空乗り
「芽紅美、この際だからどうして陸上にこだわるか説明したらどう。」
希が芽紅美の顔を見て言った。
「簡単よ。身体を鍛えてるの。走る・跳ぶ、できれば投げるもね。そうしたら空乗りできるかな。サーフィンも少しやってみたよ。」
芽紅美が喋るとダイアナが
「〔空乗り〕って何ですか。」
と尋ねる。
「波乗りの時空版。板じゃなくて箒とか、慣れたら掃除機にしても面白いかな。」
芽紅美は楽しそうに答えた。すると
「質問していいですか。」
とエリザベスが芽紅美に言う。
「どうぞ。」
と芽紅美は返す。
「サーフィンは海水と空気の境界でサーフボードも浮くから解りますが、時空だと空気と空気なのでイマイチピンと来ません。」
エリザベスは真剣に考えている。芽紅美も触発されて真顔で喋り始めた。
「龍の昇天降臨の原理、だから正しくは引力方向への斜め落下とか逆落下よ。」
芽紅美の言葉に、エリザベスは
「それって凄く危険じゃありません。装備もスカイダイビングやパラグライダー、ハングライダー級が必要です。」
と益々真剣な表情になる。芽紅美は
「波乗りだってオアフ島ノースショアの大波ばかりじゃない。膝波や腰波で遊ぶのも波乗りでしょ。波は風波以外に津波もあるから時空の捻れは風波、断層は津波かもね。」
と即座に答える。エリザベスも
「私の家に〔魔女の修行は箒から〕ってあります。私てっきり掃除の事とばかり。」
と即座に返した。
芽紅美は真顔から嬉しそうになり、会話を聞いている希までが
「宮崎の統治がイギリスで良かったわ。文字じゃない言い伝えが聞けた。魔法先進国箒乗りは時空の状態を探る魔術の基本かしら。」
ニコニコしながら言った。
するとダイアナは携帯をいじりながら、
「今度、時空探しに行きましょうよ。今、検索してました。」
と言い出して、他の四人は一斉にダイアナを見た。
リチャードは
「時空の扉を開けた奴がいるのか。」
とダイアナの携帯を覗き込む。ダイアナは
「ほら、見て。時空探索のユニフォーム。」
ダイアナは携帯をかざし、腹見せへそ出しファッションで検索した画像を見せながら
「四人で四方を探索。」
言う。芽紅美は
「四方ねぇ。青龍・鳳凰・白虎・玄武も関係あるかしら。」
と突然言った。
「天才さん、何か閃いたの。」
希は芽紅美に突っ込む。
「少しだけ。大英帝国と中国のコラボ飲みながら考えるわ。」
芽紅美の言葉にダイアナが
「それ何ですか。」
と尋ねると、芽紅美は
「烏龍ミルクティー。」
と言って立ち上がりドリンクバーのコーナーに向かった。
「芽紅美が戻って飲み終えたら、お開きね。結構長居したもの。」
希が言うとダイアナが
「このあと、ショッピングモールでユニフォーム探しませんか。」
と目を輝かせながら言った。




