かつての
やっぱり小説を進めるのって難しいですね、
物事が起こるきっかけみたいな?
それを考えるのが苦手だから、ちょっとぐだぐだめになってるのかも。
次の小説ではそこ気をつけます!
志音町の空は今日も澄んでいた。 柔らかな風が吹き抜け、川辺の水面を揺らす。季節外れの桜がまだ花を落とさず、ひらひらと散りゆく花びらが空に舞っていた。
「やっぱり、この町だけ特別みたいだね」 私がそう呟くと、隣を歩く誠司さんが静かに頷いた。「……他の場所では病や飢えで人が倒れている。戦の影もまだ続いている。それでも、この町は息を吹き返している。奇跡としか言えないな」
私はその言葉を聞きながら、横にいるレイの横顔をそっと盗み見た。 相変わらず表情は淡々としているけれど、その指先が風に揺れる花びらを追いかける仕草は、前よりもずっと人間らしい。
――その時だった。
突然、空がかすかに鳴った。 雷とも違う、風とも違う、けれど耳の奥を震わせる低い響き。 私は思わず立ち止まり、見上げた。
青空の一角が、ほんのわずかに裂けていた。 そこからこぼれ落ちる光は、美しいはずなのに、冷たい。 ぞわり、と背筋をなぞる気配に、私は息を呑んだ。
「……来たか」 誠司さんが低く呟く。その横でレイは表情を硬くして、ほんの一瞬だけ震えた。
裂け目から降り立ったのは、一人の青年の姿だった。 銀の髪を風に揺らし、深い蒼の瞳でこちらを見下ろしている。 その衣はまるで光そのものをまとったようで、ただそこにいるだけで周囲の空気が張り詰める。
私は声を失った。 でも、青年――ルカエルは穏やかに微笑んだ。
「……見つけたぞ、背信の記録者。
貴様を連れ戻しにきた。」
その呼びかけに、レイの肩がびくりと揺れた。 彼女の目が一瞬だけ揺らぎ、言葉にならない吐息が漏れる。
「あなたは……」
しかし次の瞬間、誠司さんがレイの前に立ちはだかった。「誰だ。彼女に何の用だ」 低く鋭い声。私は初めて、誠司さんの声にこんな緊張を帯びた響きを聞いた。
ルカエルは首を傾げる。「用……? 違う。私は彼女を迎えに来ただけだ。ここにいるべきではないから」
淡々と告げる言葉。だがその声音は絶対的だった。 まるで最初から決まっていた運命を、ただ確認するだけのように。
「迎えに……? レイは、ここにいるのに……!」 気づけば私は叫んでいた。 レイが少しずつ笑うようになって、触れ合うようになって、ようやく“友達”になれたのに。
ルカエルの瞳が、私を一瞥した。 その目は冷たくもなく、むしろ哀れむような優しさがあった。「人間の子よ。君はまだ知らない。彼女は……“器”だ。すべての魂を巡らせるための、選ばれた存在」
――器。 その言葉が、胸の奥に重く落ちた。
誠司さんが強い声で言う。「たとえそうだとしても、彼女が“人”としてここにいることを、俺は否定しない」
ルカエルは目を細め、再びレイを見た。「レイ。帰ろう。お前が本来いるべき場所へ」
レイは――答えなかった。 けれどその瞳の奥に、一瞬だけ“懐かしさ”の光が宿ったのを、私は見てしまった。
その光が私を酷く不安にさせた。 まるでレイが、あの声に吸い寄せられてしまうのではないかと。
風が吹いた。 花びらが宙を舞い、裂け目の光に吸い込まれていく。 その中で、私はただ必死にレイの手を握りしめていた。
「行かないで……」
掠れるような声は、風に消えていった
どうでしたか、!
読み返せば読み返すほど拙いです…
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