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復讐の果てに  作者: 暦海


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虫の知らせ?

「…………ん?」



 それから、数日経て。

 お昼休み、廊下を歩いていると見知った背中が視界に入る。……いや、校内ここでこの言い方はおかしいか。それに、見知ったどころか毎日……それこそ、多分誰よりも見てるし。


 ともあれ、くだんの人物――芳月ほうづき先生は、私に気付くことなく歩みを進める。まあ、別に用事があるわけでもないし、いま声を掛ける必要はない。ないのだけど……


「…………よし」


 そう呟き、そっと跡を付ける私。……いや、何がよしなのかという話ではあるけど……ただ、何と言うか……虫の知らせ? なんか、どうにも嫌な予感が――


 そういうわけで(どういうわけで?)、こっそり付いていくこと数分――到着したのは、二階の隅に在する理科室。……実験? ……うん、なわけないよね。ともあれ、音を立てぬよういっそう慎重を期しつつ教室へと近づく。そして――



「――お待たせ。遅くなってごめんね、坂上さかがみさん」



 扉のすぐ傍に身を屈め、息を潜める私の耳に届いた先生の声。どうやら、坂上さん――我らが二年一組の女子生徒と会うことになっていたようで。


 ……うん、まあ、間違いなくあれだよね。そして、だとすれば部外者たる私がこのまま此処にいるのは無粋以外の何物でもなく。なので、即刻立ち去るのが正解……の、はずなのだけど――


「……その、芳月先生。いきなり、こんなこと言われても困るかも、だけど……やっぱり、先生が好き!」

「……坂上さん」


 すると、グズグズしてる間に真っ直ぐな恋心おもいを告げる坂上さん。……まあ、グズグズも何も、結局去るつもりなんてなかったんだけど。


 ともあれ、先生の返事に耳をそばだてる。まあ、確認するまでもないんだけど、それでも――



「…………へっ?」


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