出てきた。
「あ、父さん、お待たせ。」
「おう、雄二(桑原の父は雄二というらしい)、じゃあ、さっそく手伝ってくれ。」
「ああ、わかった。じゃあ、父さんじいちゃんの手伝いしに行くから、ひとみ、皆さん案内して。」
「わかった。こっちよ」
俺たちは桑原についていき、母屋へと入った。
「ばーちゃーん、あがるよーー!!」
「ひとみかい、よくきたねぇ~」
広い玄関で、桑原がそう叫ぶと、玄関にまっすぐ続く廊下の奥から、桑原の祖母があらわれた。祖母とはいえ、祖父に負けずに若々しい。白髪交じりのセミロングの髪がスッと肩まで流れ、背筋もピンとしている。姿勢の良さのせいか、年より若く見えることは間違いない。
「じゃあ、2階使うね。」
「うん。奥が男部屋で手前が女の子だよ。布団だしておいたから」
「ありがとう。じゃ、あがって!」
『おじゃまします』
玄関から続く廊下のすぐわきに階段が口を開けている。桑原はすぐにそこへと吸い込まれていった。俺たち4人も後に続く。階段は昭和の建物らしく、傾斜がけっこう急だ。おかげで、目の前にいる、ミニスカ姿の桑原のが・・・・・見えそうになる・・・・。
思わず目が行きかけた時。
「・・・って」
後ろから手が伸びてきて俺の頬をつねりあげた。
「ちょっと、どこ見てんのよ!」
「え?なにも・・・」
「うそ!」
「いやほんとに・・・」
「すごい・・・・」
俺たちのバカなやり取りを見て、松本が感心していた。
「はい?なにが?」
(松本)「いやいや、ひとみのパンツに目が行くなんて・・・」
(跡部)「ああ・・・・。そういや、一応女子高生だしな・・・・」
「はい?あなたたち、何言ってんの?ひとみちゃんに失礼よ?」
予想外の反応にまなが面食らう。
(松本)「いや、俺たち、小さいころから一緒だからさ」
(跡部)「うん、ひとみをそういう目で見たことなくて・・・・」
(松本)「うん、パンツなんて見たくなくても、しょっちゅう目に入るし・・・」
(跡部)「ああ、そうだな。その辺落っこちてるときもあったよな?」
(松本)「ああ、ひとみの家に泊まっときな。あいつの部屋に落ちてたな」
(跡部)「おれ、ハンカチだと思って拾ったら・・・」
(松本)「思いっきりビンタされてたな!」
(跡部)「いやぁー、瞳ものすごい剣幕で怒ってたよな?」
(松本)「あれ、いつのことだっけ?」
(跡部)「確か・・・中一?あれ、中二だっけ・・・・」
「中2の時!」
と、桑原の声が響いた。
見上げると、腕組みした桑原ひとみが仁王立ちしている。
「さっさと来てくれる?やることはたくさんあるのよ!」
『すいませーーーん』
そろってそう言った俺たち4人の目には、桑原のフリルのあしらわれた赤いパンツがはっきりと焼き付いた。
「ひとみちゃんて・・・・けっこう派手好きなのね・・・・」
ぼそっとまなが呟いた。
「集合よ!」
男部屋のふすまを開ると、桑原はそう言い放った。
俺たちはすぐにジャージに着替えて、玄関前へと急いだ。
同じくジャージのまなと桑原。その前に俺たち3人は並んだ。
「じゃ、行きましょうか」
桑原は母屋の脇へと歩き出した。母屋の裏に広がる田畑あぜ道をずんずんと進んでいった。
100mほど歩くと、古い木造の納屋が現れた。北海道の農村部でよく見られる、洋風な感じの古い木造の納屋。
「さ、ここよ、たくみくん。」
松本と跡部が、納屋の大きな扉に噛まされている閂の角材を慣れた手つきで引き抜く。すると閂ようの金具にはさらに鎖がとおしてあって、それをシリンダー錠で止めてあった。
シリンダー錠の番号を手早く合わす桑原。
カチッ
場を外すと同時に跡部と松本がこれまた手早く鎖をほどき始める。
ギィー・・・・
大きな扉が開かれる。
「さあ、どうぞ。私たちの秘密基地へようこそ!」
そこは、軽く学校の教室1つ分、いや、それ以上のスペースが広がっていた。目の前には松本と跡部の愛車であろう、紺と水色のRG250ガンマ、白地に赤いストライプのNS250Rが置かれたていた。ガンマの横を通り抜け奥に入ると、バイクのフレーム(骨組み)が置かれていた。タイヤとエンジンしかついていないが、明らかにあの神輿に担いだエンジンだ。そうAR125だ。左の壁際に目をやると、大きなシーツの上に並べられた、カウル類や燃料タンク、シートなどが整然と並べられていた。右の
壁
際にはたたみ一畳くらいの木製の作業台。そして、その隣にはバイク屋が持ってるよう大きな工具棚、そして、壁にも大小さまざまな工具が掛けられていた。
「すごい・・・」
「なに、これ!まるで自動車整備工場みたい!!」
俺もまなも感嘆の声をあげた。
「ふふ・・・ここはね、じいちゃんが農機を整備したり直したりするための場所なの。たいていの工具はそろってるわ」
なるほど・・・でも、ちょっとそろいすぎでは・・・・
うん?ARのフレームの向こうにまだなんかあるな。黒い布がかけられてて最初は割Kらなかったが・・・・。俺はそこへ歩み寄った。
「さすがに・・・きづいたか・・・・」
跡部の声が耳に耳に入った。
何かを隠すようにかぶせられた布。ゆっくりめくると・・・・。
「あ、これ!・・・」
「ふふふふ・・・それ、おじいちゃんのバイクなの・・・」
そこに置かれていたのは、RZV500。
ヤマハが世に放ったGPレーサーのレプリカ。
「すごい・・・初めて見たよ・・おれ」
(松本)「なかなかすごいじい様だろう?ひとみのじいいさんはさ」
(跡部)「だから、何かと助けてもらってんのさ・・俺たち」
なるほど。
おじいさんが悪のボス。
俺たちはバカイダ―4人衆。
悪の組織はばっちり出来上がってきたな・・・・。
バカイダーの名前がしっかり出たら、題名直す気でいたのですが、失念してました・・・。




