表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/100

13

「今日、メイリンはどうされますか?」


母が龍王にたずねる。

メイリンは家に帰るつもりだったが、龍王の手はグッと私の腰を抱いて離そうとしていない。

メイリンが龍王を見ると、龍王は優しく微笑んだ。


「メイリン、結婚するのならば自分の夫を優先しなさい。」


何かを察したように母がそう言う。


「そのままお勉強などをしていただかないといけませんから、一ヶ月ほど時間をいただくことになると思います。あと、殿下も里帰りに着いて行く可能性が高いので寝床だけご準備いただけますか?」


横から、カンレイがもう決まっているかのようにスラスラと話す。


「わかりました。」


カンレイの指示に母は腰を折って了承した。


「では、私たちはこれで…」


カンレイが話を切り上げようとした時、メイリンが遮るように声を上げた。


「ちょっと待ってください。必ず戻りますから。」


自分の腰に当てられていた龍王の手をメイリンが両手で包み込むと、渋々だが龍王はその手剥がした。


「カイリ!」


ドアの奥でこちらの様子を伺っていた弟をメイリンが抱きしめる。


「めーねぇちゃ。」

「元気でね、カイリ。」

「ん。」


カイリも体を預けるようにメイリンを抱きしめた。


「龍王、気を確かに。」

「わかっている。」


その光景を見てカンレイが龍王に忠告するが、龍王は弟を抱きしめるメイリンを眉間に皺を寄せて見ていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ