第2話 フラグ
「女神プログラム?何だそれは?ステータス機能の追加?ユニークスキル?不死?異世界言語?意味がわからん」
俺は確か高層ビルから飛び降りたはずだ。なのになぜ森にいる?なぜ死んでいない?ここはどこだ?飛び降りたときに頭に流れてきた女性の声は何だ?
様々な疑問が溢れてくる。
今分かることは森にいる。俺は死んでいない。ということぐらいだ。あとたぶんここは『異世界』というところぐらいだ。
「···そうだステータスとか聞こえたな·····どうやって見るんだ?·······ステータス表示」
ステータス
名前:相馬 誠也
種族:人間
Lv:1/30
HP50 MP30 力10 体力20
敏捷10 知力90 魔力10 器用80
称号:なし
魔法:なし
技能:ユニークスキル『不死』『異世界言語』
耐性:なし
「うおっっ···」
頭に流れ込むように情報が入ってきた。
気になるのは
「不死か···」
『不死』とはあの『不死』だろうか?
「俺は死にたいのに死ねない体を持ってしまったということか···まぁでもこっちの世界はどうか知らんしな。とりあえず、ずっと森にいるのは辛いな。町を探すか」
と、ここまで考えたところで近くの草をガサガサと掻き分ける音が聞こえた。
とりあえず俺は·····隠れる!俺は近くの草に身を隠した。
そこから数秒、草の間から現れたのは···
緑色の体、貧相な服、手には木で作られたと思われるこん棒
「うん。ゴブリンだ。しかしデカイもんだな」
身長は2メートルを越えているだろう。
相手の強さは···わからんな
ステータスは敵にも有効なのだろうか?
「敵のステータス表示」
·········
「なんもおこんねぇな···」
どうやら見れないらしい。何かあるのだろうか?
「異世界、ステータス、スキル·······あっ、鑑定スキルか」
この状況をすぐ受け入れられたのもある程度異世界についての知識があるのも全て受験勉強の合間に読んでいたラノベの影響だろう。
ラノベの知識がどこまで役に立つのかは知らないけれど
とりあえずゴブリンが通りすぎるのを見守る。
なぜ戦わないのかって?
だって俺ステータス見た感じ弱いの丸出しじゃんレベル1って戦えるのかよ?ゴブリンデカイし、こん棒持ってるし無理だろ?
「·······よし、ゴブリンも通りすぎたし、安全だな」
そしてその場から離れようとしたとき
「きゃぁぁぁ~だれか~」
女性と思われる叫び声がゴブリンが通りすぎた先から聞こえてきた。
そしてその時初めて俺はフラグというものを知った。
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