体験入隊初日- 探索エリア [Nr.OB/MONO/アルビノ星]
ーー探索先ーーNr.OB/MONO/アルビノ星ーー着陸ーー
「おぅえ"え"〜〜〜」
(ダニエル)「やっぱり吐いたか」
(リナ)「まあ、船内じゃないだけマシね」
「ずびばぜん・・・うぅ"、え"ぇぇ"え"~」
(ダニエル)「先、見てくるわ」
(リーダー)「頼んだ〜!!」
リーダーは私の背中を摩りながら、メンバーへテキパキと指示を出していた。
(リーダー)「ま、まあ、さっきも言ったけど、船酔いはすぐ慣れるって!!『ゲロを吐いた新人は良い探索家に成る』ってことわざあるし?」
(リナ)「聞いたことないですけど・・」
「・・・」
(リナ)「水いる?」
「あ、ありがとうございます」
(リナ)「気分良くなったら、探索の準備するから」
「はい・・・」
探索できるか、怪しくなってきたな。
お"ぉえ"ぇ"〜〜〜〜
気づくと少し眠っていた。
目眩も落ち着いたみたい。吐き気も無い。どうやら胃の中のもの全部出し切ったらしい。
目を開けると、リーダーの絶壁が見え、うつらうつらと船を漕いでいた。
後頭部に感じる柔らかさは、一級品だけど、視界が通り過ぎるのもちょっとなー。
リーダーが目を覚まし、水をくれた。
どこか懐かしむような目で水を飲む私を見ていたので、何か?と、目線で聞いてみたが、首を横に振り微笑んでいた。
(リーダー)「声をかけようか迷ったんだけど、初日だし。探索は明日からってことになったから!」
「私、寝ちゃってたみたいですね。すみません」
(リーダー)「良いよいいよ。初日のスケジュールとしてはハードすぎたかも」
(リーダー)「明日、がんばろ?」
「はい!」
(ダニエル)「お、チビ起きてんじゃん」
「ち、チビ・・?」
(リーダー)「それ、あたしにいってる?」
(ダニエル)「い、いや、いや!!違いますよ!!リーダー!!?」
(リーダー)「私のこと陰でチビって呼んでんでしょ!?」
(ダニエル)「そんな失礼なことしません・・・よ〜!!」
(リーダー)「なんだその間は!?」
(ダニエル)「お、俺、飯持ってきますね〜!!!?」
(リーダー)「ッチ!逃げたな。後でキイスボコして聞き出す!!!!」
(か、可哀想)
(リーダー)「よし!バカが飯持ってくるから、それ食って明日の探索ルートについて会議するぞ〜!ノモ!」
「は、はい!」
(リーダー)「違うよ!ノモ!返事はスペーサー!!だ!」
「す、スペーサー・・・?」
(リーダー)「そう!宇宙探索家のリーダー研修ではみんなこの返事をしないといけないんだよ!」
(リーダー)「ノモも将来、探索家チームを作る時、やらなきゃいけないんだから」
「え。」
(リーダー)「今のうちにやっとった方がいいよ!」
「は、はい!いや、す、スペーサー!!!」
(は、恥ずかしい!!!)
(リーダー)「よしよし!」(可愛い!!!)
(リナ)「それ。リーダーもやってるのってリーダー研修の時だけですよね?」
「え・・・?」
「そうなんですか??」
(リーダー)「シー!!!!」
(リーダー)「いや、うん、まあ、その、恥ずいし・・・?」
「えぇええぇぇ〜〜〜」
「やっぱり恥ずかしいんじゃ無いですか!!!!!!?????」
(リーダー)「で、でも!!公式ではしないといけないんだよ!!?」
(リナ)「まあ、確かに頭が硬い銀河警察はやってますよね」
(リナ)「巡回の時、笑うの我慢するのが大変」
(リーダー)「そ、そうだけど。あんま言えないからそういうこと。立場上・・・」
ダニエルさんがご飯を持って、戻ってきた。
(ダニエル)「お〜い。飯〜」
(キイス)「飲み物入ります〜?」
(リーダー)「おい!キイス!ちょっとこっちこい!!」
(キイス)「えっ!?なんですかちょっと!!」
(リーダー)「良いから!!!!」
(キイス)「ちょ!苦し!」
(ダニエル)「キイス。俺の代わりに・・・すまん」
(リナ)「なんでリーダー、ダニエルを直接責めないんだ?」
(ダニエル)「そりゃ。体格差があるからじゃね?」
(リナ)「制服の機能でぶっ飛ばせるじゃん」
(ダニエル)「確かに」
(ダニエル)「って、いやいや、怖いこと言うなよ・・・」
(ダニエル)「リーダー、背低いこと気にしてるからいじんなよ?ノモ?」
「説得力無いっす・・・」
(モーラ)「確かにな」
(ダニエル)「うおおぉ!!?」
(ダニエル)「ぬ〜っと背後に現れんなよ!!?モーラ!!?」
(モーラ)「リーダー。めっちゃキイス問い詰めてました」
(リナ)「なんて?」
(モーラ)「あいつ私のことマジで陰でチビって言ってんのか?おい?言わないとお前も同罪だかんな?わかってんな?思い当たることがあるなら今のうち言っとけよ?身長は選べないけど、言葉は選べるよね?今月ちょっとポイント増やしたるから?な?言え」
(モーラ)「って」
(リナ)「あんたそんな声出たんだ」
(モーラ)「ええ。まぁ。胸ぐら掴みながら言ってたな」
(ダニエル)「キイスはどーなってた?」
(モーラ)「半泣きでしたよ。ぐふふ」
(ダニエル)「お前、笑い方キモいんだよ・・」
(モーラ)「あなたはいつも汗臭いですよ」
(ダニエル)「まじ」
(モーラ)「はい」
(ダニエル)「ちょ、嗅いでみて」
(モーラ)「嫌です。臭いので」
(モーラ)「ただでさえ部屋一緒なのに」
(ダニエル)「リナ!」
(リナ)「来るな」
(ダニエル)「ノモ!」
「え・・いや・・です」
(ダニエル)「こりゃあイジメか!?イジメられた!!!リーダー!!!?ガキどもにイジメられてるんですけど!!!!俺ぇ!!」
(モーラ)「一番子供みたいな事。言わないでください」
(リナ)「33が」
「33!??40代かと思ってました・・・」
(ダニエル)「え・・・」
(リナ)「ブフっ!!!」
(モーラ)「ぐふふ!!!!!」
(ダニエル)「ノ〜モ〜!!!!!!!!」
「あ、わぁ〜〜!!!!!!!すみません!!!!脇広げながらこっち来ないでください!!!!!」
(ダニエル)「ウルセェ!!!俺の脇に顔面挟んで窒息死させたる!!!!」
「いやだ!!!!!!」
(リナ)「ノモ〜。逃げろ〜。私、宇宙船戻る」
(モーラ)「私は、薪拾ってきます」
「え!!ちょ!!待って!!!」
二人はその場からすぐさま逃げ去っていった。
私はダニエルさんにひたすら追いかけられ、リーダーたちがいる方へ逃げた。
リーダーは追いかけられている私を見て、すぐに軽々と飛び上がり、ダニエルさんの顔目掛けて飛び蹴りをしたのだった。
続く。。。




