団子坂爛は殺人事件をっ!!
3作目の妄想駄文。またようわからん作品になってモータ。
「解決っ!!します!!!」
「えっ?何を解決するの?」
「タイトルで言ったでしょ!団子坂爛は殺人事件を解決します!!」
「ええーっ?!」
私の名前は爛!
で、さっきから驚きっぱなしのこの娘は佳子ちゃん。私の大切な友達。
以後お見知り置きを...なんてね!私、探偵をやってるの!
「自称...でしょ?」
「わーっ佳子ちゃん、地の文に突っ込まないで!」
「タイトルで言ったでしょとか言ってたのはどこの誰ですかっ!」
そう、先程宣言した通り、私たちの住む街で最近“殺人事件”が発生したの。
名探偵・団子坂爛としては、ここでズバッと解決しなきゃ名が廃るってわけ!
それに!私のテリトリーを脅かす輩は許さないわ!
「そうと決まれば、まずは事件のあらましを確認しましょ!」
「そうと決まればって、本当に捜査するの...?まったく爛ったら...確か、全景町一丁目にあるホテル“鏡”...で、中年男性の死体が発見された...」
「ホテルはホテルでも、廃ホテルね。今は使われてないし、古い建物だったから警備なんかも切れてる」
改めて状況を確認。被害者の中年男性は、最近不審者として情報が上げられていた男と同一人物と見られている。
廃ホテルの一室で殺害されており、死因は大量出血による失血死ということ。
「ホテルの部屋って言っても屋根は崩れてて、大雨も降ったし、指紋とかがもし残ってたとしても消えちゃってるよね...」
「被害者の背中には刃物で彫られたと見られる“ユルサナイ”の文字があった。そこから怨恨の線が考えられるけど、被害者はこの街出身とかそういうわけではないのよね。
ただ、単純な通り魔的犯行ではないし、何かしらの意図をもって殺しているはず。連続殺人...みたいなケースとは考えにくいわね」
「う~ん...もう、捜査のしようなんてないんじゃないの...?」
「...そうなのよね~...わかっているのは死因と身元くらい。発覚も遅かったから死体の状況も結構散々なことになってたみたいだし、大雨で現場もぐちゃぐちゃ。こんなもんかな~...
...ダメか~!もう駅に着いちゃった!佳子ちゃん、また明日ねっ!」
「うん、爛ちゃん、また明日!」
(ニュースではただ“失血死”としか報道してなかったと思うんだけど...爛ちゃんは何であそこまで詳しく言ってたんだろう?...まあ深く考えても仕方ないか。
もしかしたらこの街に犯人がいるのかもしれないけれど、“かもしれない”だけで物事を考えてたら何もできなくなるだけだし...明日英語の小テストだったし、帰ったらちょっと勉強しよ)
...うん、大丈夫。世間一般の認識はこんなものみたい。
実際のところ、佳子ちゃんに認識されてなければいいの。
実を言うと、もうこの事件は解決済。簡単なものよ。ミステリーには程遠いお話なの。
私のテリトリーを脅かす輩は許されない。
...だから、殺したの!
あの男が佳子ちゃんへ付きまとっていたのは知っていた。幸いにも佳子ちゃんは気付いていなかったけれど、それをいいことに、あの男は不埒なことをしようとした。そんなこと許されない。私の大切な佳子ちゃんに。
だから、私から声かけたらホイホイ付いてきた。ほんと簡単に。
まるで芋虫みたいに手も足も使えないようにして、喋れなくして、何も見えないようにして、背中に“ユルサナイ”って彫ってやったの!
私とその男しか知らないんだし、証拠だって出ない!男が死んだなら真相は籔の中!これで、
“D坂の殺人事件”は解決ね!あはははは!
『団子坂爛は殺人事件をっ!!』
...起こしました♥️
-完-