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 第二部 魔国統一編 賢者茸


「まずは、隷属って何だ?」


 どうやら僕はルシアンとロザリンドを隷属させたらしい。隷属ってもしかして、奴隷にする事なのか? ロザリンドは興味ないが、あのボンキュッボンのルシアンを……

 僕も男なのでなんか変な事をどうしても考えてしまう。


「違います。隷属と言ってもこの場合は奴隷になるわけではないので、あの豊満な胸を揉みしだいたり、アシュー様の隆々とそそり立つものをあんな事させたりこんな事させたりする事は出来ません」


「おい待てよ。僕はあんな事させたりこんな事させたりとかそこまでは考えてないぞ!」


「そこまでって、やっぱり考えてるじゃないですか。私はアシュー様が考えてる事がおぼろげに分かるだけですが。多分、いえ、間違いないわ。アシュー様はあのでっかいおっぱいで、あんな事させたり、こんな事させたり、あまつさえはここでは口に出来ないような事さえもさせようと考えてたに違いないわ! けど、こんな事は、貴方が考えてる程気持ち良くはないですよ。どんなにいっぱいローションを使っても。アレをアレにアレする快感にはかないませんよ。もうっ、嫌ですねー。DTはおっぱいに夢を見すぎですっ!」


 クソッ! DTを馬鹿にするな。まだこの年で致している方が少ないわ! けど、キノコの分際でこの僕の男の尊厳と貴族としてのプライドを踏みにじりやがって!


「そうか、そこまで言うならお前で試してやる! 脱げ! 脱ぎやがれ!」


 僕は玉座から立ち上がり賢者茸に襲いかかる。貫頭衣の首を伸ばして手を突っ込んでやる。けど、意外にコイツ力が強い。せめて、ずり下げてお宝を拝んでやる! 僕の手は服にかかってるんだが、服を下げられない。来い! 筋肉茸! アレ来ない。そうか夢の中みたいなものだからか。


「貴方は野獣ですかっ! 私はキノコ、可憐で美しいですけどただのキノコですよ。貴方はキノコなんかに欲情して恥ずかしくないんですかっ?」


「キノコだろうがタケノコだろうが、関係ないわ! ここは俺の夢の中、誰も見てないし、俺の自由だ。ひん剥いてその乳揉みしだいたるわ!」


 DTなめんなよ! 全てのリビドーを力に変えて、賢者茸の襟を引っ張っていく。胸の谷間が見えるが、キノコのくせに生意気にブラジャーしてやがる。


「しょうが無いわね。今の私が使える唯一の魔法! 食らえ! 賢者タイム!」


「え!」


 僕は心の中に燃えていた。おっぱい拝んでやるぞという熱い意思が消えていくのを感じる。なんだ、なんで僕はキノコのおっぱいなんかを見ようとしてたのか? キノコなんかに欲情して僕は馬鹿なのか?


「すまない。ついカッとして」


 僕は賢者茸の襟から手を離す。


「まさか、こんな下らない駄洒落のような魔法が役に立つ日がくるとは……やっぱりいろんな魔法は開発してみるものね。それはそうと、もう貴方は私と会話出来る力を使い果たしてしまったみたいだわ」


「なんだと! すこしでも有効な情報をよこしやがれ! お前賢者なんだろ?」


「嫌よ! バーカ、バーカ。しばらく賢者タイムにでも浸ってなさい。という訳で、明日までには、ちゃんとしたレディへの接し方でも学んでおくのね。貴方の態度次第では色々教えてあげるわ。じゃあねー」


 賢者茸は両手でバイバイしてる。じゃあねじゃねーだろ。


 そして、目を開けると朝だった。荒野に朝日がさし始めている。なんだったんだ? 夢か? 夢にしては明瞭だった。けど、不毛だった。何が悲しくてキノコにDTって馬鹿にされなきゃあかんのだ。多分夢ではない。キノコ力が回復してるので、キノコの世界の賢者茸に呼びかけてみようかと思ったが止めておく。気絶するって言ってたしな。野宿なんて初めての経験だけど、意外によく眠れた。ロザリンドの服が暖かかったからだ。

 けど、まだ、なんか眠いな。もう一度寝たら、賢者茸にまた会えたりして。なんて考えていたら、また意識が途切れて……


「貴方、帰ってくるの早すぎじゃ?」


 目の前に居るのは賢者茸。相変わらず玉座的なものに座ってやがる。足を組んでてパンツが見えそうで見えないのがムカつく。キノコ如きのくせに。


「よう、しばらくぶり」


「しばらくぶりじゃ無いわよ。まさか、また寝るなんて。そんなに私に会いたかったのかしら?」


「んな訳ねーだろ。とっとと話せさっきの続きを」


「だからレディの扱い方は?」

 

「知るか、んなもん。話さないと、次はガチで剥くぞ!」


 僕は玉座から立ち上がり、手をワキワキする。


「分かったわよ。いやーねー。DTってせっかちで」


 くそ! コイツまた言いやがった。


「黙れ! 次にDTって言ったらまじひん剥く」


「冗談よ。冗談。で、なんの話だったっけ?」


 賢者茸は手をパタパタする。冗談になってないっつーの。


「隷属だ! 隷属!」


「はいはい、隷属ね。魔族間における隷属とは、相手を屈服させた時に発生するもので、ご主人様とメイドのような関係よ。メイドの能力の一部をご主人様は使う事ができて、メイドにはご主人様の力の一部を譲渡する事ができるわ。けど、ご主人様はメイドが嫌がる事はさせられないし、衣食住をメイドに与える義務が発生するわ」


 なんだそりゃ? あんま良いこと無しじゃないか?


 このお話は他サイトノベルピアさんで先行配信しております。下にリンクを張ってますので、ぜひお越し下さい。


https://novelpia.jp/novel/2658



挿絵(By みてみん)


 この表紙絵が目印ですっ!


 読んでいただきありがとうございます。


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