RP13 隠れライダーは1号もいれば2号もいる。もちろんⅤ3も
年末年始は忙しくて投稿できませんでした・・・。
さて、情報を整理しよう・・・俺は、今日、いつも通りにまなと登校し、授業を受け、イツメン(誠・肇・美香・麻美、そしてまなか)で昼を食べ、午後の授業を受けたのだ。そして放課後を向かえた・・・・。で、まなと帰ろうとして・・・・呼び止められた。後ろから。で、そこから目の前が真っ暗になって、口をガムテでふさがれた。手足は何かで拘束された。そして、どこかに連れ去られた・・・・。
思うに・・・袋状のものをかぶされ、そのまま、連れ去られた・・・・・・のか?
え?
なんで?
いま、椅子に座らせられているけど・・・・ここどこだ・・・。手足はロープ・・・いや・・長い結束バンドで縛られていて、身動きが取れない。
校内なのはわかる。外に出てはいない。
ガラララ。
考えこんでいるところで、引き戸が引かれる音がした。
「ね、ね、ね・・・なんで、こんな手荒なまねしちゃうの・・・」
「しかたないじゃないですか・・・ちょっと顔かしてって言って、ついてくると思いますか?」
「そうですよ、部長・・」
話し声から察するに相手は3人組らしい・・・・。
「・・・・う、ううん、んんん、うんんうん」
あ、口はガムテでふさがれてた。
「ああ、早く、取ってあげて・・・話にならないでしょ」
リーダー格は女らしい・・・。
「じゃあ、取りますね」
頭にかぶせられていた、布袋が取られた。
目の前が一気に明るくなる。
ここは・・・どうやら、特別教室の準備室のようだ。棚に収まっているものから察するに、ここは物理準備室のようだ。
ビリリリリ・・・・
「いて!いててて・・・」
思いっきり口のガムテを取られた。
「あ、ごめん。」
取ったのは・・ああ、こいつ見たことあるぞ、涼し気な目元にレンズが細めの眼鏡・・・・。
学年総合一位の・・・・・跡部宗一!
そして、あとの二人は・・・・。
七三わけに、鋭い目つき・・・理系トップの松本聡!
そして、彼らのリーダー・・・きれいな黒髪のボブカット、赤いフレームの眼鏡がチャームポイント・・・文系一位の・・・桑原ひとみ!!
なんだ、この優等生グループは・・・・。なんでこんな犯罪まがいのことを・・・。
「こんにちは、浅野巧くん。わたしのこと、知ってる?」
「ええ、桑原さん。そして、松本くんに、跡部くん、だよね?」
「あら、光栄だわ、学校一のバカップル、まなたくの「たく」に見知っていただいて・・・・・」
「有名っていえば、あなたたちだって、有名人でしょ?みんな学年トップばかり。その優等生の皆さんが・・・・なんでこんなことを?」
俺の問いかけに彼らは目くばせをし合い・・・、ニヤリと笑った。
(跡部)「それはね~」
(松本)「浅野くん、きみに・・・・」
(桑原)「わが、物理工学研究会に入ってもらいたいからよ」
「は?」
研究会の勧誘?
いや、拉致だろう。
もっと平和的に勧誘すれば・・・・。
(桑原)「ああ、っと、ごめんなさいね。その、もうすこし穏便に勧誘したかったんだけど・・・その、なんか・・・隙がなくて・・・・」
(跡部)「うん。いつもまなかさんが、傍らにいるので・・・・」
(松本)「ちょっと話す機会が得られなくて・・・」
(桑原)「その・・・ちょっと、人に聞かれたくないのよ・・・」
同好会の勧誘を聞かれたくない?なんでだ?
(桑原)「ふに落ちない顔ね・・・・いいわ、説明してあげる。」
(松本)「僕たち、物理工学研究会、っていうのは、表向き」
(跡部)「本当は・・・・」
(桑原)「こういう活動をしているのよ・・・」
桑原はスッと準備室の壁際へと歩いていく。
そこには、布がかけられたダンボール一抱え分くらいの物があった。
桑原は無言で布を持ち上げた。
「あ!」
そこには、空冷単気筒のエンジンが置いたあった。エンジンヘッドの形状から明らかに2スト。80㏄いや125くらいか?
「Kawasaki AR125のエンジンよ」
桑原はいとおしそうにそのエンジンを見つめてそう言葉を続けた。
(跡部)「廃車にするってところを俺たちが引き取った・・」
(松本)「フレームや足回りなどはもうレストアは済んだ・・・」
(桑原)「焼き付いたピストンとシリンダーも磨き終わって、昨日、組み立て終わたのよ・・・後はキャブ調整だけ・・・・」
「正気か?学校でバイクのレストアしてたのか?」
(桑原)「あら、エンジンだけよ・・・」
(跡部)「工学実験のためっていう名目でね」
(松本)「ああ、顧問は何も口ださない人だしね・・・」
(桑原)「そ、だって私たち、信用があるからね」
確かに優等生だらけのこの同好会なら、エンジン持ち込んでも不審がられないだろう・・・・・いや、そんなことないよな?!おかしいだろエンジン丸々持ち込んだら!
絶対変に思われるだろう!!
「さて、ここまで見せたからには・・・・浅野くん、入ってくれるわよね」
不敵な笑みを浮かべる桑原さん。
「え、っと、なんで俺が・・・・」
(跡部)「だって・・・君もだろう?」
「え、なにが?」
(松本)「とぼけるなよ・・・あのΓ(ガンマ)僕たち見てるんだよ・・・」
松本を跡部は不敵な笑みを浮かべた。
「えっ・・・・」
思わず絶句する。
(桑原)「私たちも同じなの・・・・」
そういうと彼らはポケットからカードを取り出した。
「あ、お前らも・・・」
(松本)「そう・・・」
(跡部)「僕たちも・・・・」」
(桑原)「隠れライダーよ・・・」
彼らのとりだしたカードは・・・運転免許証・・。
「わたしたちも乗ってるの・・・」
(松本)「僕はΓ(ガンマ)の250」
(跡部)「僕はNS250・・NSRじゃない、NSだよ」
(桑原)「それで、わたしが、KR250、だったんだけど・・・・」
(松本)「こないだ、おかしくなってね・・・・・・・・・」
(跡部)「それで、いま修理中なんだ・・・・」
(桑原)「で、その代わりに、これを直してるのよ」
「まあ、その、エンジンのいきさつはわかったけど・・・」
(桑原)「で、あなたにも仲間になってほしいのよ。」
(松本)「僕たち、整備は得意なんだけど・・・・」
(跡部)「いかんせん乗る方は、まだまだ・・・」
「いや、俺だってそんなうまいわけじゃ・・・・」
「わたしたちよりは上手いでしょ。ね、NS400の浅野くん」
「!」
(跡部)「ダメだよ~・・いくら早朝だからって、」
(松本)「あんな人目の多いところでヘルメット脱いで顔をさらしちゃ・・・」
(桑原)「道の駅なんて、誰が見てるかわからないのよ?」
見られていた!ゆい姉と早朝ツーだ。道の駅・・・・当別か!
「早朝は私たちもよく走ってるのよ。じゃあ、本題ね・・・私たちの望みはあなたの入会、そして、あのおねーさんを紹介してもらうこと。」
「その取引、俺へのメリットは?秘密の共有だけか?」
(跡部)「おいおい、それだけじゃないぞ」
(松本)「僕たちは、だてに学年トップじゃないよ」
(桑原)「私たちがトップでいられるのは、3人の得意分野を教え合うからよ」
(跡部)「定期テストの度に僕たちは互いに対策問題を作りあっている」
(松本)「そのおかげさ・・・」
(桑原)「このテスト対策会・・・君も・・・入れてあげてもいいわ・・・・どう?」
「それだけじゃダメだ・・・・まなも入れてくれ・・・」
(桑原)「あら、お安い御用よ・・・じゃあ・・・」
桑原はスッと書類が挟まったバインダーを突き出してきた。
パチン
松本が、俺の手を拘束していた結束バンドをニッパーで切った。
拘束され、少し痛かった手首を撫でていると、跡部がペンを差し出してきた。
無言でバインダーを受け取り、差し出されたペンで入会届けに署名する。
「ようこそ、物理工学研究会へ」
桑原はにっこりと笑顔を浮かべた。
(跡部)「じゃあ、先生に渡しに行こう」
(松本)「そうだな」
桑原はバインダーを跡部に渡す。
「あ、ちょっと・・・・」
「あら、なにかしら?」
「足も解放してくれないか?」
松本はだまって足の結束バンドを切ってくれた。
AR125ほしいなあ・・・・。




