瓜二つ
座っていた少女は今まで一緒に探検していたこの少女と同じ顔をしていた。
椅子の少女についてパニックになる二人。
「あ、、、あれ、、どういうことよ、、?????」
(ワン)「し、し、知らないよ、、!!!!私!!!」
(ニー)「どういうことなのだ、、?」
(スリー)「気味悪い」
(フォー)「・・・」
(ファイ)「なんだったんだ、、、」
無意識に隣にいる少女と距離を取る。今まで窮地を一緒に脱してきたが、それが逆に全て演技だとも思えてきだした。パニックが治ると少し気まずい空気が部屋を満たした。そんなのを少しでも誤魔化すために操縦室の機器を夢中でいじってみた。
とりあえず、けたたましく鳴り響いている警報から止めよう。モニターに表示されているカーソルを上下に動かして色々いじくってみる。すると警備システムの再起動が上位に表示されたのですかさず押してみた。押して数秒後には警報音は止まり、施設全体の中が薄暗い証明に戻った様子を監視カメラで確認する。
その次に、施設内の地図を探して表示してみた。すると一つだけ行っていない部屋があった。研究部屋203の奥に資材庫と書かれた部屋がある。確か、まだ行ってないはず。隣にいる一気に信用できなくなった赤毛の少女に辿々しく、ここへ行こうと伝えた。
少女は呆然としながらも、ゆっくりとこちらに顔を向けて反応した。ペタを虎に変身させてその背中へ乗る。研究部屋203は1Fの奥の部屋だった。崩壊している階段を軽々と降りていき、すぐに部屋の前についた。
あれから無口になった少女にもう一度同じ質問をする。
「本当に、何も知らないの?」
(ファイ?)「ああ、知らない。それに崩れるように消えていったのもどういうことなのか分からない」
「そう、、、」
再び無言になり、嫌な空気感が漂い始める。私たちはそのままの空気で資材庫へと足を運んだ。扉を開けると、探していた宇宙船の破片が大小様々に、複数保存されていた。丁寧に木箱で梱包されているが、その表には宇宙船と同じ製作会社
の宛名が書かれていた。
全部で6個あった破片を早速ペタに取り込ませる。
回復度は18%から35%へと上昇した。いつもならここで大喜びして次の作戦会議をその場でしてしまうのだが、今回はそうではなかった。取り込ませるときも無言。回復度が出ても無言。ペタの愛想の無い単調な報告だけが二人の耳へ届いた。
『取り込みが終了致しました。回復度18%から35%に上昇。』
私は少しだけ安堵をしたが、少女はまだ沈黙のままだ。表情すらぴくりともしなくなってしまった。。。
「よ、よし、これで一応最低限の回復度にまでは届いたかな。でも、、宇宙船が無いし、まだ帰れないけどね、、、?」
(ファイ?)「そうだな」
「そ、そろそろここを出ましょ?回復したペタなら乗ってきた宇宙船をもっと改良できるだろうし、、」
(少女)「・・・」
少女は頷くと無言で虎ペタの背中に乗り、出発を待っている。私も急いで乗って乗り込んできたB2へ降りていく。
宇宙船前につき、ペタが同期させているとき、彼女はボソボソと何かを言っていた。
(少女)「なんで、、、こんなことに、、、私は、、、悪くない、悪くない、悪く無い、、、」
「・・・」
ペタが同期を終わらせ、出発できるようにしてくれたので声をかけた。何か怯えている様子だったので、「大丈夫?」と声をかけたが俯いたまま船に乗り込んでいってしまった。。。
宇宙船は施設から離れ、一気に浮上していく。途中で海王のスライサーフィッシュが現れたが、ペタが一瞬で[棘]の機能を使って倒してしまった。もちろん核もちゃんと回収をして、、、
水面に出ると夜だった。人工的な光はこの星には少なく、海も今日は穏やかだったので海面に空の星が鏡面反射していた。まるで宇宙にいるような景色。
「綺麗」
『そうですね』
(少女)「・・・」
海中探索は大きな成果と溝を作って終わりを告げた。
そのまま少女の家に一度帰宅することになり、久しぶりに湯船に浸かれると思うと早く帰りたくなった。冷や汗、脂汗に塗れた身体を一刻も早く流してしまいたい。あの部屋で見た光景も。。。
家に帰り着くと、少女は真っ先にニーの研究室へと入っていった。私とペタは一階のリビングキッチンでその様子を見送ると、一緒に浴室へと向かった。ペタはお風呂に入らなくてもいいらしいが、私の気分を察してくれたのか、湯船に浸かりながら話し相手となってくれた。
「あの子一体なんだったんだろう、、?」
『わかりません。ペタの目では生命ではありませんでした。生体反応がなく、思念体のような。データっと言ったら一番しっくりくるかもしれません。』
「データ?データが自立して行動してたっていうこと?ペタじゃあるまいし、」
『ペタは機械生命体です。実体が存在し、思念伝達もできるように作られました。ですが、あれは仮想としか言いようがありません。ペタは実在していますが、あのそっくりな少女の方は実在していないものだと思われます。』
「何それ、、怖。幽霊ってこと??」
『わかりません』
「ちょっと、、やめてよ、、、頭洗うとき怖いじゃん。。」
『洗って差し上げましょうか?』
「・・・お願い・・・しようかな?」
一方、ニーの研究室では
「これも、違う。これも、、これもできない!!!クソ!!!早くあの方へ報告しないといけないのに、、、!!!」
机の上に置かれていた書籍や文献、ガラス製のフラスコ類をガシャガシャと落としながらなにかを伝えようと足掻いている少女の姿があった。。。。
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