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メイリンの前を行く鶴は時折、後ろを振り返りながら飛ぶ。
メイリンもその鶴の言いたいことが何となくわかって、羽ばたきをやめ、羽で風を当てて浮かぶように飛んだ。
それはメイリンが憧れていた鶴になり、ある意味夢が叶った瞬間だった。
怖いけど、なんだか清々しい…
メイリンは今王宮を飛び出して龍華国の王都の頭上を飛んでいる。
前にいた鶴がメイリンに目配せして更に高く飛んだ。
メイリンもそれに習い、風を翼全体に受ける。
メイリンの身体が一瞬にして高く舞い上がり、バランスを崩したが、鶴はそんなメイリンから離れずにいてくれた。
メイリンが下を見ると王都の中心とその上空で飛んでいる龍たちがいた。
私、龍よりも高く飛んでいるわ。
鶴がそこまで高く飛べることに感動し、メイリンはすっかり王宮を離れた不安や罪悪感を忘れていた。
鶴はそのまま飛び続け、王都の終わりのその先で羽を下ろした。
メイリンもその後ろに降りる。
そこは龍の住まう浮島の淵であった。
鶴はその淵から下を一度覗き、振り返るとメイリンの方を真っ直ぐ見つめた。
「貴方はどうしますか?逃げたいとおっしゃるのであれば、私が責任をもって逃しましょう。」
メイリンを包んだ純白の光と同じ光を鶴を包むと、メイリンの一度目にしたことのあるカクの者の姿形となった。
確か名を「ヨクウ」と言う鶴の代表者である。
「何故、貴方が…?」
「何故、ですか…それは貴方が私の恩人の祖先だからです。」
「恩人の祖先?」
「ええ。」
ヨクウはメイリンのそばに近づき、鶴の姿のメイリンの頭を撫でた。
その瞬間、メイリンが頭に被っていた羽織が脱げ、元の姿に戻る。
そしてヨクウはメイリンに顔を近づけ、匂いを嗅ぐ動作をした。
メイリンは驚き、たじろぐがヨクウは真っ直ぐとメイリンを見つめていた。




