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十五話「三つの線」

ここは遠い世界。蟹どもを退治し汽車を呼ぶ。数時間後には汽車が遠くからやってきた。帰りの汽車の中で語られるのはそれぞれの経緯であった。


「では、改めて自己紹介でもしましょうか。」

リリアは自己紹介を勝手に始める。

「私の名前はリリア。人間にそっくりだけど一応夢魔よ。リルムは私の妹なの。特技は家事と格闘ね。次はリルムちゃん。どうぞ!」

「えっあ、私?私はリルム、夢魔よ。特技は魔法・・・かな?」

「次は僕だね。僕は星彦丸、東の国の王子なんだ。本当は旅なんて興味なかったけど二人に連れ去られて今や立派な旅人さ。」

「最後は俺か。俺には名前が無い。だからまず自分の名前を考えた。考えに考えた結果、「竜輝リュウキというのはカッコよくて特徴を表していると思ったのでこの名前で行こうと思う。」

「竜輝、カッコいい!良い名前だね!」

「ちょっと中二病な名前じゃない?」

「男の人って何時になってもそういうのが好きだもの。」

「でだ。信じるかどうかはお前たち次第だが俺の生まれはこの世界じゃない。簡単に言うと転生した可能性が有る。」

「だからさっき「草」とか言ってたのね・・・。」

「僕たちは信じるから、さぁ続けて。」

「記憶は殆ど残っていないから他は分からない。だが、こちらの世界に来た時にこの力を授かったと思われる。

いきなり砂漠に放り出された訳だったが何かの強い力を感じたと思ったら竜の姿になって暴れていたって訳だ。よくわかんねーけどそういうことだ。」

「うーん何とも不思議な話ね・・・。」

「きっと真実なんだろけど信じ難いなぁー。」

「僕は信じるよ。そんなに面白そうな話は中々無いよ。」

「で、お前ら二人で東の国の王子を誘拐したって?もしそれが真実ならとんでもない犯罪者になるが・・・。」

「そういえばそうだよね。なんで警察は僕を見つけても何も言わないんだろう。」

男二人は女二人の方を見る。

「いやーあはは、実は誘拐した風だけど違うんだよねー。」

「実は私達、帝様と仲良しでね?か弱い息子を立派にして欲しいとお願いされたの。」

「ええっ!そうだったの!」

「うん、だから日の出前の船に乗って国を出たけど日の出後の東の国はお祝いムードだったみたいだよ?あのか弱く内気な王子が旅にでたって。」

「良かった。誘拐犯と仲良しになってしまったのかと少し心配したぞ。こりゃ、大層立派にならないと帰れないな?星彦丸。」

「なんか変な気分だよ。まぁ、今が一番楽しいから細かいことはいいや。それより外見てよ!植生が変わってきてる。森と乾燥地帯がせめぎ合っているみたいだ。」

「すっかり星彦丸も旅行者だね。」

「最初は「お家帰りたい」の一点張りで大変だったわ。それを思うと何だか泣けてきちゃうわね。」

何だか面白くなりそうだと皆感じていた。


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