表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

揺らめき移ろうものたち

浜辺

作者: 黒森 冬炎

ご意見を元に初めて詩の推敲をしました。



わたしは浜辺を歩いている

波打ち際に並ぶのは

死んだ魚

死んだ魚


波が砂浜を洗っている

海が運んで来るものは

死んだ魚

死んだ魚



嵐のあと

朝靄の中

わたし浜辺を歩いている


空は晴れて金色

波は低く緑


浜辺にひとり

見渡す限り

死んだ魚

死んだ魚



大きなウキのある海藻は

茶色く砂に横たわる

死んだ魚に寄り添って

朝のぼんやりした光の中で


わたしは空を見上げない

大海原を眺めない

私を取り巻く景色の中を

ただぼんやりと

波打ち際を

歩いてゆく



朝靄の中で

金色に染まり

死んだ魚が倒れている

死んだ魚

引き抜かれた海藻

嵐の海の犠牲者たち


魚の死んだ目は

恨めしそうに見つめてくるから

目を合わせてはだめだ



わたしはひとりで歩いている

朝靄の中

嵐のあとの浜辺を


お読みくださりありがとうございました


大昔に書いた詩の一部をふと思い出して、イメージを再構築しました

元の詩は残っていませんが、たぶんもっと退廃と死のイメージが全開だったと思います。

なんせ元の詩を書いたのは10代の頃だから(笑)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 良い詩なのでもう一度感想を。 私は萩原朔太郎派なので、詩にはリズムが必要だと思っています。どうしてもイメージをはっきりと言い表したくて説明がちになってしまうのですが、そうすると途端にリズムが…
[良い点] ∀・)シンプル。だけど綺麗に何かが流れてゆく感じ。その何かが何なのかはわかりません。時間かもしれないし、心の移ろいかもしれないし。死んだ魚の目にしか映らない何か。 [気になる点] ∀・)1…
[良い点] おお。 これこそロックじゃないですか! 違うのかな?(ロックがよく分かっていない) でも、死んだ魚のリフレインがイメージを増幅させる、これは私基準でとてもいい詩です。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ