ペタ 機能展覧会
「ペタ!早く、早く!機能見せて!」
『承知しました。お待ちください』
薄紫色の髪がふわっと手で揺らしながら、機能を紹介してくれた。可愛いけど、、
新しく手に入れた機能は二つ[融合]と[分離]だ。
[融合]
機能、身体、情報などを整合し、抽象化する機能。
[分離]
[融合]で抽象化した能力や情報などを再度、具体的にし、より精度を増すための機能。
『この二つの機能を会得したことにより、機能を統廃合することが可能になりました』
『最適化した機能は以下の通りです』
機能アップグレード後
ペタ(動物型変形機械生命体-ユニーク)
<機能一覧>
{プレミモス}pre-mimos
<素材にした機能>
[変更][融合][分離]
<性能>
・初期化
あらゆる状態や能力を原点に戻すことができる能力。例)毒状態や飢餓状態、精神攻撃、侵入攻撃、上書きなど。
・素材分析
機能の進化過程で必要とされる素材や情報を純粋な形で抽出し、分析する能力。どのような要素が進化に必要かを見極め、最適化するための基盤を生成。
・潜在能力
使用者の持つ潜在能力を大幅アップさせる能力。例)身体能力の上昇、攻撃力上昇、防御力上昇などなど。
・能力樹形図
進化の方向性を随時決定するための設計図を作成する能力。目指す進化の形態や機能に向けて、段階的な計画を立てることが可能。
・仮想形成
実際に機能を進化する前に「仮想形成」を行える。これは、進化前の段階で、必要な機能や情報を仮想構築し、進化後どのような影響を及ぼすか事前に確認できる能力。
<その他>
「ミモス」という名前は、ギリシャ語ミメーシスの略称。これは[模倣]や[再現]といった意味合いで、古代ギリシャの哲学や芸術論において重要な概念とされていた。最も有名な使用例は、哲学者アリストテレスの芸術論において、彼は芸術が現実を模倣することによって成立すると主張。
また、ミメーシスは、後の文学や劇作におけるキャラクターや物語の表現にも影響を与え、[物事の本質を捉え模倣することで理解を深める手法]として知られる。
また、ミメーシスは心理学や哲学で、[人間の学習過程における模倣の重要性を指し示す]ためにも使われている。
この能力は、ある現象を理解、模倣、再現することで会得した機能を統廃合していく。
※理解できない機能は模倣できないので、取得不可と捉えてください。
{ドラゴムーブ}
<素材にした機能>
[発光][擬態][両翼][柔脚][楯鱗][プラズマキャノン][棘]
<性能>
・ドラゴブレス
発光とプラズマキャノンで構成されるブレス。ブレスと言いつつ、手や足からも放てる。
・鉤
爪、鱗、翼、体表から自由に出すことができる刃。棘の機能を用いて、相手に刺した内部から生やすことも可能。
・楯刀
鱗から形成される太刀。刃は鋸のように細かいギザギザになっており、切断面を回復困難にさせる。
<その他>
この形態は素早い駆動面と、攻撃力を持つ形態です。翼、脚、鱗、爪、体表は変幻自在。
飛翔する姿から、ドラゴムーブと名付けました。上記7つの機能を{プレミモス}で加工いたしました。宇宙制服で使用する際、その存在力と多様性を象徴した姿に変身可能です。(部分的に変身も可)
{セイレーンミスト}
<素材にした機能>
[追尾][幻覚][錘]
<性能>
・秋焉
相手が最も傷つく幻覚を見せ、戦意喪失したところを上空から追尾していた菩薩像に押しつぶされる。(攻撃特化型)
・幻冬
相手を惑わし、使用者を複数に見せる幻覚と人型をした錘で錯乱させる。
(回避特化型)
・夏虚
相手を誘い込むための幻覚技(トラップ特化型)
<その他>
妖艶な魅力を持つ海の生き物「セイレーン」と、不確かで神秘的な「ミスト」(霧)を組み合わせた名前。セイレーンはその歌声で船乗りを惑わすと言われており、幻覚を引き起こす能力とマッチ。また、霧は追い求めるものが掴みどころないことを象徴。
『以上になります』
「ちょっと解説部分はよく読まないと難しいけど、めっちゃグレードアップしてんじゃん!」
『はい。ノモ様。宇宙制服を拝借してもよろしいでしょうか?』
「え、うん」
すると、一瞬で全裸にされた。野外で。
「ううわぁ!!!!な、何してんのよ!!」
『お返しいたします』
「な、何??」
『宇宙制服の機械繊維をアップグレードしました。機能が強すぎて、制服の繊維が耐えられないと想定しましたので、』
「・・・外じゃ無くてもいいじゃん」
『すみません・・・』
綺麗な顔がしょぼんとしている。良かれと思ってしてくれたのだろうが、一瞬でも外で全裸にするのはこれで最後にしてほしい、、、




