浜辺
ご意見を元に初めて詩の推敲をしました。
わたしは浜辺を歩いている
波打ち際に並ぶのは
死んだ魚
死んだ魚
波が砂浜を洗っている
海が運んで来るものは
死んだ魚
死んだ魚
嵐のあと
朝靄の中
わたし浜辺を歩いている
空は晴れて金色
波は低く緑
浜辺にひとり
見渡す限り
死んだ魚
死んだ魚
大きなウキのある海藻は
茶色く砂に横たわる
死んだ魚に寄り添って
朝のぼんやりした光の中で
わたしは空を見上げない
大海原を眺めない
私を取り巻く景色の中を
ただぼんやりと
波打ち際を
歩いてゆく
朝靄の中で
金色に染まり
死んだ魚が倒れている
死んだ魚
引き抜かれた海藻
嵐の海の犠牲者たち
魚の死んだ目は
恨めしそうに見つめてくるから
目を合わせてはだめだ
わたしはひとりで歩いている
朝靄の中
嵐のあとの浜辺を
お読みくださりありがとうございました
大昔に書いた詩の一部をふと思い出して、イメージを再構築しました
元の詩は残っていませんが、たぶんもっと退廃と死のイメージが全開だったと思います。
なんせ元の詩を書いたのは10代の頃だから(笑)




