表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/9

敗北と稽古

前半ちょっとシリアス…?後半は久しぶりにぶちかましました…!


・不適切な表現だと感じるところがあるかもしれません

・暴言が入っているところがあります

・元ネタのあるネタを使っている場合があります

・作者は元ネタを齧ったことがあるだけのにわかです


以上の項目が大丈夫な方だけどうぞ!

「なぁ、カーティス兄ちゃん(・・・・)!あれなに!?すっごい美味しそうな匂いするね!」

「あははっ!そうだね。いい匂いだ。あれはグリラだね。鳥の肉をタレにつけて焼いたヤツだよ。少し食べてみるかい?」

「いいの!?食べてみたい!わぁ〜…」



ルフォアの記憶を改竄してから数日。

ルフォアは呆然としていた時間が嘘だったとでも言うように無邪気にはしゃいでいる。細かい記憶がないせいで、全てが新鮮に感じるのだろう。

そして、ルフォアは幼い頃から一緒だったという記憶から私を兄のような存在と認識している。実際は血の繋がりもないし、顔だって全然似ていない。けれど、スラムでは生きるために赤の他人同士が集まって家族を形成することなど日常茶飯事だ。おかしい事ではない。私がルフォアの兄役を演じるだけルフォアの笑顔が保たれるなら、安いものだ。


記憶を改竄した次の朝、ルフォアはなかなか目を覚まさなかった。心配したが、穏やかな寝息をたてていたので、ゆったりと待つ事にした。

荒稼ぎした金で買った本を読んだり、自室前まで持って来てもらった食事を食べたり。他にも、ルフォアの眠りを妨げない程度に魔法の練習もした。

そうやって暇な時間を潰し、午後2時。やっとルフォアが目を覚ました。目を覚ましてからの第一声は「兄ちゃん…?」だった。私は最初、ルフォアが何を言っているのか分からなかった。けれど、自分が改竄した記憶の内容を思い出し、理解した。ルフォアは、私の事をスラムで出来た兄だと思っているのだと。

複雑だった。ルフォアは、改竄された記憶を疑わずに信じている。幸せだった日々を忘れさせてしまった罪悪感と、記憶を忘れたことでこれから元気になっていくだろうという安心感。私はこれから、そんな複雑な心境を背負って生きていく。覚悟はしたはずだった。それでも、戸惑いを隠しきれなかった。しかし、彼等がこの世から居なくなってから私のやるべき事1ミリたりとも変わっていない。


ルフォアが幸せに生きられるようにすること。


邪魔者は排除し、障害物に躓いた時は手を差し伸べる。そして、ルフォアの幸せを見つけ、それを守り抜く。決して簡単ではない。けれど、私が有する能力があれば、不可能ではないはずだ。この能力、私は、ルフォアのために存在する。ルフォアのためならば、私はなんでもしよう。どれだけこの手を汚すことになろうと、どれだけの人に疎まれ、憎まれようとも。



〜〜〜



「おはようございます、スルナロさん。今日もよろしくお願いします」

「します!」

「あはは、今日も元気がいいねぇ!ルフォア!」

「うん!しかも今日はカーティス兄ちゃんと一緒にグリラ食べたからね!美味しかったよ!」

「はははっ!そうかい、そうかい!そりゃよかった!さーて、雑談はこの辺にして、そろそろ訓練始めるよ!」

「はーい!」



冒険者ランクB:スルナロ・ミーディ

通り名:神速


神速のスルナロの名を知らない者はこの街にはいない。この街に常駐している冒険者の中では最高ランク。街の危機等に駆り出される程の冒険者だ。通り名の通り、素早やさに重点を置いた攻撃をする。武器はサーベルを2本腰に常備しているものの、使うのは1本。丁度、私と同じ戦闘スタイルだ。

何故、私とルフォアがスルナロと一緒に居るのか。それは、定期的に稽古をつけてくれているから。戦闘技術から、野草や果実の種類、毒の有無などの、冒険者に必須であるサバイバル技術まで教えて貰っている。私の能力があれば、大抵なんでも食べれるのだが、ルフォアはそうもいかない。


初日から大量の魔物を狩り、荒稼ぎした私のことを換金所のツンデレお爺さんことガンダルから聞き、興味を持ったのだと言っていた。そして、それから翌日の朝からクエストも受けず、食事の時以外ずっと換金所前で私が来るのを待っていたらしい。

そして、スルナロが待ち構えていると知らずに、私はいつものように大量のブラッドバットとその他の魔物を狩り終え、それらを売りにガンダルに持って行った時。それが私とスルナロの出会いだ。大森林最強のホーンベアをほとんど傷を付けずに倒せる技量に酷く感心したらしく、手合わせを申し込まれた。

流石に急すぎたので、その日は断った。だが、余りにもしつこいので、別の日なら大丈夫だと言ってしまったのが5週間前。それから、4日に1度こうして稽古をつけてもらっている。稽古をつけてもらっているという表現から察せるとは思うが、勝負はスルナロの勝利で終わった。


私は力とスピードでゴリ押ししているだけ。知能の低い魔物なら視界から消える程のスピードで瞬殺出来る。だが、スルナロは長い冒険者生活の中で能力と技術・・を磨いてきた。それに加え、対魔物戦に慣れているのは勿論、対人戦にも慣れている。スルナロが磨いた技術の中には、殺すためではない無力化するための技術もある。対人戦にはそれが必要なのだ。

私にはそれがなかった。だから、手加減が難しい魔法を使うことが出来ず、自慢のスピードもパワーも出せなかった。手合わせとは、相手を殺す殺し合いとは訳が違う。それを思い知らされた。

ちなみに言うと、これがこの世界に転生してから初めて(あの事件を除く)の敗北である。敗北とは案外悔しいものなのだな、と衝撃を受けた。


さて、話を戻して。

この稽古は、私とルフォア、それぞれに課題が出される。それをクリアすれば、その日の稽古は終了する。

私には主に対人戦の課題が出され、ルフォアには基礎訓練と対人戦、近場での薬草の採取などが出される。これが結構厳しくて、私は心の中でスルナロのことを鬼コーチと呼んでいる。勿論、本人に向かって言ったことは無い。雁字搦めにされそうなので、自重している。私はKY(空気の読めないやつ)ではないのだ。


今日も黙々と課題をクリアする。そのはずだった。けど、今回は無理な気がしてきた。今回の私の課題…それは、スルナロの動きを10秒止めること。

ルールは殺さない、瀕死にしない、冒険者生活に支障が出るような怪我は負わせない、死なないである。なにこのルール。殺伐としすぎじゃないですかーヤダー。

仕方ない…やらなければ何時までも続くのだから、1発気合い入れて頑張りますか…!

いやー!やっとですよ!やっと主人公とルフォアに血の繋がりがない人を出せました!よかった!いつ出そうかな〜そろそろかな〜いやでもな〜みたいな感じで、ずっと後回しになってたんです…

スルナロさんの詳細は次かその次くらいに、細かい人物紹介と地形説明パート作りますので、気になる方はそちらをどうぞ〜

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ