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復讐の果てに  作者: 暦海


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話したいこと

「――いや〜一度来てみたかったんだよね、ここ。ごめんね、優月ゆづき。急に呼び出しちゃって」

「ううん、気にしないで美波みなみ。別に、これといった用事もなかったし」



 ある平日の、薄暮の頃。

 そう、快活ながらも少し申し訳なさそうな笑顔で話す美波。私の数少ない友人の、いつも明るい向日葵のような女の子だ。



『――あっ、優月。その、急でごめんなんだけど……ちょっと、今から会えないかな?』


 20分ほど前、美波から掛かってきた電話。部活帰りで疲れてるはずだろうし、少し驚いたけど私としては何ら問題ない。それに、こうして美波と会って話す機会もあんまりなかった気もするし。


 さて、そんな私達がいるのは、最近オープンした路地裏のカフェ。隠れ家的なロケーションと、昔ながらのレトロな雰囲気が密かな人気を集めているとのことで。そして、実際に来てみると確かに心安らぐ素敵な場所で、それこそ昭和や大正を思い出……いや、思い出すも何も知らないけどさ。




「……それで、美波。結局、どうなったの?」

「そうそう、それを聞いてほしかったの! なんと、初めてスタメンに選ばれちゃった! まあ、練習試合だけどね」

「ほんと!? ううん、それでも凄いよ! おめでと、美波!」

「うん、ありがと優月!」



 それから暫し他愛もない会話を経た後、思い切って切り出してみると、目を輝かせ吉報をくれる美波。……うん、ほんとに良かったね美波。


 ちなみに、何の話かと言うと――美波が所属する女子バレー部の練習試合が二日後にあるのだけど、その出場メンバーが今日の練習後に発表されるとのことで。それで……まあ、一応どちらのパターンも想定してはいたんだけど……うん、ほんとに良かった。


 ともあれ、ひとまず安堵した後、再び他愛もない会話に花を咲かせる。そして、



「……それで、美波。大事な話って、何かな?」

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