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復讐の果てに  作者: 暦海


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欲しいもの

「……わぁ、どれも良いなぁ」

「うん、どれも素敵だね」



 ともあれ、そんなやり取りを交わしつつ店内を巡る私達。店内には、所狭ところしと並ぶ食器やキーホルダー、そしてアクセサリーの数々。どれも魅力的で、普段はあまりこういう所にこない私でも心が踊って。


 ……ただ、それにしても……うん、今更ながら視線がすごい。すぐ隣を歩く美男子、芳月ほうづき先生に対するお客さん達の視線が。いや、お客さんだけでなく、店員さんも仕事をしつつチラチラと……うん、なんかちょっと優越感。


 それから、巡ること数十分――目前の小さな装飾品をそっと指差し、徐に口を開いた。


「……ねえ、先生。……これでも、良いかな?」

「……これが、良いのかい?」

「……うん。……駄目?」

「……ううん、もちろん駄目じゃない。だけど……」


 改めて尋ねると、少し戸惑ったような表情かおで答える先生。……まあ、そうなるよね。なにせ、私が指差したのは小さな円環――可愛い翡翠の石があしらわれた、小さな指輪なんだから。


 ところで、彼の困惑は値段のことではないだろう。指輪といっても、ここは雑貨店――言わずもがな、宝石店のような値が張る指輪ものではなく、彼の想定を超える金額ものではないだろうし……それに、例え超えていたとて、よほど想定外の額でもなければ、このような反応は間違っても表面そとには出さないだろうし。


 ともあれ、改めて彼の返答を待つ。……まあ、聞かなくても分かるけどね。


 


 

 

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