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復讐の果てに  作者: 暦海
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気になる人?

「――ところでさ、優月ゆづき。前からずっと聞こうと思ってたんだけど……優月って、彼氏とかいないの?」

「……へっ?」



 放課後、帰り道にて。

 大方いつものことながら、帰路を共にする浦崎うらさき先輩からそんな問いを投げられる。ところで、今更だし説明の必要があるのかも分からないけど――私の数少ない友人たる美波みなみは女子バレー部に所属しているため、放課後は基本別々なわけで。


 それと、先ほど帰り道とは言ったものの――これは些か語弊があったかも。正確には、帰り道に寄ったアイスクリーム店のテラス席に二人腰掛けていて。


 ともあれ……さて、何の話だっけ? ……ああ、そうそう――


「……そうですね、今のところそういう人は……」

「えぇっ!? じゃあ、今までは?」

「……そうですね、今までも特には……」

「えぇっ、おかしいよ優月!! と言うかもったいないよ!! 優月、こんなに可愛いのに」

「……あはは、ありがとうございます先輩」


 そう答えると、何とも仰々しく目を瞠り捲し立てる浦崎先輩。……えっと、おかしいのかな? あと、可愛いと言ってくれるのは有り難いけど……絶対、自分の方が可愛いって思ってるよね? まあ、別に良いんだけど。


 ……まあ、それはそれとして――


「……では、こちらからもお尋ねしますけど……先輩こそ、お付き合いしている方はいないんですか? もったいないと言うなら、むしろ先輩の方かと」

「……えっ、私? えぇ、そうだなぁ……」


 ともあれ、同様の問いを掛けてみる。まあ、正直のところさほど興味があるわけでもないのだけど……とは言え、この流れだと聞くのが自然だろうし、なんか聞いてほしそうだったし。


 だけど……彼女の理論で言うなら、もし恋人がいないのなら、もったいないのはむしろ先輩だと思うのも事実で。以前言ったかもしれないけど、明るく綺麗な彼女はクラスのみならず学年全体においても人気が高いと聞いている。それこそ、その気になれば明日にでも――


「……あっ、でも気になる人はいるかな。それはね……芳月ほうづき先生!」


 ……うん、ちょっと無理っぽいかな。

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