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宇宙冒険家ノモ  作者: 坂山海
早熟で未熟者
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井戸端会議

先にペタがいるところへ帰りつき、濡れた体を温めるため薪を集める。

ペタがは宇宙制服に入れば暖房をつけて乾かしてくれるのに、、、

ぶつぶつ文句を言いながら濡れた手で薪を拾い集め、火をつけた。寒かったのでジャンジャン薪を入れていたら火柱が3mくらい立ってしまった。。。


(ファイ)「おい!!巻き入れすぎだ!!」

(ファイ)「山火事起こす気か!」


ペシッ



頭を叩かれ、さらにブツクサ文句を言いつつ、濡れた制服を近くの枝にかけて干した。寒いし、お腹すいた。フォーに早くご飯作ってもらおう〜。


「お腹すいた。フォー何か作って〜」

(フォー)「ちょっと待って、今火力調整してるから」

「火力調整?」

(フォー)「そ。右側は炭を多くして、左側は少なくするの。そうすると、弱火と強火で加減ができるでしょ?」

「おお〜。いいこと聞いたかも」

(フォー)「でしょ。食べたいならノモちゃんも手伝って」

「うーい」



即席のキッチンを作り、テキパキと調理していくフォー。私は隣で鍋をいじるだけ。あったかいし、いい匂いを特等席で嗅げる。。。グフフ。。

今日は魚介が沢山取れたので、アヒージョである。近くにオリーブがなっているらしく、暇な時オリーブオイルを作っているらしい。


そういえばフォーもスリーの巨斧みたく、どこからともなく調味料を取り出しているよな〜。そのエプロンの右ポケットは四次元ポケットか何かなのか?

まあ美味しい料理を作ってくれてるだけだから別になんでもないんだけどね。


(フォー)「できました〜!海鮮アヒージョと手作りバケットです〜!」

「おお〜美味そぉ〜!」

「いただきまぁ〜!!アム」

「おいしぃ〜〜〜〜!!!!」

(スリー)「こいつ。ほんと美味そうに食うよな。なんか顔がモニャモニャしてるし」

(ワン)「可愛いよね!」

(スリー)「・・・」

(スリー)「アホ面だろ」

(ワン)「またまた〜」


焚き火越しに何やら一人でいちゃついている不審者がいるが、無視して絶品のアヒージョを頬張る。美味い。手作りのバケットも外はサクサク。中はモチモチ。

うま。うま。むふ〜。


アヒージョってちょっとしか無いイメージだけど、今回のは大鍋いっぱいに作った下品なアヒージョ。見た目は別に悪く無いけど、量に品の無さが感じられてしまう不思議な食べもんだ。少なかったらいいと言うものでもなかろうに。

頭で思い浮かべるイメージ画像とはかけ離れた量が目の前のアヒージョをアヒージョと認めないのだろう。


ま。全部食べちったけど。



焚き火をいじりながら、ペタの解析を待つ。することがないので帰還用の宇宙船について聞いてみるか、、、


「ねぇ。私が帰る時の宇宙船なんだけど、、」

(ファイ)「んー?」

「作れそうなの?なんか分からない箇所があるって言ってたけど、、」

(ファイ)「作れると思うよ〜。ニーは頑張り屋さんだからね」

「そう言う問題なの?」

(ファイ)「完成するまで、成功するまでやる奴だよ。ニーは。それにこれを解析し終わったペタもいるなら絶対出来上がるさ」

「楽観的だな〜」

(ファイ)「楽観的な方が良いことの方が多いんだよ」

「そう、、?」

(ファイ)「もう寝るね」

「おやすみ〜」

(ファイ)「おやすみ」



私はあまり眠れなかった。

そしてまた、夢を見た。『ハインライン』にいた時の夢。。。



リーダーたちがいる。。。

みんな私の名前を呼んでる。チームのみんなが光の方へ進んでいく。


待って。


待って!!



待って!!!みんな!!!!




(???)「ノモ、、ノモ!!!しっかりしろ!!おい!!」

「う〜ん、、アリアさん?」

(ファイ)「誰だよ、、、ペタが解析終わったぞ!ノモ!おい起きろ!」

「え!どうなった!?」

『おはようございます。ノモ様』

「お、、おお〜!!!」


ペタは完全な人型になっていた。解析前の人型とは全く異なる姿だ。

日光に透けて見える髪は薄っすら紫がかっている。顔立ちは凛としており、クールビューティー。身長は160後半ほど。私より高い。

少女というより、お姉さんって感じだ。


『???』

『どうされましたか?ノモ様?』

「い、いや、、綺麗になったな〜と思って、、」

『見た目に不満がありましたら、動物に変形いたしますが、、?』

「いや、いや、今ので、、今のままでいいよ!?」

『承知』


口調は変わってないが、冷淡な感じではなく、冷静な感じ。前は機械っぽかったといえば、ぽかったのだが、今はそんな雰囲気は無い。ただの女性にしか見えない。胸部もそれなりにある。私もいつか、、、


と思いつつ、右手でスッと自分の胸を撫で下ろす。


「回復度は?どうなったの?」

『現在の回復度は67%です』

「おお〜〜〜!!!すげ〜!!」

『青頭の核も取り込めていれば80%以上いけたと思うのですが、、、』

「いやいや、十分だよ!!ペタ!」

『そ、、そうですか、、』


少し照れた表情。上目遣い。何こいつ。可愛い。

女子を可愛いなんて思ったことなかったが、(男子はもちろん無い)女の私でも少しキュンときたぞ。


パッと隣にいる赤髪を見ると頬を染めて顔を逸らしている。中身はおそらく男子陣。ニーか、スリーか、ファイか、、、


まあ、気持ちわかるよ、、、


「と、とりあえず。ペタの機能面について説明してもらおうかな?」

『承知』






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