RP11 BakaなRiderは・・・
ようやく更新できました・・・・・・。
年の瀬で忙しいです。
「さようなら」
プワワワァーン、ウワーーーーン
同時に、学校の前をやかましいバイクの音。
HRが終わり、放課後をむかえた。
誠、肇、美香に麻美。4人はちらっと俺を見てきた。
4人とも何か言いたげだったが、無言で教室を出ていった。
(俺、ちょっと、巧の気持ち、わかんねー)
学食で、苦虫をつぶしたような顔で、誠はそう言った。はじめは黙ってうなずいていた。
俺はそんなにおかしなことを言ってるのだろうか?
確かに二人きりでいたのは、まずかったとは思う。
今後は、きちんと伝えよう。
部活だってそうだもんな・・・・。
「タっくん、帰ろう。」
鞄にものを詰めていたところに、まなが来ていた。
「ああ、うん。」
まなはいつもと変わらぬ笑顔を浮かべていた。
いつものように2人並んで教室を出る。
「ねえ、今日は、どっか寄ってく?」
穏やかな口調でまなが切り出してきた。
「そうだな・・・・麻生でちょっと遊んでく?」
「いいわね!そうしましょう」
まなは微笑んで答えてくれた。
かわいい。
麻美や美香もかわいいと思うが、まなは引けを取らないくらい、いやそれ以上にかわいい。彼女の笑顔を見ると素直にそう思えた。
廊下を折れ、階段を下りていく。1階で昇降口へと向かう。
と、何か騒がしい。
靴を履き替え、昇降口を出ると、すぐに人だかりが校門にできているのがわかった。
その人の波の中から、誠が駆け寄ってきた。
「あ、た、たくみ!」
慌てた様子でこちらに声かけてくる。
「どっした?誠?」
「ゆ、ゆ、ゆいさんが!」
「ゆい姉が?」
校門で集まる人だかりをかき分け、門を出ると・・・・・・・。
見知ったバイク、シルバーのRG400Γ(ガンマ)が止まっている。そして、シートにもたれるように腰かけている女性ライダー。そう、ゆい姉だ。
「あ、たくちゃん!」
ゆい姉が呼びかけた瞬間、周囲の目線は一斉に俺に向かった。
「え、っ、ゆい姉、どうしたの?」
戸惑いながらも、俺は口を開いた。
「え、迎えに来たの。」
「え?そんな約束は・・・・」
俺は、傍らに立つまなを横目で見た。
少々、いや、かなりおかんむりだ・・・・・・。
「きょ、今日はなにも約束、ないだろう?どうして・・・」
「ああ、そうね。でもぉ・・・パパのバイク、昨日もどってきたから・・・・」
「え!あれが?ほんと!!」
ゆい姉のパパ。すなわち俺のおじさん。当然だが、バイク乗りだ。
おじさんのバイクが、修理からもどってきたことを知らせに来たのだ。
「ふふふ・・・・・パパね、たくちゃんに乗ってもいいって。」
「え、ま、まじか!」
「乗ってみたいでしょ?あれにさぁ~、伝説の~」
「・・・・・・・・」
乗りたい。あの伝説のバイクに。Γ(ガンマ)やNS以上にプレミアムなバイク。
すると左手の腕をぎゅっと握られた。
まなだ。
まなはゆい姉を鋭く見据えていた。
「ねえ、タっくん。いくつもりなの?」
「・・・・・・・」
まなは俺に聞いているが、目はゆい姉をジっと見ている。
「たくちゃん、どうする?行く?行かない?」
・・・・行きたい・・・が、まなを置いていくのは・・・・・。
「・・・・・なんで、考え込むの?」
ジトっとした目つきで俺をにらむまな。
「え、いやいや、その・・・・」
しどろもどろになってしまう。
「はぁ~・・・・いいわ。」
「え?」
「行ってきなさいよ。なんか知らないけど、貴重な経験になんでしょ?・・・いいわよ」
まなは、あきれ気味だが、まなは確かにそういった。
ゆい姉は若干びっくりした面持ちで、
「あら?いいの?・・・意外・・・」
と声をもらした。
「え、じゃ、じゃあ・・・いっていい?」
まなは、こくんと頷いた。
「あ、あ、ありがとう!埋め合わせは・・・・あしたする!!」
と言い終わるや否や、ゆい姉がヘルメットをポンと投げてよこした。
「おっと・・・」
慌てて受け止めた。青いフルフェイスのヘルメット。素早くかぶり、顎ひもを締めた。ゆい姉も。
「さ、じゃあ、行くわよ!乗って!!」
軽く右足をあげ、華麗にΓ(ガンマ)にまたがるゆい姉。
ぉお~!
ギャラリーが歓声をあげる。「カッケー」「きれいねぇ~」「足、なっが・・」
タイトなライダージャケットとパンツのせいで、ゆい姉の体のラインはくっきりと
浮かび上がっており、男女問わず、見とれている。俺はビリオンステップ(後席のステップ)に左足をかけ、後席にまたがった。
カン、グララ・・・・・・クワァーーン。パララララ。
ゆい姉がキックペダルを踏み下ろしΓ(ガンマ)のエンジンに火を入れた。
「さあ、行くよ!それぇぇえ!」
クワワァーアアアアアアアァーーーン!
半クラから、一気に一速でアクセルを開けていくゆい姉。
楽しい・・・けど・・・やっぱ、自分で運転したい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
銀のバイクが路上を遠ざかっていく。後ろのシートに座り、ゆい姉の腰に手を回す彼を見ると、正直、イラっとする。
「・・・・・いいのか?・・・・・まなちゃん・・・」
誠君が私にそう問いかけてきた。
「いいのよ。ただの従姉だし。これくらいは・・・」
「そう・・・・か・・・・」
誠くんはそれ以上聞いてはこなかった。
麻美も美香も、肇くんも、何か言いたそうだったけど・・・・。
私もそれ以上は何も言わなかった。
(「え、じゃ、じゃあ・・・いっていい?」)
そう言って見せた彼の笑顔。信じられないくらい嬉しそうだった。
そう・・・かれは・・・・バカ・・・。
バイクバカ・・・・バカなライダー・・・・。
バカライダー・・・・・。
「決めたわ!」
思わず私は声をあげた。
「え、なに・・・が?」
怪訝な顔で、麻美が私の顔を覗き込んできた。
「今日からタっくんのことを、こう呼ぶわ・・・・・・バカなライダー・・・・そう、バカイダーよ!!」
「・・・・・ふふ・・・・」
「くくく・・・・・」
「バ、バ・・・・」
「バカイ・・・」
『バカイダー!』
3人は、顔を見合って笑い合っていた。
そう、もう、たくでも、タッくんでもない。彼はバカイダー。バイクバカ。
私たちとは違う常識で生きている。そういう人なのだ。いや、そういう人間に変身するのだ。見た目は変わらないけど・・・・変身する。心は浅野巧からバカイダーへと変わるのよ。
そう思うことにした。それじゃないと・・・・・。
あいつの彼女なんて・・・・やっていられないわ!!
明日も投稿したいな・・・・・。




