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十四話「荒野のダンスクラブ」

ここは遠い世界。荒野の駅に来る汽車に乗ろうとする一行。しかし汽車は来ない。何故ならば線路付近のオアシスに「ランスクラブ(槍蟹)」なる者が現れたからだ。隣接する町で食事をとった一行は退治に向かう。


現在地点 「荒野のオアシス」

一行はオアシスに着いた。

「さて、何処にいるのかしら?」

「さっさとやっつけて汽車ぽっぽ呼ばないとね!?」

「うん!」

「汽車ぽっぽは草。」

「草って何?」

突如竜人は「草」と言った。我々日本人には分かる単語だが彼女らには分かるまい。

「ああ、そうだったな。今のは俺の故郷で面白いときに言う感じ?かな。後で色々話すから楽しみにまってろ。」

「ふーん。」

「そういえば、俺って普段は力を解放できないから戦いは二人でやってくれ。俺はそうだな・・・後ろで星彦丸を守るって名目でサボるから後よろしく!」

「ふざけんな!その筋肉で何とかしろ!」

「だって、武器無いし?」

「お姉ちゃんと一緒に素手で戦いましょう!」

「おっ!そういえば星彦丸、お前脇差持ってんじゃん?貸してくれよ。」

「いいけど折らないでよ?これは「刀」っていって繊細な武器なんだから折らないでね?」

「分かった。努力する。」

「!見て、多分あれがランスクラブよ。」

少し遠くに片手が槍のように発達したザリガニを見つける。その体長、約五メートル。砂漠の皇帝程ではないが十分に大型で強力そうだ。

「よっしゃ行くぜ!一番乗りだ!」

勢いよく駆け出したのは竜人だった。小さな脇差を片手に斬りかかる。それを見つけた槍蟹は素早くハサミで薙ぎ払う。がっちりと竜人は大地を脚で踏みしめ回避し、背中に飛び乗る。

「どりゃー!」

背中に何度も脇差を刺す。

「単騎突撃は危険よ!APパンチ!」

「このバカ―!焼きガニになれっ!火炎放射!」

「熱っ!焼ける焼ける何してんだお前!?殺す気かっ!」

槍蟹は炎により急に弱ったように見える。

「もう虫の息ね!喰らえ!火炎弾、速射!」

火炎弾が幾つも命中する。その直後であった。

後ろに居た星彦丸の背後に突如もう一体の槍蟹が現れたのだ。いや、槍ではないあれは・・・。

「わっ、わわわ!槍じゃなくて・・・刀だっ!」

ハサミの外側が剣状に発達したザリガニだ。

「今度こそ死んだ・・・へにゃ。」

蟹野郎が刀を振り上げ星彦丸を斬ろうとしたその時。

「ぬおーっ!させるかっ!」

竜人が突如眩い光に包まれ目にも止まらぬ速度で空を飛んだ。

「オンドリャー!」

振り下ろされた刀の真下に竜人は入り脇差で受け止める。

「早く逃げろ!こののろま!」

「ひっ!」

星彦丸は全速力とまでは行かない速度で走った。

「蟹野郎・・・!一撃で決めるるぜ?断っ!」

脇差から光の刃が伸び一本の長刀に成るとそれを振り下ろし刀蟹を絶った。

「ふぅ、今回も間に合った・・・。」

「やっぱりその瞬発力凄いわね。」

「今回も無事で良かった。」

一行は駅に戻り蟹のダンスパーティーを終わらせた事を伝える。




槍蟹と刀蟹は同一種族です。槍蟹がオスで刀蟹がメスです。両者求愛の為にダンスを踊ります。「ダンスクラブ(踊る蟹)」ってね・・・。

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