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十話「竜、跳梁跋扈」

ここは遠い世界。砂漠の皇帝を討つべく戦う艦隊と三人。しかし、一肌向けた皇帝は艦隊を蹂躙しロックスターを破壊せんと侵攻を開始する。それを伝えなければと砂上船で走る星彦丸。しかし不運にも二つの進路は重なってしまう。星彦丸、絶体絶命とも言える。


星彦丸の乗る船に吹きかけられる火炎の息。それをただ見ていることしか二人には出来なかった。

「いや・・・そんな・・・。」

「くっ・・・帝様、申し訳ございません・・・。」

確実に絶命したであろうその時だった。ロックスターの方から一筋の尾を引く光の球が高速で飛んできた。

「あの光はっ!」

「こんな時にあいつも出てくるなんて・・・!」

光の球と空飛ぶ皇帝は衝突する。光の球は何度も激しくぶつかる。皇帝も負けじと脚や尾を振り回し、火炎を吹き対抗するが先に我慢の限界に達したのは皇帝だった。砂漠の皇帝は地上に落下したのだった。光の球はゆっくりと地上に降りる。そして光のベールが剥がされる。やはりあの男だ。輝く白亜の鎧を纏っている。

「皇帝対輝竜・・・。」

「早く星彦丸を助けに行かないと!」

「そうね、あっちは任せましょう。あわよくば共倒れになって頂戴!」

二人は焼けた砂上船に向かってひた走る。

皇帝と竜人は睨み合う。皇帝は咆哮した。それと共に竜人の輝きは最高潮に達した。皇帝は覆いかぶさり押しつぶさんとする。しかし竜人は動じずただ立っている。何と倒れてきた巨大な皇帝を両手で支えているだ。

そこから更に踏ん張ると竜人は宙に浮く。そのまま皇帝をひっくり返した。ひっくり返された皇帝は混乱して大暴れだ。天高く舞った竜人は光の尾を引きながら急降下し皇帝の頭部に彗星を思わせる一撃を繰り出す。

皇帝は絶命した。僅か1分にも満たない討伐劇であった。次に竜人は二人の前に立ちはだかる。

「くっ、今度も痛い目を見たいようね?お姉ちゃんが相手よ!?」

しかし、竜人は戦う事が目的ではないようだ。

竜人はこう言った。

「急いでいるんだろうがその必要は無い。お前たちがが保護している対象は生きている。だが、どうしても急ぐなら俺の背中に乗れ。」

「ええっ!何それあんたのこと信用しろっていうの!?」

「信用したくないなら自分の足で行け。だが、時間が掛かる。早く助けたいだろ?それは俺も同じだ。」

「リルム、ここは一つ信用してみるのもいいじゃないかしら?」

「お姉ちゃん・・・でもこいつこないだは私達を襲ってきたんだよ!?」

「その件については謝る。まだこの力をコントロールしきれていなかった為だ。すまない。」

「それじゃあ行きましょう。」

「えー!本気なの!?お姉ちゃん!」

「良いじゃないの。空の旅も面白そうじゃない。」

「・・・私も乗せて。」

「決まりだな。はっ!」

竜人が力を込めると眩い光を纏って「輝竜」に変身する。

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