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あなたのための幸せ屋

作者: 大苗 のなめ

ヒトリネコです。

ここには初投稿の作品です。

正直、読んでて意味がわからなくなると思いますが、暖かい眼差しで見てみてください。

〜1日目〜


僕は友達が全然いない・・・。

だから、いつも暇なんだ・・・。


僕は散歩をしていた。

特に、向かってる所はないけど、適当に歩き続けていた。

いつも同じ道をいつも同じ時間に・・・。

そして、いつも同じ光景を見ている。

「・・・ん?あの店は何だろう?」

僕は、見たこともない店を一軒見つけた。


「〜あなたのための幸せ屋〜

        あなたの幸せお売りいたします。 」


意味がわからなかった。

「でも、本当に幸せがもらえたらいいのにな・・・。」

僕はお金を持っていなかったから、見るだけと思い、店に入っていった。


カランカラン・・・。

扉を開くと、店の中は普通の店だった。

でも、売り物が決まっておらず、本、花、家具、ゲーム、服、おもちゃ、など・・・いろいろあった。

“いらっしゃいませ”

その中に一人、女の子がいた。

「あの。幸せを売ってるという看板を見たんですけど・・・。」

僕が尋ねると、お店の子は僕の顔をじぃっと見つめた。

「あの・・・僕の顔に何かついてますか?」

“あなたは幸せを買いにきたんですか?”

お店の子は無表情のまま、質問をしてきた。

「いえ。僕はお金を持ってきてないんで・・・。」

“私は買いにきたのかどうかを聞いたんですけど、わかりませんでした?”

「・・・?」

“ちなみにここは、お金では何も買えません”

僕はそのお店の子が言ってる意味がよくわからなかった。

“ここでは今までしてきた良い事の回数や価値で幸せを買うことができます”

「じゃあ、僕はここで幸せを買うことができるんですか?」

“まだ足りません”

僕はちょっとがっかりした。

でも、その前に疑問をひとつ思い出した。

「あと、幸せを売るっていうのはどういう意味ですか?」

“それを知りたいのであれば、良い事をしていって、直接幸せを買ってみてはどうですか?”

要するに僕は今日、できることはない・・・。

「家に帰って、お母さんのいろんな手伝いでもしてみるか・・・。」

僕は、最後にお店の子にお礼を言って家に帰っていった。


〜2日目〜


僕は、今日もまた放課後にあのお店に行った。

昨日はいろんな手伝いとかしたから、もしかしたら買えるかもしれない。

すると、今日は一人お客さんが来ていた。

“あなたの幸せはなんですか?”

「えっと・・・わ・・・私は・・・その・・・彼と・・・またやり直したいんです・・・。」

“あなたは、その幸せを叶えるだけの良い事をしてきているようですね”

お店の子がそう言うと、お客の女性の目をじぃっとその子は見つめていた。

「・・・どうなるんだろう・・・。」

僕がそう思って見ていると、一人の男が入ってきて、急にお客の女性に謝りだした。

「あの時はゴメン!!また、やり直してくれないか?」

その女性が頷くと、その男性はお客の女性を抱きしめました。

“お幸せに・・・”

「あ、ありがとうございました。」

お客の女性が、深くお辞儀をすると、二人とも、手をつなぎながら満足そうに帰っていった。

僕には、一体何が起きたのか、さっぱりわからなかった。

入り口で僕はずっと考えていたら、声をかけらてしまった。

“そんな所におらず、どうぞ中に入ってください”

「あ!す・・・すいません!!」

僕は、いきなり声をかけられ、驚いてしまい、かなり動揺してしまった・・・。

僕は店内に入り、昨日いろいろと手伝い等をしたので、幸せを買えるか聞いてみた。

“足りません”

また言われてしまった。良い事を嫌になるほどやったのに・・・どうすればいいんだろう?

僕はしばらくお店でお客さんを見たりして、どうすればいいか考えることにした。

「う〜〜ん・・・。」

ずっと考えていた・・・。すると、また一人お客がやってきた。

「おい!し、幸せ売ってるんだよな?俺に売って、警察の手から逃してくれ!いくらだ!?」

“お金では売っておりません”

「何でもいいから、売ってくれ!」

“売れません”

「何でだよ!?ふざけんなよ!!」

売れない、と言われたら、そのお客がものすごいキレて、お店の子の胸倉をつかんだ。

“・・・”

お店の子は、ものすごくそのお客をにらんでいました。

すると、急にお店に警察が入ってきた。

「動くな!!お前を逮捕する!!」

「な、何で俺がここにいることがバレたんだ!?・・・くそっ・・・。」

男はおとなしく警察に捕まり、パトカーに乗っていった・・・。

何が起きたのか、更にわからなくなった。

僕は考えた。

そういえば・・・何か起きる前に、かならず誰かが、そのお店の子に見つめられている。

彼女は一体何者なんだろう・・・。

と、考えている間に夕方になってしまった。

今日も家に帰ったら、お母さんに喜んでもらえるようにがんばろう。

そして、僕は考えながら家に帰っていった。


〜3日目〜


僕は、今日もまた放課後にあのお店に行った。

でも、今日はいつもと違って、とても機嫌がよかった。

なぜなら、僕は昨日、こっそり家の掃除をしたら、お母さんに「ありがとうね。」と、喜んでもらえて少し嬉しかったからだ。


「こんにちは!」

“いらっしゃいませ”

なんか今日は、すごくワクワクした感じだった。

「あの。今日は僕、幸せ買えますか?」

すると、お店の子は僕の顔をじぃっと見つめてきた。

・・・ドキドキドキドキ・・・。

“買うことはできます”

・・・ま・・・マジかよ!!

「僕の幸せって、ど、どんなものですか?」

“あなたのほしい物を一つ、ここでさしあげられます”

やった!僕はここで、初めて買い物ができた!!

「じゃあそれをください!」

“わかりました”

お店の子は僕の目をじぃっと見つめました。

・・・しばらくしたが、何も起きない・・・。

“ありがとうございました”

「え!?ちょっと待ってください。何ももらっていませんが・・・。」

僕は質問したが、お店の子は少し微笑みかけるだけで、何も答えない。

まったくもって、意味がわからない。

僕は、少し機嫌を損ねた。

せっかく良い事をして、お母さんにもほめられて、幸せを買えるってきたから最高だったのに、何も起きないのでショックはかなり大きかった。

・・・今思うと、僕がほしい物ってなんだろう・・・?

まさか・・・それがわかってからもらえるってことなのかな・・・。

ハァ・・・また面倒がひとつ増えちゃった。

でも、まぁそれがわかった時の、嬉しさもまた多分格別だろうな。

今日はもう、そろそろ帰るかな。

「ありがとうございました・・・。」

“またのご来店お待ちしております”

僕は、家に帰ることにした。


家に帰っている途中、僕は子供が公園で、鬼ごっごをして遊んでるのを見かけた。

それはごく普通のことなのに、僕にとってそれは、とても印象が強いものだった・・・。


〜4日目〜


僕は、今日もまた放課後にあのお店に行った。

結局、僕のほしい物が何なのかわからなかった。

今日、僕はあのお店の子から、ヒントみたいのを聞き出そうとしていた。

そして、お店につき、中に入ると、今日も先客がいました。

そのお客は、僕と同い年くらいで、男の子でした。

「え〜っと・・・その・・・。」

その男の子は、お店の子の態度に困っているようだった。

「う〜ん・・・。」

僕は気になって、彼に尋ねた。

「どうかしたの?」

「あの・・・。この子、何も言ってくれなくて・・・その・・・。」

やっぱり・・・。このお店の子は、接客態度をどうにかしたほうがいいと思うんだけどな・・・。

「大丈夫。“幸せ買えますか”って言えば、反応してくれるから。多分・・・。」

「あ、ありがとう・・・。」

その男の子は、僕に続いて、お店の子に質問したら、答えてくれた。

“お売りいたします”

「え〜っと・・・。あの〜・・・僕の幸せって何?」

「僕もわからないよ。昨日、僕も買ったんだけど、何も起きなくて、困ってるんだ。」

「じゃあ・・・買います!」

すると、お店の子は僕と同様に、彼をじぃっと見つめだしました。

もちろん、僕と同様で、何も起きない・・・。

“ありがとうございました”

「え〜っと・・・何がですか?」

“・・・”

答えない。僕とまったく同じような感じだった。が、お店の子が一言、言った。

“あなたは、もうすぐ手に入るでしょう”

・・・何で僕と違うんだろう?

「あ、そうですか。こちらこそ、ありがとうございました。」

「あの、すいません。何で僕は、すぐに手に入らなかったんですか?」

僕が質問したら、意外な答えが戻ってきた。

“あなたも、もうすぐ手に入るからです”

・・・分けがわからない・・・。


店の外に出ると、さっきの彼が僕に話しかけてきた。

「あの・・・さっきはありがとう・・・。」

「いや、いいよ。気にしないで。」

僕は、あまり同い年くらいの人にお礼を言われたことなんて、あまり無かったから、少し照れくさかった。

「あ、あの・・・え〜っと・・・。」

彼は、何かもじもじしていた。

「ん?どうしたの?」

「あの・・・と、と、友達になりませんか?」

意を決したみたいに、僕に言った。

僕も、友達がいなかったから、とてもうれしかった。

でも、それと同時に不安も、よぎった。

「僕なんかでいいの?あとで、損するかもよ・・・。」

すると、彼は万遍の笑みを浮かべて、こう言ってくれた。

「友達が増えて、損する事なんか、あるわけないよ!!・・・。」

多少、言い切った後、ちょっぴり自信なさげになったけど、その言葉は僕にとって、胸にしみる言葉だった。

「・・・ありがとう・・・。」

僕は、少し涙目になってお礼を言った。

「え〜っと・・・明日って土曜日だよね・・・?ここで待ち合わせて・・・また、ここで会わない・・・?」

「うん。いいよ。」

「じゃ、じゃあ・・・今日は夕方だから・・・。帰るね・・・。」

そう言うと、彼は走って帰っていった。でも、最後に振り向いて、手を振ってくれた。

僕も彼に、手を振り返すと、彼は家へと帰っていった。

・・・まさか・・・これが僕のほしい物・・・。

僕は、心の中でそっと思うと、家へと走って帰っていった。

友達ができた最高の思い出と共に・・・。


〜最終日〜


僕は、僕の友達と昨日会ったお店の前に向かった。

お店に向かっている途中も、ワクワクがおさまらなかった。

どういう話をしようかな・・・?何して遊ぼうかな・・・?

考えるたびに、ワクワクが増していった。

その分、走っている時間が、長く感じた。


お店に到着。だが、そこには思いもよらぬ光景が、見えた。

なんと・・・あったはずの、あの“あなたのための幸せ屋”が、きれいに消えていた。

それを見た僕は、口をぽっかりと開けて、お店があった空間を見ていた。

すると彼も、ようやくここに来た。

「や、やぁ・・・。どうしたの・・・?」

僕は、空間を指差した。

「こ、ここのお店が・・・きれいに無くなってる・・・。」

「う、うん。」

二人して、考え出した・・・。

どうやって、お店は消えたのか・・・。なぜ、お店は消えたのか・・・。

そもそも、本当にここにお店があったのか・・・。

もしかしたら、僕が勝手につくった想像だったかも・・・。

でも、そうだったら、僕たちは今、こうして出会えるはずが無い・・・。

う〜ん・・・。

二人とも頭を抱え込んでいた。

「なぜ、お店が消えたか・・・それなら、わかるかもしれない・・・。」

彼は、独り言のように言った。

「僕も、最初はお店がここにあったのに・・・気づかなかった・・・。と、思っていた・・・。」

「どういうこと?」

「でも・・・もしかしたら・・・気づかなかったんじゃなくて、最初から無かったんじゃないかな・・・?」

彼は、不思議なことを言っているが、結構、頭はいいらしい。

「そして・・・なぜ最初は無かったのに・・・ここにあのお店が現れたか・・・。それは、僕たちがそれを望んだからだと・・・思うよ・・・。」

「でも、それだとまるで、僕たちの心をわかっているようじゃないか。」

僕がそう言うと、彼は即答してきた。

「実際・・・あのお店の子には・・・僕たちの心を見抜かれていたじゃないか・・・。」

ハッ!!た、確かに・・・。何かとお店の子は、僕たちのほしい物を見抜かれていた・・・。

そして、手に入ったら、お店は消えた・・・。

まさか・・・彼女は超能力者か何かなのか?

「・・・。」

「・・・。」

二人とも、同じことを考えていたらしい。しばらく、沈黙が続いた。

そして、僕が不安で逃げたいと思い、立ち上がった時・・・彼が口を開いた。

「何にしても・・・あのお店の子は・・・力を・・・報われなかった人々のために・・・使ってくれていた・・・って事かな・・・。」

僕は、そういえば、そういう場面に心当たりがあった。

犯罪者っぽい人が、罪をごまかそうと、ここに来たとき、お店の子は、力を使ってその人を捕まえていた。

逆に、困っているお客がいると、お店の子は、助けてくれていた・・・。

超能力者が危ないかどうかは、すべて心次第ってことだ・・・。

「僕たちも・・・助けられたね・・・。あのお店の子に・・・。」

「そうだね。」

「そして・・・幸せが手に入ったら・・・必要が無いから・・・お店は消えてしまった・・・。」

・・・

僕は今思うと、あのお店から、幸せだけじゃなくて、いろんなものをもらった気がする。

努力しなきゃいけないこと。

喜んでもらうことの大切さ。

そして、良い事をしたら必ず報われる。

あの店は、僕にとって、最高の教室で、

あの子は、僕にとって、最高の先生だった。


僕は、この5日間を、一生忘れません。

いろんなものを学び、いろんなものを得ました。

勉強なんかをしていても、学べないものを学びました。

これからも、良い事をして、報われて、笑っていける人生を送りたいです。


○年□組△番 城嶋きじま 竜人りゅうと


――――おしまい――――――

どうでしたか?

意外にも理解できたり、少しでも読んで良かったと思ってもらえれば、幸いです。

これからもいろいろと作品を残していくので、楽しめた方は、これからも是非読んでみてください。

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― 新着の感想 ―
[一言] 稚拙でたどたどしい語り口が、民話か童話のようなストーリーとちょうどマッチして、いい味を出していたと思います。
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