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復讐の果てに  作者: 暦海
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先生らしい?

「……うん、すっごく美味しいよ優月ゆづきちゃん。特に、このアクアパッツァ。アサリとバジルが、全体の風味をすごく引き立てていて」

「……そっか、良かった」



 先生の帰宅から、およそ一時間後。

 円卓にて、花の咲くような笑顔で称賛をくれる芳月ほうづき先生。……ふぅ、良かった。初めて作ったけど、上手くできたみたい。まあ、仮に美味しくなくても、先生なら笑顔で褒めてくれるんだろうけど。




「……へぇ、素敵な曲だね」

「ふふっ、でしょ? でも、ほんと最近の曲とか全然知らないよね先生。まあ、私もだけど」



 それから、数十分後。

 夕食を終え二人でさっと食器を洗った後、リビングにてまったりそんなやり取りを交わす私達。具体的には、帰り道にて浦崎うらさき先輩に教えてもらった、最近バズっているらしいバラード曲をスマホで流していて。……うん、ほんとに良い曲。


 ところで、私の――学生の本分たる勉強の話を家ですることはまずない。それは、家でまで勉強の話など息が詰まるだろうという先生の気遣い――という理由もないではないかもしれないけど、恐らくは最たる理由は別にあって。


 とは言え、何ら重々しい理由でもなく――ただ、立場上の問題かと。改めて言うまでもないけど、彼と私は教師と生徒――家でまでその方面の会話を交わすことで、他の生徒との間に不平等が生じる可能性が考慮しているからだろう。……全く、こういう律儀なところも先生らしいね。


 尤も、それで困ったことがあるかと言えばそうでもないけど。繰り返しになるけど、私達は教師と生徒――即ち、学校でならその方面に関して幾ら尋ねてもちゃんと応じてくれるわけだし。

 


 


 


 



 

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