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数日も経てば手足の痺れは残るが、メイリンは自力で自分のことはできるようになっていた。
それを確認すると、すぐに龍王を仕事へと送り出す。
龍王は心惜しそうにメイリンを見つめ、メイリンも見つめ返した。
「沢山の時間一緒にいることができて幸せでした。また一緒にいることができるよう、お仕事頑張ってくださいませ。」
なんて事のない番の雄を仕事へと向かわせる言葉であるが、最近では龍王も疑ぐるような表情は見せなくなった。
メイリンの言い方が上手くなったのか、龍王がメイリンを信頼してくれるようになったのか分からないが、確実に龍王とメイリンの距離感は近くなっていた。
「いってくる、メイリン。何かあったらすぐに呼んでくれ。」
龍王はメイリンの首にかけてある角笛に触れ、軽い接吻ではなく離れるのを惜しむような深い接吻をする。
「これ以上すると惜しくなるな。いってくる。」
龍王はメイリンの髪を撫で離れると、門を出る時にまた振り返った。
メイリンは一瞬手を伸ばしそうになるが、直ぐに閉まった門を見つめ、そのまま固まって閉まっていた。
とぼとぼとまた殿に戻る途中、メイリンは池に向かう。
「二人っきりじゃなかったね…貴方たちもいたね。」
メイリンは池に住む魚たちに話しかけ、裾から朝食にあった饅頭の残りを取り出した。
それを千切って魚たちに分け与える。
いつのまにかメイリンは寂しさから涙を流していた。
そして忘れないでいて、私がハクレン様の番いでいることができてとても幸せだということを。
貴方たちだけは…
どんなに人から疎まれようとも、私のハクレン様への気持ちが邪な執着に変わってしまったとしても。
私は貴方たちを見るたびにただ真っさらにハクレン様を慕っていたことを思い出すから。
メイリンは饅頭の無くなった両手を合わせて願った。




